母と子の秘密-第3話 2210文字 バロン椿

母と子の秘密-第3話

不治の病を抱え、高校休学を余儀なくされ、入院生活を送る17歳の息子。
その時、私はフッと考えたのです。
この子は「女」も知らずに一生を終えてしまうのではないだろうか。それではあまりに可哀想だ・・・そこで、親の義務として、「女」を教えてあげようと決心したのです。
今でも、このことに、私は間違っていたとは思っていません。

作家名:バロン椿
文字数:約2210文字(第3話)
管理番号:k150

看護師、藤井朋子の証言―私は見ていました

実は、私はその瞬間を見ていました。
夜間の巡回で院内を見て回っていた時、唐沢謙一君の病室から物音が聞こえてきました。
今夜はお母さんが泊まり込むと聞いていましたので、容態が悪くなればナースステーションにコールするはず。何だろうと、そっと病室を覗きました。すると、何と下半身裸のお母さんが、同じく下半身裸の謙一君に跨がっていたのです。
恋人が入院し、そこに忍びこんだ彼女が、あるいは、いけないことですが、若い看護師が患者さんとそうなることも無いわけではありませんが、まさか、母と子が・・薄暗い中でしたが、母の恵子さんが腰を下ろしていくのが、はっきり見えました。
それと同時に、「あぅぅ……」と恵子さんの低い呻き声と、息子の謙一君の「あっ、あぁぁぁ……」という、何とも言えない声が私の耳に届いてきました。
私は気づかれないように扉を閉めましたが、脚が震え、ナースステーションに戻っても、胸のドキドキとした高まりはなかなか収まりませんでした。

エピローグ

その後も、夫の出張の日などに病室に泊まり込んでは、私は息子の相手となって、「女」との行為を全て教えました。また、見たいと言えば、性器でもなんでも全てを彼の前に晒し、好きなようにさせました。
泊まることができない時や、生理で相手が出来な時などは、口での行為で彼に応えてあげました。
今でも、これらの行為について間違っていたとは思っていません。
しかし、こうしたことが出来たのは、息子が元気であった時まで。
18歳になった頃から、体力が落ちて、日に日に容態が悪くなっていく。暑い夏を越えるのは難しいと医師から言われてしまいました。
覚悟は出来ていましたが、堪えきれず私はトイレに籠もって、声をあげて泣きました。
でも奇跡的に夏を乗り切り、「先生の言っていたことは大げさ」と思っていた秋、高熱を出して寝込み、数日で熱は下がりましたが、すっかりやつれ、死を待つ病人という感じになってしまいました。
「静かに見守ってあげて下さい」と医師から告げられ、夫と私は病室に詰めていました。
そんな中、息子は「僕はママが大好きだ」と言って微笑んでくれました。私は我慢出来ず、夫の前でしたが「謙ちゃん!」と彼に抱き付き、口付けをしてしまいました。
それから2日後です。息子が天国に旅立ったのは。

寝ても覚めても、女の子、裸、セックス……とそんなことで頭がいっぱい。健全な16歳の男の子なら当たり前かもしれません。でも、女性の洗濯物に手を出したら、それは犯罪です。万が一、見つかれば、「下着どろぼう!」と叫ばれ、捕まれば、「ワイセツ犯」として警察に突き出され、高校は退学……
でも、自分の息子がそんなことをしていると知ったら、あなたはどうしますか?

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まさか息子が下着泥棒だなんて

昼休みの話題

昼休みになると、女たちの輪ができる。
「困ってるのよ」
彼女たちの会話は、いつも暮らしの中の愚痴から始まり、
「旦那の給料が安い」
「お酒ばっかり飲んでいる」
「息子の成績が悪くて」
「ケンカして学校から呼び出された」
こういった家族に対する愚痴や、
「お隣さん、うるさくて」
「自転車を玄関の前に停められて困る」
などご近所に対するもの、まあ挙げればきりが無いが、この日はそんなことではなかった。
「パンティ取られちゃったの。2階だから心配ないと思ってたんだけど。先週はキャミソールがなくなって、風で飛んだのかしらと思っていたけど、あれも取られたのね」
「あら、うちもよ」
「お宅も?」
「そうなのよ。オバサンのパンツなんか取ったってしょうがないじゃない」
「外に干しちゃダメよ」
「近所の人によると、男の子らしいのよ。自転車ですーと来て、庭先から中を見てたって。見てたら捕まえてくれたらいいのに。本当に気が利かないんだから」
「いやねえ、なんだか家の中まで覗かれているようで」
お弁当を食べていた高木晶子(あきこ)は顔が青くなっていた。そして、食べるのを止めると、お弁当を抱えて休憩室を抜け出した。
由起夫(ゆきお)、由起夫、なんで、なんで、こんなことするのよ・・・
胸がドキドキして息苦しく、通用口から外に出て、初冬の冷たい風にあたっても、胸の動悸はなかなか治まらなかった。

息子の秘密

高木晶子は5年前に離婚し、今は一人息子、高校1年生の由起夫と小さな借家に住んでいる。
1階は台所とそれに続く三畳の茶の間、トイレにお風呂場。2階は六畳と四畳半の和室、襖で仕切られている。夜遅くまで勉強する由起夫のため、六畳間は彼の勉強部屋とし、晶子は四畳半を使っている。
収入はパートで勤めるスーパーの給与と別れた夫から送られてくる養育費。十分ではないが、「この子が立派に成長してくれれば、それだけでいい」と思い、「若いのだから、もう一度幸せになったら?」という再婚話も断り、頑張ってきた。
幸いなことに由起夫はすくすくと成長し、この4月、見事に地元の進学校に合格し、毎日元気に自転車で通っている。
ところが、1学期の終わる頃から、時々、部活でもないのに帰りが遅くなったり、夜中にガサゴソと何かを探す音に続き、スッスッと衣擦れ、そして、「う、う、うぅぅぅ……」と呻くような音が隣の勉強部屋から聞こえてくるようになった。
中学校では性教育として「生命誕生」や「男らしさ、女らしさとは」は教えているし、中にはもっと踏み込み「性交」や「避妊」ということも教えているところがあると、新聞で読んだことがある。由起夫もこの10月で16歳になるから、当然、オナニーをしているのだろうとは思う。しかし、ついこの間までは子供だと思っていたものが、襖一枚隔てた隣でそんなことしていると思うと、布団を頭から被って無理やり眠ろうとするが、その分だけ目が冴え、「うっ!うっ!うっ!……」と果てるところまで聞き耳を立ててしまう。
だが、2週間前の夜、晶子はいけないものを見てしまった。

(続く)

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