声でイカせて-第3話
今をときめく声優たちの性遊生活を描く。
作家名:ステファニー
文字数:約2930文字(第3話)
管理番号:k105
瞳は相庭を見ると、妖しく微笑んだ。「どうぞ」と言い、相庭を手招いた。
「おっ、お願いします」と言いながら、相庭は瞳の前に正座した。
その途端だった。相庭の身体はグイッと何かに吸い寄せられた。気がつくと目の前にはもちフワな何かが迫っていた。
茨城産のメロンかと見紛うほどの熟れた瞳の美乳が相庭の顔を挟んでいた。相庭は思わず、バフっと叫んでしまった。
「やさしくよろしく、……よろ…しく…ね」
潤んだ瞳の瞳は、それまでアフレコで目にしていた瞳ではなかった。完全にプロのスイッチが入った、それだった。
そして相庭の口元がふんわりと柔らかい感触に包まれた。瞳が口付けをしてきたのだ。優しく、とは言葉ばかり、瞳は激しく舌を押し込んできた。
前の二人とはキスをしなかったため、瞳は相庭のファーストキスの相手となった。順番が逆だ、と相庭は焦ったが、それを悟られぬよう、瞳に合わせた。
だが、セックスのプロである瞳を誤魔化すことなどできるはずもなかった。ひと息つくために唇を離すと、瞳は「どうしておっぱい触らないの?」と囁き、意味深な笑みを浮かべた。
バレている。自分の性経験の少なさが。
相庭は悔しくなり、瞳の乳房を鷲掴みにした。
「あああっ、ああああぁぁ………」
これまでの二人とは全く異なる叫び声だ。商業的、と言った方が正しいかもしれない。
瞳は相庭を激しく抱き寄せた。瞳の柔らかな股間が、硬くなった相庭の急所を刺激する。
相庭の背に腕を回した瞳は、その体勢のまま床へと倒れた。そして太腿を開き、相庭のナニを招き入れた。まるで吸い寄せられるかのように、それは瞳の奥へと侵入して行った。
きっ、きっ、気持ちイイ……。
生暖かく、ピッチリとした、絶妙さがたまらなかった。
うっとりとした瞳の表情が、さらに相庭の性欲を掻き立てる。
瞳は自分が下になっているにも関わらず、腰を揺り動かし、相庭の抽送を手伝っていた。
「いっ、いいっ!すごく、いいっ!!!」
艶っぽい瞳の叫び声が響いた。
その瞬間、相庭は発砲した。
「ありがとう。よかったよ」
果てた相庭の頭を瞳はそっと撫で、その場をあとにした。
————
二日目、午後。四人目、雪役、乃々さくら。
さくらは今回のキャストの中で最も知名度が高い。というのも、さくらは名門、高崎歌劇団の出身者だからだ。
高崎歌劇団は大正初期に創設された女性だけの歌劇団である。団員になるためには、まず附属の音楽学校に入学する必要があるが、これが倍率が高く、極めて困難となっている。毎年三月に行われる入試と合格発表はマスコミから大きく注目の的となり、難関に挑んだ少女たちの悲喜こもごもとした姿が報道されている。
音楽学校ではバレエや日舞、声楽といった舞台人としてのレッスンを叩き込まれ、二年後から女優として舞台に立つのに備える。躾の厳しさとスキルの高さは各界のお墨付きであり、有名な芸能人を何人も輩出している。
しかし、それは高崎歌劇団の出身者の一部に過ぎない。多くの団員が一度も役に就くことができず、入団後数年以内に退団していく。それが現実だった。
そうなると退団後にどこからか引き合いが来ることもない。なんらかの道を自分で切り拓く他、ないのだ。
さくらもいわゆる路線と言われるスター街道を辿ることができずに、わずか三年で退団したクチだ。試行錯誤した結果、周囲からアニメ声と称されることが多いため、自ら声優に強い芸能事務所の門を叩き、入所を果たした。そして得た仕事がこの作品だった。
小顔で手足が長く、腰が細いさくらが部屋に入ってきた。白いバスタオルを胸から股まで覆っているが、タオル地よりもさくらの肌の方がさらに白い。横座りをしたさくらの脛を見て、相庭はゴクリと生唾を飲んだ。
