詩織の冒険・メモリー-第3話
詩織は、後に結婚することになる新田卓也と結ばれた夜のことを思い出していた。それは、彼のマンションであった。微かにスムーズ・ジャズが流れていて……。
作家名:キラ琥珀
文字数:約3050文字(第3話)
管理番号:k092
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詩織は、結婚前にはISHで働いていた。
若くて活気のある会社である。
社内には自由な雰囲気があふれていた。
高い創造性が求められる仕事である。
自由な雰囲気でなければ創造力は働かないのだ。
服装も自由であった。
詩織は、ニット・ブラウス・フレアスカートを好んでいた。
ブラジャーは、ワイヤー、後ホック、ボーン、パッドがそれぞれない、ソフトタイプである。
乳房が大きいので、これがいちばんフィットして楽なのだ。
パンティーはビキニタイプ。
色は、紺色や茶系である。
こうしたカジュアルな服装で、服装に気を使わず、知的創造に集中するのだ。
もちろん、これは仕事時間のときである。
勝負の時となれば話は別である。
それはそれで“一撃必殺”の下着を選ぶ。
では、仕事からいきなり勝負になったらどうする?
さすがの詩織も、そこまでは準備していなかった。
新田卓也の車に乗ったとき、ふと思ったのである。
(今日の下着の色はスカイブルーだ。これじゃぁ、ちょっと“弱い”かな?)
だが、新田卓也の部屋では、エッチでなく、仕事の続きをするかもしれない。
ミシシッピというコードネームのデータベースのプログラムである。
それならそれでいい。
(彼はどちらの行動をするだろうか?)
新田卓也の部屋のソファーでその答えが出た。
彼の手が伸びてきたのだ。
詩織の乳房に触れた。
ピクリとした。
男の手が触ったことの条件反射である。
だが、それ以上は、拒否的な動きはしなかった。
詩織は、わざと彼の視線を外し、コーヒーカップを見つめた。
おずおずと手が動いた。
大きい乳房を、下から掬い上げるようにしたのだ。
(この手の力加減、合格点だな)
詩織の乳房は巨大である。
大きい分だけ揉むときには力が必要である、と勘違いをしている者が多かったのだ。
だが、新田卓也の力は的確であった。
強くなく弱くなく、全体を揺するようにしている。
(悪くないわ)
詩織の肉体に、微かな火が灯った。
この火が大きくなるだろうか?
詩織は、身体を新田卓也の方へ倒した。
新田卓也が詩織の肩を抱いた。
乳房を揉むスピードが、少し早くなった。
まあるく、円を描くように揉む。
ユサユサと、上下に揺らす。
詩織の息が荒くなってきた。
新田卓也の手が止まった。
手が、詩織の腰へ降りていった。
セーターをたくし上げ、手が中へ入った。
温かい手が、腹から胸へ動いた。
そしてまた、ブラジャーの上から、まあるく、ユサユサと乳房を揉んだ。
火が大きくなってきた。
ブラジャーの中へ手が入った。
親指と人差し指が乳首を摘まんだ。
「うっ」
詩織はピクリとした。
二本の指で摘まみ、フニュフニュと捏ねた。
詩織は大きく深呼吸をした。
「ああああ……」
肩を抱く手に力が入り、詩織を抱き寄せた。
耳元に囁いた。
「これ、これを揉みたかったんだ」
「そうだったの。いいのよ。たくさん揉んでね」
「あ、あ、ありがとう」
そう言いながら、唇で詩織の口を塞いだ。
夢中でキスの嵐を浴びせた。
唇を舐め、鼻先を舐め、目を舐め、うなじを舐め、耳たぶを甘噛みした。
それにつれて、乳房を揉むのが激しくなった。
新田卓也の舌が、また、詩織の唇を舐めまわした。
口を割らそうとしたのだ。
(まだよ。まだ口は開けないからね)
新田卓也の手が乳房の山を登った。
また乳首を摘まんだ。
固くなっている。
コリコリと摘まんだ。
「あっ、ああああ」
火が大きく燃えた。
もう消えることはないだろう。
乳首は彼女の性感帯の一つなのであった。
詩織の口が開いてきた。
すかさず新田卓也の舌が入った。
口内を舌が舐めまわした。
詩織の舌がそれに答えた。
二枚の舌が絡み合う。
「うううう……」
詩織が、溜まった唾液を飲みこんだ。
