マリッジピンク-第2話 2130文字 レモンコーヒー

マリッジピンク-第2話

主人公の桃香は人には言えない性的願望を持っている。結婚をする前にその望みを叶えようとするが、相手に選んだのは姉の夫。許されぬ関係の二人が織り成す欲望の数々をご覧下さい。

作家名:レモンコーヒー
文字数:約2130文字(第2話)
管理番号:k142

時間を空けて3回戦。今度は体位を変える。桃香が上になってゆっくり挿入。ズブズブと音がするのは、まだ沼に液汁が溢れているからだ。
「入っている所が丸見えだよ」
桃香が腰を上下にグラインドさせる。その動きに合わせ、昌也の蜜棒は沼の浅瀬と底を行ったり来たり。桃香は気持ち良かったが、突き上げるような喜びは感じていない。途中で疲れ、早く昌也がイッてくれたらいいのにとさえ思っていた。桃香は動きを止め、昌也の唇に右胸の乳首を近づけた。
「ねぇ、おっぱい舐めて」
桃香の胸は華奢な体に似つかわしくないボリュームがある。昌也は両手で右胸を絞るようにして持つと、乳首を口に含んで優しく吸った。桃香はその様子を上から見下ろす。昌也は左の胸も同じように愛撫する。下から見上げる桃香の表情は恍惚としているが、どこか淋しげでもあった。昌也はその美しい人の中に今自分が入ると思うと、生理的な欲求とは別の感情でイキそうになった。昌也の唇から桃色の乳首がこぼれ落ちる。
「桃ちゃん、そろそろ入りたいな」
「どうする?私が上?お兄さんの好きにしていいわよ」

体位を変えてフィニッシュ。
昌也は桃香を自分の上から下ろし、四つん這いにさせた。その突き出した桃尻にしゃぶりつく。最後にイク前に、昌也は桃香の体の全てを味わい尽くしたいと思った。昌也の蜜棒から蜜液がどんどん溢れる。限界まで耐えてから桃香の中に入れると、そこはもう底無し沼のようだった。昌也は果てる寸前で抜いて、桃香のお尻に精液を出した。
昌也がティッシュでそれを拭こうとすると、桃香は体を起こした。
「いいの、このままで」
昌也は丸めたティッシュを桃香に手渡して、体をあお向けにした。液汁にまみれた蜜棒はダラリとしている。桃香はそこに軽くキスしてからシャワー室へと消えた。

【シャワー室で】

桃香は勢いよくシャワーを出し、その激しい音に隠れてうがいをした。
…嫌いなのよね、この味…
セックスの後の精液はただの排泄物だ。しかしこの本音に気付かれては、情事の余韻が冷めてしまう。桃香はベッドマナーにも長けていた。シャワーを終えバスローブを羽織ると、昌也が来た。
「何だ、もう着替えてしまったのか。一緒にお風呂に入ろうと思ったのに」
「私、お腹空いちゃった」
「あ、僕もだ。ルームサービスを頼もうか?それとも外で食事の方がいいかな?」
「お兄さんがシャワーを浴びている間にメニュー見てるわ。食べたい物があったらルームサービスにしていい?」
「うん、いいよ」
昌也はそう言って桃香のおでこにキスをした。

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桃香はソファーに寝そべって、ルームサービスのメニューを開いた。シャワー室のドアを閉めると同時にジャーっとシャワー音がする。お兄さんはうがいをしているかしら?と思いながらも、桃香の心はメニューBOOKのスイーツに夢中だった。桃のミルクレープとアップルパイがあった。外での食事を選択肢から外し、そのどちらにしようかと迷っている。
シャワーを終えてバスローブに着替えた昌也が、上からメニューを覗きこむ。
「甘い物食べたかったの?」
「うん。エッチの後は体が砂糖を欲するみたい」
「バイキングみたいに沢山頼んだら。少しずついっぱい食べようよ」

テーブルの上は、アップルパイ・桃のミルクレープ・チャイプリン・野菜サンド・ミートパイが小さいお皿に一口大にカットして盛られ、それが2つのバスケットに乗せられてある。お茶はミルクティーとレモンコーヒーのアイス。アフタヌーンティーかティーパーティーといった雰囲気だろうか。
「アリスになった気分だわ」
「ずいぶんエッチなアリスだね」
「お兄さん、それ最高の誉め言葉よ」
桃香はバスローブ姿で、ステンレス製のグラスに入ったレモンコーヒーをストローで一口飲んだ。
「この関係どうする?」
桃香はアップルパイに手を伸ばしながら、唐突に核心に迫る質問をした。
「このまま続けるか、それとも今日限りにするかってことなら、また会いたいな」
「また会ってお茶でもする?」
「抱きたい」
「ねぇ、3Pってしたことある?」
「あるよ」
「それはいつ?」

「大学生の時と医者になってすぐの頃かな。最初のは友達のアパートで3人で飲んでて、何となくって感じで始まって、結局最後までいったから結果的に3Pになった。男2人に女の子が1人の組み合わせでね。2回目は女の子2人に同時に告白され、どちらとも付き合えないって言ったんだよ。じゃあ友達ならってことになり、花火大会に行った帰りに3人で寝た。桃ちゃんは?」
「私はないの。女の私から3Pを誘うってかなりの賭けだもん。受け身のセックスしかしたことないわ」
「3Pしたいの?」
「誰か誘える人いる?私、乱暴されたり危険な目に合うのはイヤなの。秘密を守ってくれるお兄さんのような紳士じゃなきゃダメよ」
「了解。これ食べ終わったらもう1回しようよ。こんな美人に3Pのお誘い受けたら興奮してきた」
昌也は野菜サンドを食べながら言った。パンからはみ出た薄く切ったキュウリが、はだけた胸に張り付く。桃香はそれを摘まむようにして剥がすと口の中に入れた。
「バックから入れてくれる?」
「OK」
昌也はニヤリと笑ったが、桃香はその表情にイヤらしさではなく爽やかさを感じ、「お兄さんって不思議な人だわ…」と思っていた。

(続く)

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