詩織の冒険・リボーン-第5話
最愛の夫が先立ってしまった。残りの人生を夫なしで生きなければならない。出来るのか? 生まれ変わるしかないのだけれど……。
作家名:キラ琥珀
文字数:約2900文字(第5話)
管理番号:k111
第5話
僧侶が来て読経をした。
そのころには雨が上がり富士山がよく見えていた。
(あなた、これで満足よね……)
僧侶が帰ると、義母の新田よし子が立ち上がった。
手早く着替えると、詩織の手を取った。
「さあ、行きましょう」
新田よし子の車は、メタリック・グレーのマツダ・ロードスターであった。
有り体に言って若者の車である。
五十路の女性が運転する車ではない。
しかしながら、ちょっと太めでグラマーな彼女には似合うのであった。
新田よし子の持つエネルギーの所為であろう。
日本刀のような切れ味のエンジン音を響かせてマンションの駐車場から出た。
「さぁ、出発」
横浜町田インターで東名に入った。
「この車が生きるのは高速よね」
海老名サービスエリアで軽く蕎麦を食べた。
「ごちそうは夜のお楽しみよ」
厚木インターで小田原厚木道路へ出た。
「私は山育ちだから、海の近くに来ると新鮮な気持ちになるの」
そして伊豆に入った。
「この道は初めてだから……確かめておかないと……伊豆高原は……」
左手に海を見ながら伊豆半島を南下し伊豆高原への分かれ道を見つけた。
「おっと、ここだな。よし、分かったわ」
Uターンして伊東まで戻り、山へ入り、修善寺に向かった。
「はい、到着よ」
ドライブの間、新田よし子ははしゃいでいた。
詩織も楽しかった。
年上のお姉さんと初めて旅行にきた、というような感じだったのである。
もちろん、隣に座っているのは義母であり、亡夫の墓のことがあることは気にかかる。
だが、ドライブの最中、義母は墓の話を出さなかった。
そもそも、息子の話をしなかったのだ。
一周忌の法要の後であるから、死んだ新田卓也の思い出話をしても当然であろう。
だが、一言も出さない。
詩織には疑問であった。
疑問と言えば、伊豆高原への道を確認したことである。
伊豆高原に用があるのだろうか。
二人は、修善寺にある温泉旅館〈夜叉王の宿〉へ入った。
義母が予約してあった部屋は別棟になっている特別室であり、広い本間の他に次の間、化粧の間などがついている。
もちろん専用の露天風呂がある。
竹林を背景にした広大な日本庭園が見渡せる。
新田よし子は、畳に身体を投げ出して言った。
「ああ、気持ちいい。ウチの商売は旅館でしょう。たまには客として旅館に泊まるのもいいものよ」
「ここ、高いでしょうね?」
「心配ないわ。競合旅館の視察、ということで経費で落とすのよ」
二人は、観光客として修禅寺を見学し、周辺を散歩した。
詩織は、伊豆に来るのは初めてであった。
歴史の重みを感じさせる森を楽しんだ。
火ともしごろ、部屋へ戻った。
新田よし子が言った。
「じゃぁ、食事前にお風呂に入りましょうか」
「お義母さん、お先に」
新田よし子が淫靡な顔になった。
「なに言っているの。一緒に入るのよ」
「えっ、でも……」
「恥ずかしがることはない。女どうし。それに親子じゃない」
「そうですね」
その時、詩織のスマホが鳴った。
「おっと。じゃぁ、お義母さん、先に入っていて下さい」
「いいわよ」
洋服を脱ぐ義母の背中を見ながら、詩織はスマホを持った。
「もしもし」
「あっ、どうも、勝呂です」
「なんだ。どうした?」
「警察は帰りました。いちおう、ご報告までと思いまして……」
「わざわざ、報告しなくてもいいのに」
義母が下着姿になって露天風呂へと消えた。
「さすが警察。かなりしつこかったです。また来ると思います。それで、今後のアドバイスをお願いしたいので……」
「分かった、今度行くまでに考えておくよ。ただ、給料はアップしてもらうからね」
「もちろんです」
