私の「ヰタセクスアリス」-第4話 3100文字 バロン椿

私の「ヰタセクスアリス」-第4話

私ももうすぐ55歳。そろそろサラリーマン生活も終わりが見えてきました。でも、あっちの方はまだまだ引退するつもりはありません。
明治の文豪、森鴎外は自身の性的な体験を「ヰタセクスアリス」という小説に書き上げていますが、私も森鴎外先生を真似て、自分の性的な体験をまとめてみました。
つまらぬ話ですが、是非お読み頂ければ幸いです。

作家名:バロン椿
文字数:約31000文字(第4話)
管理番号:k096

異国の友、バロネ・ジェイド

富田雅子さんは素敵な人でした。別れた旦那さんはどんな人だか知りませんが、バカじゃないかと思いました。しかし、そういう私も1年程お付き合いして、結局、別れてしまいました。理由ですか?まあ、やはり年齢が違います。何となく気持ちにすれ違いが生じたということです。
でも、今は再婚して、幸せに暮らしていると聞いています。

そして、次に出会ったのが、アメリカ人のバロネ・ジェイドさんです。
「椿、会話学校に行っているのか?」
「ああ、英語くらい話せないとな」
「理系なんだから、関係ないだろう」
「でも、やっぱり、まずいんじゃないか」

大学3年の春休み、友だちと就職のことを話している時、何となく心配になって通い始めた会話学校の講師をしていたのが、27歳の彼女でした。
彼女はアメリカ人としてはそれほど背が高くなく、170センチくらい、ブロンドの髪をしていました。ジュリア・ロバーツさんといったら言い過ぎでしょうか。しかし、「美人だなあ」なんて感心していたのは最初だけです。

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授業では、
「It is nice to meet you. I am Barone Jayde……」
といきなりネイティブイングリッシュ。日本語はご法度、「あの、僕……」と私が日本語で尋ねようとしても、「What are you saying?」と英語で聞き返されてしまう。
50分のレッスン、2コマが終わった時には、汗びっしょり、くたくたになってしまいました。

しかし、「まあ、いいか」と、知ってる単語を発音なんか気にせずに、とにかく大きな声でしゃべると、ジェイドさんは、
「Ok.Your English is not so good , but I understand what you say very well. キモチ、キモチ、important,important…The feeling that you say you’d like to know American things. It is very important.」
と素直に褒めてくれました。

そして、
「Mr.Tsubaki、You and I are friends. So, please call me by my first name “Barone”.」
とファーストネームで呼ぶことを求めてきました。
驚いた私が「えっ、そんな、いいの?」と思わず日本語で聞き返してしまうと、「イイノヨ、ツバキサン、ハハハ」とジェイドさんが日本語を答えました。しかも笑ってです。

「な、なんだ日本語出来るの?」
「スコシ、スコシダケヨ」
「そうか、そうか……やっばり素敵な人だ」

その時から、私はすっかりジェイドさんが気に入り、私が「椿 健一郎」ですから、「Good evening,KEN」ときますから、「Hey! Barone , How are you?」なんて言っても、ジェイドさんも「Thank you. I am fine. And you?」と返してくれました。
クラスの仲間もお互いファーストネームで呼び合い、週2回の英会話のレッスンを休む人は殆どいなくなりました。

親しくなる秘訣はアバウトでいい

ジェイドさん、いや、バロネは授業では厳しい反面、授業が終われば、とてもフランクで優しく、私たちのクラスのメンバーとお茶を楽しんだり、時にはお酒を飲みに行くこともありました。
でも、みんなは「会話学校のジェイド先生」としてお付き合いし、それ以上には付き合おうとはしなかったようです。私は「ジェイド先生」が好きであったと同時にバロネが好きになって、7月、思い切って花火大会に誘いました。すると、

「ケン、ニホンノハナビ、トテモキレイ」
「アメリカにも花火、あるの?」
「アルヨ。ボーン!ッテ、オナジヨ」
と言ってバロネは大喜びでした。これを境に、私たちは個人的に付き合うようになりました。

それからというもの、主に週末を利用して、日本文化を紹介するため、庭園巡りや歌舞伎、能楽などと、ちょっと背伸びをしてみたり、山歩きや海水浴に行ったこともありました。そんな時、「おい、あいつ、外人と付き合ってんのか?」なんて、羨ましそうに見られることが良くありました。
「へへへ、どうだ!」と自慢したくなりますが、やはり言葉の壁があって、細かいニュアンスなんかは伝えられません。だから、イライラすることもありました。それはバロネも同じですから、アバウトに徹することでした。

