伝説の女性器-第3話 2040文字 ステファニー

伝説の女性器-第3話

挫折した箱根駅伝ランナーが次に追い求めるモノとは!?

作家名:ステファニー
文字数:約2040文字(第3話)
管理番号:k139

医師より、これ以上の競技継続は困難である、と告げられたのだ。
骨折した部分だけでなく、アオの骨は至る所が脆くなっており、走り続ければ今後も負傷を繰り返す、との診断だった。
原因は、思春期の栄養不足、ということだった。耳が痛かった。アオは両親が死んで以降、食生活を疎かにした生活を送っていた。中学時代は施設に帰りたくない一心で、食事を抜くことがしばしばだったし、高校時代も寮で食事が出ない日はカップ麺で過ごしていた。大学に入ってからようやく、監督の指導により、栄養計算された食事をとるようになったが、時はすでに遅かったようだ。
失意の中、アオは部を去るしかなかった。
だが試練はこれだけではなかった。
大学の単位が取れなくなり、留年しなくてはならなくなったのだ。

そもそもアオは駅伝部の特別推薦として大学に入学した。入学試験を受けていなければ、高校時代に受験勉強すらしていない。それどころか、中学生以降、大して勉強してはおらず、ずっと赤点スレスレラインの成績であった。
アオが通っていた大学は、頭文字をとって複数の有名私大と並べられるブランド大学であり、予備校の偏差値ランクでは上位に位置している。一般の受験生であれば、かなり勉強しないと合格には至れないレベルであり、入学してくる学生も有名進学校出身者がほとんどである。
スポーツ推薦枠での入学者は、ペーパー試験でなくレポート提出での単位認定や語学の別クラス対応といった、ある程度の優遇措置が取られていた。だがそれは推薦枠で入った部に属しているからこそ適用されるものであって、退部をしてしまうと対象外となるのは言うまでもなかった。
しかも、駅伝部に所属していた頃は寮の先輩から代々伝わるレポート対策マニュアルがあり、それに従っていればなんとか課題がクリアできていたのだが、そのつても失った。入学して三年間、ずっと寮と練習場の往復ばかりで、ろくろくキャンパスにも足を踏み入れておらず、駅伝部員以外に学内の友人はいなかった。

孤独の中、アオは学業不振と必死に戦うしかなかった。
退寮をしたことも追い討ちとなった。アパートを見つけ、生活に必要な家電と家具を買い揃え、食事も工面しなければならなかった。今まで全部、誰かに整えてもらっていたことが、すべて身に降り掛かってきたのだ。相談したくても、アオには頼れる両親もいない。
生活が破綻するのに、時間はかからなかった。
高校を卒業すると同時に、アオは自分で金銭管理をすることとなった。それまでは施設の職員が管理をしていたため、アオは自身の預貯金額に無頓着であった。
事故の示談がついた際、周囲の大人たちは口々に少ない金額だ、と同情していたが、実際にアオが数字を見てみると、数千万が入っており、大金に感じた。両親の葬祭費と埋葬費、及び高校生までのアオの雑費と学費はそこから差し引かれていたのだが、それでもまだかなり残っているようにアオには見えた。 施設の職員からは大切に使うよう念を押されたが、当時のアオはこれだけあれば余裕だろう、と甘く考えていた。

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もちろん、大学の学費と寮費、駅伝部にかかる諸経費はすべてそこから賄っていた。練習で忙しく、バイトなどしている暇はなかったからだ。それでもアオは何も心配していなかった。問題は退部してから襲いかかってきた。学費と生活費、さらには家賃、光熱費と、次から次へと出費が増えていき、わずか数月で桁が減ったのだ。
これはまずい、と思い、バイトをすることも検討したが、大学の単位を思うとそれも厳しかった。
ついていけない学業。
目減りする貯蓄額。
慣れない一人暮らし。
消えていった夢。
あの後、駅伝部は年明けの箱根で優勝し、メディアに大きく取り上げられた。四年に進級した同級生たちは、すでにニューイヤー駅伝で強豪とされる有名企業から内定を得、最後の箱根路に向け、トレーニングをしている。
本来なら、自分だってそうだったはずだ。

箱根を走って、大手から内定をもらって、陸上を続けて、ゆくゆくはマラソンにチャレンジしてオリンピックを目指す。
こう思い描いていた。
それなのに、どうして。
どうして自分だけがこんな目に遭うのか。 自分が何をしたというのか。 両親が事故死して、それだけでもショックだったのに、今度は希望まで捨てなくてはならないのか。
あんなに努力してきたというのに…。
拾う神が現れたのはそんな時だった。
児童養護施設時代の後輩が連絡をしてきたのだった。内容は紹介したい仕事がある、とのことだ。
その後輩の名はキリヤ。軽度の知的障害を患っており、それが原因で両親から虐待を受けたため、入所していた。アオが施設に来た当時、キリヤは他の子どもたちからひどいイジメに遭っており、アオはそれをいつも止めていた。スポーツで優秀な成績を残していたアオに、他の子どもたちも歯向かうことはできず、次第にキリヤへのイジメは止んだ。その一件からキリヤはアオを慕うようになった。またアオも退所の際、キリヤの身を案じ、自分の連絡先を書いて渡した。

(続く)

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