浅川健太郎の告白-最終話 2480文字 バロン椿

浅川健太郎の告白-第20話

私、浅川(あさかわ)健太郎(けんたろう)は46歳。会社は中堅だが次長。一応名前の通った私立大学卒だが、自慢する程ではない。
こんな私にも、いくつかの女性遍歴がある。
内緒にして頂くことを条件に、こっそり貴女だけにお話するので、笑わずに最後までお聞き下さい。

作家名:バロン椿
文字数:約2480文字(第20話)
管理番号:k143

小森雪子さんに夢中

東京ドームの特別観覧席でジャイアンツの野球観戦はお客様に人気がある上、料亭接待よりも安価ということで、営業部門では「うちが利用する」、「いや、こっちだと」と取り合いになるほど。その二次会コースとして、銀座に繰り出すより気軽に飲める、東京ドームに近い、神田や白山辺りのスナックを頻繁に使っていたので、このスナック「小雪」も営業部の者が多く出入りしていた。
だから、ママを「俺の女」などという態度を見せたら大変なことになる。
千代田区九段下の小料理屋「まきの」の仲居、川田光江さんと付き合った時は、社会経験も浅く、こうしたことを良く知らなかったから、人前で馴れ馴れしくして失敗した。だが、また、私も年齢を重ね、いろいろと経験を積んでいたから、接待でも、プライベートでの店に行くと、
「うちのお客さん、頼むね」
「はい、分かっています」
とママと互いにアイコンタクトするくらいで、余計な素振りは一切しなかった。
榎本次長などは、「ママ、今度は俺と付き合えよ」としつこく、「会社じゃ、『コンプライアンス重視』なんて言っているくせに」と何度思ったことか。でも、私は「次長、そろそろ帰りましょう」と言うしかできない。ママも私の立場を分かっているから、「次長さん、困るわ」と笑うだけ。だが、時々、我慢出来なくなって、「浅川ちゃん、いい加減にさせてよ。私、榎本さんが嫌いなの」とヒールのかかとで臑を蹴ることもあった。
そんなことだから、私とママの関係を怪しむ者など誰もいなかった筈である。
だから、私たちは二人だけで過ごす時は燃えに燃え、ママも「小森雪子」に戻り、甘えてくれた。

<ここからは、寝室でのことなので、「ママ」とは書かず、「小森雪子」として書きます。>
「ママ」の衣を脱いだ小森雪子さんは、自室では浴衣で過ごすことが多く、「浅川ちゃん、これに着替えて」と私にもガウンを用意してくれた。「女優の岩下志麻さんに似ている」と書いたが、美人なだけでなく、こんなに情も深い。
そんな雪子さんがどうして私なのか? 一度、その訳を聞いたことがあった。
「だって、浅川ちゃんはいやらしくないし、榎本さんのように威張ったり、しつこかったりしないから」
「それで?」
「それで十分じゃない。男と女なんて、そんなものよ」
そういうものなのか・・女の気持ちはよく分からないが、選んでくれてありがたい。
それで、肝心の寝室でのことだが、雪子さんはとても感じやすく、「浅川ちゃん、好きよ」と私に抱きついてくるが、おっぱいを揉み上げ、乳首を吸ったり黒くて大きな乳輪を舌でなぞったりすると、それだけでしっとり濡れてくる。
下腹部に顔を埋めて、小陰唇をしゃぶり、中の肉襞を掻き回すというより、舐め回すと、「あっっあっっあっっ……」と体を捩る。愛液は止めどなく溢れ出し、早くもシーツに染みができてくる。
クリトリスを指で弄り、舌先で転がすと、「あうっ、あうううっ……」と押し殺した呻き声になり、しゃぶって、舐めて嬲ると、「ああ、いやあ、もうダメ、ダメ……頭がおかしくなっちゃう……」と私の髪を掻きむしる。
挿入すれば、雪子さんは「あっ、あっ、あっ……」と私を抱きしめ、背中に爪を立てる。
慣れてきた行為だが、回数を重ねる毎に雪子さんの燃え方が激しくなってきた。
最初の頃は、「あうぅぅ、あぅぅ、ふぅぅ、う、う、うぅぅ……」と首を振って喜悦の声を漏らすだけだったのに、今は体が熱くなり、膣はきゅっと収縮してチンポを締め付けてくる。
私は夢中になって、「接待ゴルフで泊まり」なんて妻にウソをついて、雪子さんのマンションに何度も出掛けたものだ。今考えると、妻にばれなかったのが不思議なくらいだった。

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コロナで・・・

2020年1月、武漢への渡航歴のある男性が発熱し、コロナに感染していたことがテレビで報道され、「おい、大変だぞ」と言っていたのもつかの間、次々と感染者が発見され、2月には横浜港に寄港したダイヤモンド・プリンセス号での集団感染と、世の中はコロナ一色となってしまった。
「とんでもないことになってきたな」と営業部内では、取引先訪問もままならず、続いて企画部門から「接待は自粛」と社内通達。
それでも、スナック「小雪」には通い、雪子さんと熱い夜を過ごしていたのだが、4月に政府から、7都府県(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、大阪府、兵庫県、福岡県)を対象に、「緊急事態宣言」が出されると、もはや、「命が大事」と外出も控える事態となった。
「浅川ちゃん、たまには来てよ」
ママから電話がきたが、出社も控えるリモートワーク。「うん、来月には行くよ」とは答えたが、緊急事態宣言の期間が延長され、収束が見込めない状態が続き、飲食店も営業自粛を余儀なくされていた。
仕事はと言うと、営業は対面折衝と信じ、「それじゃあ商売できないじゃないか」と最初は文句を言う者が多かったが、慣れれば出掛ける時間が省かれ、効率は上がる。
「電話とメールで十分」と、ビジネス手法がすっかり変わってしまった。
8月、「浅川ちゃん、当分お店は閉めるから」とママから電話があり、「大変だね」とは言ったものの、私としてもどうしようもなかった。
結局、コロナによるリモートワークは2023年中頃まで続き、営業接待の自粛も同年終わりまで続いた。
そして、ママとの仲もそのまま自然消滅だった。

最後の恋か?

色々とつまらぬ話を続けてきたが、初体験の相手、牧場の管理人の奥さん、前田明美さん、大学時代、2年生の時の加藤陽子さん、4年では文学部事務職員の木村茜さん、社会人になってからの小料理屋の仲居、川田光江さん、それにスナックのママ、小森雪子さん、どなたも素敵な女性だった。
まとめると、私の恋に外れは無し、そういうことかな。
そうか、そうだとすれば、同僚の花田香織さんも当りということになる。
短髪で、取引相手の男も一歩退いてしまうような強面だけど、ベッドで「あっ、あっ、あ、あぁぁ……け、健太郎さん……」と喘ぐ姿は本当に可愛い。最後の恋愛相手は、掘り出し物だ。大事にしよう。
来週のデートが楽しみだ。

(終わり)

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