会えば、「Barone, you are so beautiful!」 なんて言ったり、景色に感激しても、「It’s very beautiful!」でいいんです。とにかく喋ることが大事です。
そんなこともあり、私はバロネの友だちから、「Mr.Beautiful Man」なんて、おかしなニックネームを付けられましたが、それも親しくなれたからです。
そんな折、彼女が手渡してくれた手紙に私は完全に燃え上がってしまいました。

それは書き出しこそ「Honey, Are you fine?」とノーマルでしたが、途中から、
「Honestly I am in love with you now. I have been thinking about you. I thought about you and wish that I am with you so that I can hold you in my arms and kiss your lips. I want to be close to you. I want to be there for you all the time. I want you to need me like I need you. I want to be the face you see when you close your eyes. I want to be the touch you need every single night of the day. I want to be the eyes that look deeper in your soul.」となり、

翌日には、
「Honey, I have given you my heart, my soul, my body and my love. It belongs to you forever. You have occupied every single beat of my heart and nothing will ever stop me from loving you. I thank God that I met you because you are my destiny.」

と更に過激な愛の告白になり、
「I have decided to love you forever and to abide on your love. I need you so much in my life and I want you.」
と結んでありました。

まあ、キスだとか、ハグなんかはしていましたが、挨拶程度で、それが、熱烈に迫られるとは……私のどこが気に入ったのか分かりませんが、ビックリしたというのが正直な気持ちでした。
それで、9月に横浜でバロネの友だちの誕生日会があった、その帰り道、ラブホテルに行ったんです。

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やはり金髪、めちゃくちゃ燃える

ラブホテルですから部屋の造りは大したことはありません。中央にキングサイズのベッドが置かれ、左側がガラス張りで、浴室が見えるタイプでした。

バロネは「フフフ」と笑ってましたが、私はちょっと緊張していました。セックスは雅子さんを相手にたっぷり経験していましたが、やはり外人、しかも、ジュリア・ロバーツさん似のブロンドです。それで、何か気の利いたことでも言おうとしましたが、「バ、バロネ……」と舌が縺れてしまい、情けなかったのですが、バロネは「Don’t say anything.」と私を抱き締め、唇を合わせてきました。私が176センチ、彼女が170くらいですから、ちょうど具合も良かったと思います。

そのままベッドに倒れ込み、たっぷり口付けをしました。そして、「Take off my closes.」です。まるで映画のようですが、ウソではありません。
私は彼女のブラウスのボタンを外し、順に脱がしていきましたが、やはり、パンティに手を掛けた時です。何色かなと思いましたが、引き下ろしたら、茶色っぽく輝くブロンドの陰毛がそこに繁っていました。

お返しにと、バロネが私のパンツを引き下ろした時、
「Oh! your penis is so big.」
と、本当の外交辞令ですが、嬉しくなるものです。

それからシャワーを浴びてベッドに転がりましたが、雅子さんの時と同じです。キスして体を弄り合い、私が体を下げると、「ナメテ、Lick my pussy. Please lick. Please!」とバロネが脚を開きました。
改めて性器を見ると、年齢の差でしょうか、雅子さんよりもきれいな感じがしましたが、とにかく舐めて、舐めてです。

彼女は感じ易いのか、表現がオーバーなのか分かりませんが、ヌルヌルすると同時に、「Uh,Uh……Aaaa……Ahh、Ahh han!」とか、首を左右に振って「I’ll become crazy!」と大きな声で喘ぎますから、気持ちの高まりは違います。早く入れたくなりましたが、「Ken, change!」と私を押し倒し、チンチンを掴んで、口に咥えてきました。

雅子さんも時々してくれましたが、彼女のは舌を絡ませたねっとりしたフェラチオ。バロネのはズッパッ、ズッパッと吸い立てるもので、キメの細かさはありませんが、ブロンドの髪が揺れるのを見ていると、あやしくなります。
「バロネ、バロネ……」と肩を叩くと、「Yes!」と顔を上げました。私はサイドテーブルからコンドームを取って、チンチンに被せると、「Ken, come on.」と両手を広げるバロネの上に体を重ねていきました。

「Oh , au」
「バロネ」
二人の性器が繋がり、一つになった瞬間です。こうなってしまえば、相手が日本人でもアメリカ人でも変わりはありません。

(続く)

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