声でイカせて-第7話
今をときめく声優たちの性遊生活を描く。
作家名:ステファニー
文字数:約2770文字(第7話)
管理番号:k105
「いえ、とんでもないです。さくらちゃんも一緒なんで、緊張してます」
乃々さくらの快進撃も止まっていない。あの子ども向けアニメでのブレイクをきっかけに、あの後もいくつもの主演を掴み取っている。少女だけでなく、少年も多数演じており、役の幅を広げているのがその要因だ。
「私とさくらちゃんが双子の設定なんです。でも身長差すごいじゃないですか。だから今からライブが心配なんですよ」
さくらは162センチある。148センチのリラからすると、頭一つ分ぐらいは背が高い。見映え的な意味で気にするのも無理ないだろう。
「大変そうだけど、頑張ってね」
「ありがとうございます」
四年前には少女の面影を残していたリラだったが、今やすっかり大人の女性だ。デニムのスカートにTシャツ、厚底靴を履いていたイメージがあったが、もはやそんな服装ではない。花柄の膝丈スカートに七分丈のトップスを合わせ、足元はパンプスだ。
「相庭さんは今、お付き合いしてる人とかいますか?」
水を飲んでいた相庭は、吹き出してしまった。
「どっ、どうしたの、急に」
リラは唇を噛んで顔を背けた。
「ごめんなさい、私…、迷惑ですよね」
「迷惑って、どういうことかな…」
「……あの、その……、……私、相庭さんのこと、あれ以来、ずっと忘れられなくて」
相庭は頭が真っ白になった。
「いやいや、あれは仕事だったの。気にしなくていいの、本っ当に。忘れていいの」
「わかってます。あれ以来、私もお仕事上、他の人とも寝ました。でも、やっぱり違うんです。私は相庭さんがいいんです。相庭さん、私のこと、女として見てくれませんか?」
「ダメだよ、リラちゃん。リラちゃんは今が一番大事な時でしょ。スキャンダル起こしたら水の泡だよ」
時代は変わった。声優が顔バレしないなんて、とうの昔の話だ。ここ最近では声優の熱愛や不倫も立派なゴシップとして週刊誌の見出しのトップを飾る。
とにかくこの子を説得しなくては。相庭はリラを自制させようと努めた。
————
またしても、なんでこうなってしまうのか。相庭は自分の意思の弱さにほとほと呆れた。
結局、リラは相庭から離れず、部屋まで着いてきてしまった。マスコミに追われていないかヒヤヒヤしたものだが、リラはさすがに子役出身者だけあり、変装はお手の物。相庭の心配は杞憂に終わった。
「お待たせしました、相庭さん」
シャワーを浴びたリラはタオル一枚でバスルームから出てきた。狭いワンルーム住まいのため、腰掛ける場所などない。所在なくベッドに座っていた相庭の隣にリラはやって来た。ベリーの甘ったるい匂いが相庭の鼻をついた。
「懐かしい」
そう言ってリラは相庭の腕に抱きついた。
「リラちゃん、今からでも遅くないから、よく考え直しなさい」
オンナとして見てからまず考えてくれませんか?こう主張してリラは憚らず、相庭の部屋まで押しかけてきてしまったのだ。
「私の気持ちはさっきお伝えした通りです。もう固まってます。どうぞ襲ってください」
「そんな風に言われたら襲う気なんか起きないよ」
「じゃあ、いいです。こっちから行きます」
相庭の腕にぶら下がっていたリラはムクっと起き上がり、飛びついてきた。そして相庭の唇を貪った。
この四年の間に他の男と寝た、というのは本当だろう。リラはキス慣れしていた。相庭の口内に舌をねじ込ませ、べろべろとつついてくる。
理性を保とうと努めていた相庭だったが、こうなると本能が勝ってきてしまう。下半身が熱くなり始めた。
柔らかな肢体が胸に触れる。背中を細く温かな指がなぞっている。
「硬くなってますよね」
リラは相庭の急所を撫でた。
諦めた相庭は着ていたパジャマを脱ぎ捨てた。合わせてリラもバスタオルを放り投げた。
再び二人は口付けした。今度は互いに舌をぶつけ合った。右に、左に、いろいろな角度でお互いを攻め合った。
キスをしながら相庭はリラをベッドに倒した。すかさずリラは開脚した。
田植え前の整地された土壌を改めて相庭は凝視した。四年前はぴったりと閉じていたために隠れていたクリトリスが、今ははっきりと目視できるまでに顔を覗かせている。
その下へ続くラインも、パックリと割れ目が開いている。少女の様相を呈していながらその有り様であるギャップが、酷くイヤらしく、相庭は興奮した。
「私、本当にオトナになったんですよ」
リラは自分の指でクリトリスをいじった。みるみるうちに下のお口からヨダレが垂れ滴った。
「あああっ、はっ、早くっ、相庭さんっ」
相庭はリラに挿入した。そしてそのまま激しく抽送した。
「ああああああああぁぁぁ、あっ、相庭さんっ、いっ、いいっ……」
瞳が喜ぶような高速抽送をかましたが、リラは快感に浸っている。余程、性交慣れしているのだろう。
「…あっ、相庭さん……、エッチ、…うまく……なってる…、…すっごく……」
「リラちゃんもね。すっごく…エロ……くなったね……」
リラは膣を締めてきた。思わずふぅっと、相庭は吐息を漏らしてしまった。
「あああっ、きっ、気持ちいいっ」
「りっ…、リラちゃんのアソコもね…」
「その声、よかった。ねぇ、もう一回、月本の感じで言ってみて」
月本とは、相庭が『配球部』で演じたクールなイケメンだ。
「……リラちゃんの…アソコ…もね……」
抽送しながら相庭は月本の声色を出した。
「ああああああああぁぁぁ、もうっ、ダメ。イッちゃうっ……」
リラは決壊したのだろう。多量の飛沫が相庭の太ももにかかった。
「その前にリラちゃんも『ウソコイ』の美咲ちゃんやってよ」
『ウソコイ』でリラは作品内一の美少女小野美咲を演じた。それが今のブレイクのきっかけである。
「んっ、ああああああああぁぁぁっ、きっ、気持ちいいっ」
海老反りながらリラは美咲の声を出した。
「りっ、リラちゃん……」
「あっ、相庭さん……」
何度二人はその応酬を続けたことであろうか。もちろん月本(相庭)と美咲(リラ)のままで。お互いの役を演じたまま、二人はオーガズムに達し、果てた。
————
「あっ、ああああああああぁぁぁ、いっ、いいっ、それっ、つっ、続けて」
瞳は小さく縦に震動する相庭のテクニックが気に入ったようだ。メロンパイを揺らしながら放水している。
「相庭君、また腕を上げたじゃない」
膣を打ちつけるようにして、瞳はお返ししてきている。
「もしかして彼女できたとか?」
女の勘はなぜこうも鋭いのだろう。殊に恋愛面に関して、その嗅覚は突出していると思われる。
相庭は質問に答えず、黙々と抽送を続けた。
「まぁいいけど。気持ちいいから」
寝そべっていた瞳は起き上がって相庭に巻きついた。
「ねぇ、彰義で囁いて」
ふぅ、とため息をついてから、相庭は高岡彰義のセリフを瞳の耳元で囁いてやった。
リラとの関係が始まってから半年ちょっとが過ぎた。未だ、相庭は瞳とも縁が切れてない。つまり、瞳とリラ、二人の女性と同時に深い仲を保っている。
(続く)
※本サイト内の全てのページの画像および文章の無断複製・無断転載・無断引用などは固くお断りします。
リンクは基本的に自由にしていただいて結構です。