肩にかかった髪をそっと振り払うと、さくらは胸で締めていたタオルをほどいた。
美しかった。
豊乳とは言えないが、滅多にいないような美乳だ。キレイなレモン型の乳房に、サーモンピンクの乳輪が映えている。
相庭はさくらを抱き寄せると、真っ先に乳首へ舌を這わせた。
「イヤっ……」
その言葉とは裏腹に、さくらのつぼみはみるみるうちに硬く、突起していった。
相庭は乳首を吸いたてながら、さくらの白い股を撫でた。なんとも言えない体温を感じながら、女神の秘部に指を潜入させる。刈り揃えられた陰毛の奥に潜む、あのスイッチを押した。
「……いっ…、イヤあぁぁっ…」
洗練されたさくらが苦悶の色を見せた。そのまま相庭はさくらに馬乗りに跨った。
さくらの白くふっくらとした女陰に男根を押し込むと、相庭はさくらの両手を自分の手で塞いだ。
「イヤっ、イヤっ、あああっ、イヤっ」
抽送しながら揺れる度、さくらの美乳も一緒に跳ねる。横たわっても、動いても、その丘は美しいままだ。相庭の欲情は増していき、先程舐めていたのとは別の乳房にまたかぶりついてしまった。
美味しい。とてもヒトの身体の一部とは思えない。
華奢なさくらの身体を相庭は抑え込み、より一層激しく抽送した。ヌメっとした何かが相庭の太腿の付け根に降り掛かった。
「いやぁーっ、あぁぁ、ああああああああぁぁぁ…」
さくらがこの上なく大きな叫びを上げた時、相庭はオーガニズムに達した。そこで監督からOKサインが出た。
発射してしまったために重くなった袋を外していると、さくらはむくっと起き上がった。
「お疲れ様」
相庭が微笑みかけると、さくらはまるで汚い物でも見るかのようにムスッとした。
「勘違いしないでくださいね。あくまで仕事として相手しただけですから」
さくらが何を言っているのか、相庭はにわかにはわからなかった。当のさくらはタオルを拾い、そそくさと身体に巻き付けた。
「こちとら伊達に高校中退して、高崎に入ってないんだ。無名の娘役だったと思ってなめんなよ!」
それだけ言うと、さくらはアフレコをあとにした。
二日目、夜。五人目、ルナ役、花宮リラ。
もはや相庭はヘトヘトだった。二日間で四人も相手にしていたのだから無理もない。だが、あとひと踏ん張りだ。休憩中に近場にある銭湯でさっぱりさせ、最後の舞台に挑んだ。
花宮リラは19歳ながら今回のメンバーの中で一番キャリアが長い。というのも、リラは幼児の頃から子役として活躍していたからだ。小学生の頃は、教育テレビの子ども番組でレギュラーメンバーを務めたり、ドラマや映画にもちょくちょく出演を果たしていた。だが、思春期に差し掛かった頃から状況は一変した。それまでは端役としてセリフも名前もある役につけていたのだが、完全にエキストラとしてしか映らないようになってしまったのだ。
容姿と実力を兼ね備えた猛者。
リラの行く手を阻む者がそれだ。
フリーターをしながらエキストラをやっていく人生になるのかな、そんな不安に苛まれていた高校時代、マネージャーが提案してきたのがアニメ声優への転身だった。声質の良さと童顔で幼児体型なのがオタク受けしそうだから、との理由からだ。
軽い気持ちで始めたが、案外すんなりとオーディションに通り、いくつかの案件をこなすまでに至った。そして今回、声優として初めての大役抜擢に至った。
「失礼致します」
眠気を払うためにストレッチをしていた相庭はリラの美声に振り向いた。リラはよろしくお願いします、と言いながらお辞儀をした。
(続く)
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