声でイカせて-第5話 2860文字 ステファニー

声でイカせて-第5話

今をときめく声優たちの性遊生活を描く。

作家名:ステファニー
文字数:約2860文字(第5話)
管理番号:k105

「何頼む?」
「お酒は飲めなくて…」
後ろ頭に手をやりながら、相庭は呟いた。瞳は豪快に笑い、マスターにノンアルコールがあるか訊いた。人の良さそうなマスターは、甘いの平気なら作れるよ、とこちらも笑いながら答えた。

グラスの下部が茶色く沈澱したオレンジのドリンクが相庭の前に到着した時、瞳は肩肘をついて相庭の顔を覗き込んだ。
「相庭君、すごい売れちゃったね。私なんかの手では届かないぐらいにさ」
「いっ、いやぁ、とんでもないです」

「謙遜なんかしちゃダメ。あなたはスターなんだから」
この店は聞いたこともないような洋楽がかかっている。いつも自分が接しているアニソンとはかけ離れたメロディーだ。
「また瞳さんとお仕事できて光栄です」
心にもないことを口にしてしまい、相庭は言ってるそばから後悔した。

ランジェリーブランドのモンシェリ一覧03

「こちらこそ、主君様」
『王朝』で瞳は相庭の演じる皇帝に仕える重臣の妻を演じる。当然の如く、あまり重要な役ではなく、出番も少ない。
「相庭君はあの時のメンバーが今どんな活躍をしてるか知ってる?」
「さくらさんがすごくキテるのは知ってますが」

高崎歌劇団出身者であった乃々さくらは、一年前に少女向けアニメの主演の座を射止め、お茶の間の人気者へと飛躍した。持ち前の歌唱力の高さから主題歌も担当し、これが大ヒットとなった。玩具店や書店の児童書コーナー、はたまた児童館や小児科に至るまで、子どもがいる空間では必ずと言っていいほど、さくらの演じるキャラが居て、さくらの歌がかかっている。

「さくらちゃんは一番出世したよね。今や高崎OGの中では黒木あさみさんや天野祐香さんよりも有名人じゃない」
無名の娘役だったと思ってなめんなよ、とまくし立てたさくらを相庭は思い出した。あの内に秘めた野心の高さがさくらの躍進の原動力なのだろう。

「あれ以来、今回瞳さんと御一緒するまで、あの時のメンバーとは現場をともにはしてないですね」
「へぇ、意外。相庭君、かなりたくさん案件こなしてるのにね」
「女性の少ない現場が多かったもので」
「そうだよね。女子向けが多かったもんね」

オレンジのドリンクが入ったグラスを相庭は一口すすった。甘いような酸っぱいような苦いような、奇妙な味が口中に広がった。
「その他の人たちはどうなったか知らない?」
「いや、全く…」

「やっぱり?私もさ、常々チェックしてるけど、さっぱりわかんなくてさ。特に黒川恵と麻生さんは本当にデータなし。あれ以降の出演作はないみたいでさ。声優年鑑には名前あるけど、ほぼほぼ休業状態なのかもね」

声優にとってそれは珍しい話ではなかった。声優の総数はこの20年で5倍近くにまで膨れ上がった。アニメやゲームの本数が増えたことで活躍の場が広がっているとはいえ、彼ら全員に仕事が行き渡るほどとは言い難いのが現実だ。

「たださ、花宮リラちゃん。あの子は最近、ポツポツ名前見るのね。地方局の深夜アニメの端役だけどさ。あの子、声良かったじゃない。オタク受けしそうっていうか。私の勘だけど、あの子、きっと売れると思うの。だからそのうち相庭君は現場で出くわすかもね」

あの現場でリラが相庭との行為の後にすすり泣いていた光景が脳裏に蘇ってきた。若く愛らしかったリラは、売れる可能性を秘めていると言える。だが、願わくば一緒に仕事はしたくない、というのが相庭の本音であった。

