伝説の女性器-第4話 2020文字 ステファニー

伝説の女性器-第4話

挫折した箱根駅伝ランナーが次に追い求めるモノとは!?

作家名:ステファニー
文字数:約2020文字(第4話)
管理番号:k139

あろうことかそのキリヤが救世主となろうとは、アオも想像だにしていなかった。
数年ぶりに会ったキリヤは、見違えるほどに美しい青年となっていた。幼少の頃から美少年ではあったのだが、磨きがかかったというか、明らかに非凡なオーラを身にまとった、と言うしかない様相を呈していた。
聞けばキリヤは高校を卒業後、上京し、芸能事務所に所属しながら、モデルの仕事をしているのだと言う。事務所の社長が新人モデルを探していたため、キリヤがアオに白羽の矢を立てたようだ。
芸能界なんてとても自分には無理だ、とアオは当初断った。しかし、楽しくかなり稼げる、とキリヤが口にしたため、試しに話だけなら聞いてもいい、とアオは翻意した。
これが転機となった。
恵比寿にあるオフィスにて、アオは社長と対面した。なんと社長は女性であった。スレンダーで、長い巻き髪が印象的な美人だった。小顔にはみ出んばかりの大きな目鼻がとにかく目を惹く。黒いノースリーブのワンピースが良く似合っており、女性としての素材の良さを物語っていた。

ねっ、社長、かっこいいでしょ。ボクの言った通りでしょ。アオ君はボクの正義の味方で、ヒーローなんだ。しかもいい大学でアスリートしてるんだよ。いいモデルになれそうでしょ。矢継ぎ早にキリヤがアオの紹介をした。社長はキリヤの病状を理解しているようで、笑顔で頷きながら相槌を打っていた。
この時、アオは十数年ぶりに女性と密に相対した。母が死んで以降、業務として接する女性としか関わっていなかったからだ。部活も忙しく、しかもスポーツクラスだったため、学校でも女子とはほぼ関わっていなかったのもある。
目の前に座る美しい女をアオは直視できず、膝に載せた自分の拳に視線を落とすしかなかった。
「あなた、もしかしてバージンかしら?」
女社長の突然の指摘に、アオは一瞬肩を震わせた。
「ここのモデルがどんな業務してるか知らないみたいね。キリヤ君、教えてあげたの?」
「ううん。だって社長が外では言っちゃダメだって言ってたから」
「そう。じゃあ、今は中だからいいわよ。キリヤ君、教えてあげて」

「はい。セックスです」
何を言っているのか、キリヤは。
何に自分を引きずり込もうとしているのか。
無理です、自分には。帰ります、すいません。
そう言って席を立とうとした時だった。女社長がアオに問いかけた。
「あなた何か切羽詰まってる感じがするけど、私の気のせいかしら」
またしてもアオはギクリとした。どうやらこの女に自分は見透かされているようだと感じた。
何も答えないアオをよそに、社長は語り出した。
彼女は十代の頃に妊娠し、未婚の母となった。生まれてきた一人娘のために、キャバクラで必死に働き、店で売り上げナンバーワンにまで上り詰めた。その状態が数年続き、太客を何人も抱えた。その中にとあるアダルトビデオ制作会社の社長がいた。彼は難治性の癌に罹患しており、余命幾ばくもなかった。だが、まだ引き受けた仕事が山積しており、後継を探しているが、適役がおらず、困っていた。そこで自分の知人の中で最も信頼できる彼女に会社を任せたい、と打診してきた。

シースルーランジェリー一覧02

ちょうどアラサーに差し掛かった頃であり、今後について考え出した時期であった。負債はなく、資産は分けるとも言われた。提示された額は、娘の学費を工面するのにちょうどいい数字だった。
渡りに船とばかり、申し出を受け、そのひと月後に彼は亡くなった。
それがこの会社よ、と女社長は言った。
今は娘も成人し、手が離れたため、やっとこの仕事一筋で生きてる、とも。
さらに社長の話は続いた。キリヤをなぜ雇ったか、についてだった。北関東にかなりのイケメンがいる、との噂を聞きつけたのだという。
確かに中学生になるとキリヤはその生まれ持った容姿から、女子たちの憧れの的となった。アオも同じ学校だったので多少知っていたが、連日のように女子生徒たちから告白されていたし、バレンタインは抱えきれないほどのチョコレートを持ち帰っていた。大半はチビたちのオヤツになっていたが。

高校に入るとそれはさらにエスカレートしていたらしい。他校の生徒が見に来ていることもあったり、修学旅行先で他県の女子校の生徒が言い寄ってきたこともあったという。
ぼんやりした都市名までしか噂の出どころを辿ることはできなかったが、小さな街であるため、社長はすぐにキリヤを見つけ出せたらしい。まさか施設暮らしとは思わなかったと言うが、逆にその方が好都合だと捉えたようだ。親の干渉がないからだ。
例によって、高校卒業後、すなわち施設退所後の進路が決まっていなかったキリヤは、すぐに美人社長の話に飛びついた。東京に住む所を用意してあげるからいらっしゃい、と誘ったという。
モテモテだったキリヤはとっくに女を知っており、18 歳にして味わい方まで習得したテクニシャンであった、と社長は笑った。これは売れる、その直感は当たり、キリヤは大勢の女優から指名されるモデルに成り上がった。

(続く)

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