アナルフリーダム-第1話 3030文字 優香

アナルフリーダム-第1話

夫の不倫を知った私は茫然自失のまま万引きしてしまうが、ある男性に救われる。
人生に絶望した私は、沖縄の彼の住まいに招待され美しい女性と出会い、生まれ変わる。

作家名:優香
文字数:約3030文字(第1話)
管理番号:k133

短大2年、20歳の時、大学の学園祭で出遭った一歳上のファッションデザイナーの卵と恋をした。
彼とのセックスが生まれて初めてだった。
子供の頃から、親や学校の先生が自閉症かなにかの病気ではないかと精神病院に連れて行くほど、人見知り、内向的、晩熟を絵に描いたような私だった。

親友どころか普通の友人もほとんど出来なかったが、それでもそれなりに成長出来た。
短大も普通に卒業出来て割と名の知れた企業のOLになり、少ない給料ながら、ほとんど無収入に近い彼とのデート代も私が負担した。
彼は何時か成功する事を夢みて、有名なデザイナーのカバン持ちで頑張っていて、私も心から彼の成功を願って応援した。

しかし彼が頑張るほどに逢える機会も少なく、逢っても食事するだけで別れる、という生活が続いた。
24歳になり、周囲では恋の話が飛び交い、大学の友人や会社の同僚の結婚式に招待される事が増えて来た。
彼との結婚を考えなかった訳ではないが、恐らく彼は一人前のデザイナーになるまで、それ処ではないように想えた。
その頃から彼が遠く離れて行くように感じられるようになった。

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振り返れば、離れて行ったのは私の心だったのだが。
そして、職場の上司に交際を申し込まれ、寂しさに負けて交際うようになり、恋人と疎遠になるままに関係が自然消滅し、望まれて結婚した。
5歳上の彼はただひたすら真面目で無口で優しい男だった。
結婚してからも彼の真面目さと優しさは変わらなかった。

そしてセックスも。
子供の頃から、親や先生が心配する程極度に内向的で、何事にも消極的で控え目で、セックスに関して晩熟だった私でさえ、優し過ぎると感じるほどであった。
彼とのセックスが生まれて二人目だったが、元恋人との情熱的なセックスと比べて余りに淡白であったし、回数も月に1度するかしないかで、セックス自体も、乱暴に言えば、キスして挿入して射精して終わり、と言った感じであった。

結婚する前に何度かした際は、それでももう少し丁寧だった。
結婚生活の為に買ったマンションで二人だけなのに、私に触れようともせず、同じベッドで寝るのに抱こうともしない。
元恋人は、彼の部屋に行くとすぐ裸にされたし、帰るまでほとんど裸で抱き合っていた。
セックスに関して奔放であった元恋人は、恥ずかしがる私をからかうように、裸身に常に触れ続け、唇を舐め、舌を絡め、乳房を揉み、乳首を指先で転がし、クリトリスを揉み込み、女陰の襞をなぞり上げ、膣孔を指で解し、そうする事で私が性欲に塗れ、私の方からセックスを求めるように仕向けた。

消極的で晩熟で、自分から決してセックスを求める事が出来ないでいた私は、彼がそうしてくれるのを好ましく感じ、その悪戯を待つようにさえなっていたのだった。
夫が、そんな私の想いを顧みる事もなく、夫自身もセックスに関して、消極的であったせいで、いけないとは想いながら、どうしても元恋人とのセックスを想い出してしまう。

私に性的な魅力がないからなのだろうか?
中学高校の頃は、“可愛い”、“美人”とみんなが噂していると、聴かされていたが、内向的で恥ずかしがり屋であった私は、心を許してそんな話題を交わす友人がいなかったせいもあっただろう、直接言われた事はなかったように記憶しているし、噂話で言われた事があっても、真実、心からそれを否定していた。