「瞳さんは、調子はいかがなんですか?」
瞳は上目遣いに相庭を見た。
「わかってるくせに。意地悪なんだから」

相変わらず声優として瞳はパッとしない。売れている作品への出演もないし、大きな役にも就けていない。だが、あちらの方はどうなっているのか…。
「声優としては、ボチボチよね。端役しか掴み取れてない。で、お待ちかねの副業の方だけど」

机の下で相庭は握り拳をギュッと締めた。
「上々。もう、アッチが本業で、こっちが副業になりそう」
瞳は相庭の膝にある握り拳に手を合わせてきた。相庭は下腹部が熱くなるのを感じた。

「そっ、そうですかっ。…でっ、はっ、話ってなんですかっ?」
両手で瞳は相庭の手を握り締めてきた。
「うーん、ここじゃ、ちょっと言いにくいかな。場所変えない?」

バーを後にした相庭と瞳は、近くの歓楽街に向かってなんとなく歩き出した。
「もっ、もうっ、遅いですし、お開きにしませんか?」
駅に向かっている様子を感じなかったため、相庭は焦った。
「遅い?そうかしら。相庭君、明日の予定はどうなの?」

「午後から新曲の打ち合わせです」
「じゃあ、いいじゃない。ちょっと付き合ってよ」
そう言うと瞳は相庭の腕を取り、組んできた。

シースルーランジェリー一覧

————

一体、どうしてこうなってしまったのか。
シャワーを浴びながら相庭は自答した。
誘惑に勝てなかったのだ。端的に言えば。

頭と身体を拭きながら、相庭は大きく溜息をついた。
「あっ、やっと出てきた。早く、早く」
浴室から出ると、すでにガウン姿の瞳が、手招きした。瞳はテレビの前にあるソファで横座りしている。

「ほら、これ。私の作品」
大型液晶テレビには、男女が喘ぎながら絡み合う様子が映し出されている。
「はっ、はっ、はいっ………」
相庭はたじろいだ。

官能に美貌を歪めているため、わかりにくいが、確かにその女性は瞳だ。本当にその道の役者なのだ。
「嬉しいな。相庭君と一緒に私の出演作を鑑賞できるなんて」
「恥ずかしくないんですか?」
「全然。恥じるなんて自分を否定すること、私は嫌いなの」

画面に映る瞳の裸体は美しい。恥部を晒しているという目線で見るのではなく、ただ単純に美的作品として捉えれば、ある種の芸術性すら有り得るのかもしれなかった。
「ねぇ、もう、我慢できなくなっちゃった。そろそろしない?」

相庭の首に瞳は腕を回してきた。
「画面じゃぼかしかかってて見えない所も、じっくり見ていいから」
ちょうど液晶モニターは白くもやがかかった瞳の陰部に男根が挿入されているシーンを流している。

「ひっ、ひっ、瞳さんっ、ほっ、本気ですか?」
「当たり前じゃない。私は本気だし、正気よ」
瞳は相庭の首筋に舌を這わせた。途端に、相庭は分身に血流が上るのを感じた。

「ねぇ、相庭君。私、あなたの声を聴いてるだけでアソコが濡れちゃうの」
この部屋に入るなり、瞳が言ったことだ。
二人はキングサイズベッドへと移動した。瞳の話を身体で聞いてやる時が来たのだ。

ガウンを脱いだ瞳からメロンが二つ、飛び出した。二年前と変わらず、美しい張りと見事なボリュームだ。
ボンボンと揺れる乳房を打ち付けながら、瞳は相庭に抱きついてきた。こうなるともはや相庭は抗えなかった。
キスをしながら二人はベッドに倒れ込んだ。今回も瞳の方が積極的に舌を入れてくる。相庭は入ってきた瞳の舌をちょこちょこと舐め返した。

いつしか瞳は相庭の上に馬乗りになっていた。
「相庭君、女性経験少ない、というかほとんどないでしょ」
仰向けになった相庭を見下ろしながら瞳は言った。

「もしかして『バージンラブ』の収録以来のセックスだったりして」
しどろもどろに答えていると、瞳は高らかに笑った。
「図星ね」
瞳は相庭の顔面に向かって迫ってきた。

(続く)

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