詩織は、ふと思いついて言った。
「おたくの会社の取引先の情報も必要かも……」
「用意しておきます」
「じゃあな」
詩織は、洋服を脱ぎ、下着姿で更衣室へ入った。
駕籠のなかに義母の黒い下着がたたんである。
同性の下着であるからどうということはないのだが、なぜかドキドキした。
庭に張り出した縁側に露天風呂がある。
自然の中にポツンとある風呂――、という風情である。
「お待たせしました」
詩織は湯船に浸かった。
気持ちいい。
義母が、詩織の身体を見ながら言った。
「ここまで来ても仕事なのね?」
「すみません。バイト先からの報告なんです」
義母の目は詩織の肉体から離れなかった。
詩織の白い肢体が温泉の湯を弾いている。
詩織はアラサーであるから、そろそろ肉がつき始めている。
だが、乳房が大きいので、身体は細身に見えるのだ。
その乳房であるが、これは大きい。
スイカを二つ胸につけている、という形容が必ずしもオーバーではないのだ。
プリプリに張っていて、子供を産んでいない乳首がきれいな色をしている。
「詩織さん、いい身体をしているわね」
「そうかしら。お義母さんこそ女ざかりの色気が……」
詩織は義母を見て、そして目が離せなくなった。
アラフィフの身体は豊満という形容がピッタリだ。
ムチムチの肉体からは熟女のエロが匂い立っていた。
大きい乳房は、さすがに垂れている。
子供を産んだ経験のある乳首は茶色になっている。
肉体全体に、女ざかりの貫禄、というものが備わっている。
「詩織さん、もっと近くへいらっしゃいよ」
「なんだか恥ずかしいです……」
「誰も見ていないわよ」
詩織は、義母の隣に移動した。
「詩織さんのオッパイ、すごいわねぇ」
「はい……」
「私も乳房が自慢だったのだけど、あなたには負けるわ」
「あっ、触らないで下さい……」
「いいじゃない。修学旅行のとき、こうやって遊ばなかった?」
「遊びましたけど、あの頃はまだ子供だったから……」
「あら、まだ子供だったの」
「……」
義母は、詩織の乳房を掬い上げた。
「すごい、スイカみたい。ムチムチだから、スイカというよりボールかな?」
「お義母さん、そんな……」
乳首を摘まんだ。
「あっ、それは……」
「どうしたの? 感じているんでしょう? コリコリになっている」
「だってぇ……」
「あなた、感度がいいのね」
「は、恥ずかしいですぅ」
義母は、自分の乳房を詩織のオッパイに押しつけた。
「うふふ……これが本当のパイズリね」
「いやぁ……」
「こうすると、私も感じて来るわ」
義母は、両手で詩織の顔を挟んだ。
そのまま、自分の顔へ引き寄せる。
そっと唇を合わせた。
「お義母さん、いけませんわ」
舌で詩織の唇を舐めながら囁いた。
「いいじゃない」
「でも……」
「でも、なあに?」
「これって近親相姦じゃないですか?」
「近親相姦でレズ。私、こうゆうの大好きなの」
「で、でも……。うっ、うぐ……」
義母の舌が詩織の口腔に入った。
口の中をヌメヌメと舐めまわした。
詩織の舌を捕らえて、絡みついてきた。
「うっ、ぐっ、むっ、むむむ……」
義母の手は詩織の乳房を揉んでいる。
その手が腹の方へ下がっていった。
陰毛に触った。
詩織は、思わず両足を閉じた。
「あらぁ、どうしたの? 股を開きなさいよ」
「でも……」
「ねえ、開いてぇ」
「……」
「そう、そうするのよ」
「……あっ、ああああ……」
「うふふ……詩織さんのオ漫湖を塞いじゃった」
「は、恥ずかしい……」
「私のオ漫湖も塞いでくれない?」
「いいんですか?」
「お願い……」
「では……」
「そう、そうよ。ああああ……気持ちいいわぁ……」
二人は、お互いの淫壺に指を入れたまま庭を眺めた。
(続く)
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