ゴクリ、という音が大きく響いた。
それが合図であったかのように、新田卓也が詩織のセーターを脱がし始めた。
詩織は身体を動かして、脱がすのを手助けした。
新田卓也が、詩織をソファーに押し倒し、フレアスカートに手をかけた。
一気にスカートを剥ぎ取る。
スカイブルーの下着が白い肢体を際立たせていた。
「す、すごい……」
「え?」
「し、詩織さんの身体、すごいです」
「そお、ありがとう」
詩織は、目を細めて続けた。
「ねぇ……早くぅ……」
「う、うん」
新田卓也が、あわてて服を脱いだ。
ブリーフを取ると、股間に巨大なモノが屹立していた。
(あらぁ、大きいわぁ)
アレに突かれるのかと思うと、期待に胸が膨らんだ。
少し濡れ始めた。
新田卓也が、手を二回叩いた。
照明が、かなり暗くなる。
指をパチンと鳴らした。
微かにスムーズ・ジャズが流れてきた。
(お主、やるな)
新田卓也が、詩織に圧し掛かった。
唇、顔、喉、デコルテを次々とキスした。
新田卓也の舌が腋の下を舐めまわした。
そして――、スペンス乳腺に到達した。
「あっ」
的確にスペンス乳腺を嬲る。
「ああああ……」
詩織は悶えた。
快楽の火が盛大に燃え上がった。
静かな音楽が、火に油を注いだ。
股間に液体が滲み出るのが分かった。
詩織の手が新田卓也の身体を弄った。
肉棒にたどり着いた。
カチカチに固くなっている。
ギュっと掴んだ。
平衡感覚が衰えた老人が手すりにつかまるようなものである。
確かに、詩織の平衡感覚は消えていた。
快楽が渦を巻いていたのだ。
鋼鉄のように固い肉棒。
それは女が本能的に求める肉であった。
詩織の手が自然に動いた。
シコシコ、シコシコ、シコシコ。
「ああ、詩織さん、そんなに動かしたら……」
新田卓也の声が上擦った。
新田卓也は、夢中で乳房を舐めまわし、乳首を噛み、顔で乳房を押しつぶした。
指先は陰部へと伸びた。
そこは淫液が溢れていた。
「すごい。詩織さん、ビショビショだよ」
「だって……」
「興奮しているんだ」
「ああああ……」
「詩織さん、いやらしいねぇ」
「そんなこと……言わないでぇ……」
新田卓也は、言葉でいたぶりながら、淫壺を撫でた。
割れ目の土手に沿って指を動かす。
「うううう……」
詩織が悶えた。
淫液が土手を越え、洪水になっている。
新田卓也の人差し指と中指が、ヌルリと中へ入った。
「あっ……」
指が壺の中をかきまぜた。
ピチャ、ピチャ、ピチャ。
いやらしい音が詩織の耳にもはっきりと届いた。
「あっ、あっ、あっ……」
詩織が悶えた。
クチャ、クチャ、クチャ。
「いや、いや、いやぁ……」
肉体全体が、自然にガクガクした。
二本の指を中に入れたまま、親指が土手を弄った。
クリトリスを探り当てた。
すでに充血していた淫豆は皮が剥けていた。
いちばん敏感な場所が無防備になっていたのだ。
そこに新田卓也の指が触れた。
これはたまらない。
詩織の肉体に電流が流れた。
「ひっ!」
親指が軽く淫豆を撫でた。
「ダメ、そこはダメ……」
親指が、グリグリと責めた。
「ダメ、ダメだってばぁ……」
詩織は、頭の中が真っ白になった。
「もうダメ……イっちゃうよぅ……」
「いいよ。イっていいよ。詩織、もっと声を上げて」
新田卓也の指の動きが激しくなった。
詩織の身体がガクガクに悶絶した。
「ギャァァァ……イク、イク、イクぅぅぅ……」
意識が跳んだ。
気が付くと、乳房が揉まれていた。
「詩織さん、イったの?」
「う、うん……ああああ……」
詩織の全身が快楽で満たされていた。
「僕は……まだだよ……」
「そうね」
詩織は、両足を大きく開いた。
「入れてぇ……」
カチカチになっているものが、ニュルっと入った。
淫壺の中は、オーガズムの余韻で、まだヒクヒクしていた。
そこに肉棒が入ったのである。
肉棒が蠢く壁に捉えられた。
これはたまらない。
それでなくてもカチカチで崩壊は時間の問題であったのだ。
淫壁に包囲され……崩れた。
「あっ、うっ、出ちゃうよぅ……」
爆発した。
(続く)
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