子供の頃から目立つのが嫌いで、社交性もなかった私には、外見や肉体に自信などある訳がなかった。
結婚して半年程経った頃、我慢し切れなくなった私の方から夫に抱き着き、男根を弄った事があった。
夫は応じてセックスはしてくれたものの、その時の夫の面倒臭そうな貌を視て、二度と自分から求めるのは止めようと決めた。
交際い始めた頃から感じていた彼の優しさ、穏やかさが、イコール淡白さ、感情の起伏の少なさである事に、やっと気付いたのだった。

そしてこの結婚が失敗だったと感じるようになった。
結婚はセックスが全てではない、と自分を戒めても、20代半ば、セックスの悦びを知っている肉体の疼きを鎮める事は出来ない。
しかし、自分から夫にセックスを求める事を諦めた私は、何時か、何かの契機で夫が変わってくれるかも知れないと、淡い期待を抱きながら、オナニーで自分の肉欲を鎮める日々を過ごした。

結婚して一年過ぎた春、夫が転勤辞令を受けた。
それも遠い北海道支社の総務課長。
これで夫がセックスしてくれる契機になってくれるかも知れない。
一瞬期待して、私も一緒に、と想ったら、夫は単身で行くと言う。
夫は仕事は真面目で社内で人望が厚く、数年北海道支社で勤務した後、本社に戻れば部長、と言われたようだった。

しかし私にとって、夫の出世などよりも、心と肉体の餓えを満たしてくれる方が重要であった。
さすがに赴任する前夜は夫の方からセックスしてくれたが、やはりこれから独りでの日々を過ごすお互いの心と肉体の隙間を埋めようとするそれではなかった。
そして翌朝出掛ける前に、夫は“本社で会議がある時と盆と正月には帰って来る”と、さも誇らしげに告げた。

せめて月に一度くらいは、と期待していた私は、再度、肩透かしを食らわされた想いになった。
そして、それまで以上に孤独で退屈な日々。
極度の人見知りで内向的な私は、そのまま出不精でもあった。
一大決心をして、アルバイトでもしようかと想い、夫にメールしたら“みっともないからだめだ”との返信。

生活費は結婚して私が仕事を辞めても、過分に渡されていたし、単身赴任してからも毎月私の口座に振り込まれていた。
しかし、アルバイトをしたいのはお金の問題ではない。
孤独を紛らわせるために、であった。
北海道まで訪ねて行っても良いか、と訊いた事があったが、忙しくて相手をしている暇はないと、拒絶された。
このまま籠の鳥で生きて行く人生を想像して絶望的な想いになった。

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毎日別れた恋人を想い、オナニーで自分を慰める。
彼に逢いたい、その衝動は日に日に募っていたが、別れて3年、彼には彼の生活があり、恋人だっているかも知れない。
結婚した私が、彼と逢ってどうするのか?
セックスを求めるのか?

テレビや小説、大好きで良く観るハリウッド映画などで、夫に不満を抱く人妻が浮気をするストーリー、恋人がいるのに他の男性とセックスする女性のストーリーなどをしょっちゅうやっていたが、私にはそんな大それた行動に出る勇気さえなかった。
まして私が浮気などして、それが万一発覚しては、夫の将来がだめになる。
それでも構わない、とまでは想えなかった。

そんなある日、一本の電話が私の人生を変えた。
それはOL時代の元同僚からだった。
夫が北海道支社のアルバイト学生と交際していて妊娠させ、その女子学生が同僚に洩らし、それが支社内で広まって公になり、さらに本社にも伝わっている、というのだ。

まさか!
あの淡白な夫が。
妻である私とでさえ月に一度もセックスしなかった淡白な夫が。
子供は未だ欲しくないからと、常々避妊していた夫が。
真面目一徹で、仕事と出世にしか興味がないと感じていた夫が。

同僚が話すには、妊娠した学生は堕胎するつもりがなく、未婚でも構わないから産んで育てると言い張り、それでもめていたせいで、支社内で公になっているようだ。
「営業管理課の私の耳にまで入って来たくらいだから、本社でも結構な数の人が知ってるわよ」
彼女はそう言って電話を切った。

絶対うそだ。
あり得ない。
信じられない。
動揺する心をさらに揺さぶるように、また電話が鳴った。

(続く)

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