ひろしと美紀の初体験-第3話
ひろしと美紀は中学2年の秋から付き合っていた。中3の夏休み、美紀が「エッチしよう」とひろしを誘った。ひろしは嬉しかったが、セックスは未経験で、上手くセックスできるか不安だった。セックス前夜、ひろしは自室でコンドーム装着の練習に励んだ。二人は首尾よくセックスできるだろうか?
作家名:城山アダムス
文字数:約1930文字(第3話)
管理番号:k148
「触っていい?」
「触っていいよ。優しくね」
僕は指先で性器に触れた。
「あっ」
美紀は思わず声を上げた。
「お願い。もっと優しく触って」
美紀の顔が歪んでいる。指の力が強すぎたようだ。
「これくらい?」
力を抜いて、そっと優しく撫でた。
「うん、それくらい」
性器は柔らかくて温かい。
「ハア・・・ハア・・・ハア・・・」
美紀の息遣いが荒くなってきた。
「ねえ、ひろし君」
美紀の声は、部室の静寂をそっと破った。
夕暮れの光がカーテンの隙間から差し込み、彼女の頬を柔らかく照らしていた。
「うん?」
僕は少し緊張しながら答えた。部活の後、二人きりで残った部室。こんな時間になるなんて、今日が初めてだった。
「入れて」
美紀は上目遣いで、甘えるように僕を見つめた。その瞳に、僕の心臓は一瞬で跳ね上がった。
「じゃあ、入れるよ」
慌てて立ち上がり、カバンからコンドームを取り出した。心臓がバクバクと鳴っているのが自分でもわかった。
美紀が不思議そうに首をかしげた。
「コンドーム、カバンの中に入れてたの?」
カバンから取り出したコンドームの袋を破り、透明なゴムを手に持つ。
「ひろし君、コンドーム見せて」
美紀が興味津々に手を伸ばしてきた。
僕は少し照れながら、それを彼女に渡した。
「へえ、コンドームってこんなになってるんだ」
美紀はそれを振ったり、伸ばしたりして、まるで新しいおもちゃを見つけた子供のようだった。
「これどうやって着けるの?」
「コンドーム返して!…今、着けてみるね」
僕は少し焦りながら彼女からコンドームを受け取り、輪の部分を広げた。美紀は真剣な目でその様子を見つめている。
だが、問題が起きた。
緊張のせいか、ペニスが思うように勃起していない。コンドームを装着しようとしても、輪が滑ってうまく被せられない。
亀頭に被せようとするが、スルッと外れてしまう。時間だけが無情に過ぎていく。
美紀は不安そうな顔で僕を見ていた。
「ねえ、コンドーム着けられそう?」
彼女の声には、かすかな心配が混じっていた。
「うん、たぶん大丈夫」
そう答えたものの、内心は焦りが募るばかり。昨日、こっそり練習したなんて、恥ずかしくて言えなかった。
無言で必死にコンドームを装着しようとしたが、結局、最後までうまくいかなかった。
「美紀、ごめんね」
申し訳なさで胸がいっぱいだった。
美紀は苦笑いしながら、
「ねえ、コンドーム無しで入れてみる?」
「コンドーム無しって、生で入れるの?」
僕は驚いて聞き返した。
「うん、中に出さなきゃ大丈夫でしょう」
彼女の大胆な提案に、頭が真っ白になった。コンドームなしの挿入なんて、想像もしていなかった。
僕がまごまごしていると、
「ねえ、入れて」
美紀はバスタオルの上に仰向けに寝そべり、ゆっくりと足を広げた。
その姿に、僕は息をのんだ。
だが、ペニスはまだ柔らかいままだ。
「美紀、ちょっと待ってね」
慌ててペニスを擦り、彼女の性器を見つめながら必死に勃起させようとした。
幸い、すぐに硬さを取り戻した。
「入れるよ」
美紀は軽くうなずき、目を閉じた。
僕は彼女の膣口にペニスをそっと当てた。
だが、入口は驚くほど狭い。
「…どうやって入れるんだろう?」
不安が脳裏をよぎった。
その不安は的中した。
うまく入らない。
「…痛い…」
美紀が顔をしかめた。
「ごめん。痛かった?」
慌てて声をかけると、
「ううん、大丈夫。優しく入れてね」
彼女は無理に笑顔を作った。
だが、焦りが強くなるにつれ、下半身の硬さがどんどん失われていく。
美紀の不安そうな視線を感じ、ますます焦った。
自分が情けないとしか思えなかった。
「ひろし君。もういいよ」
美紀は体を離し、無理につくろった笑顔を見せた。
僕は惨めな気持ちでいっぱいだった。
「ふーっ」
美紀が大きな溜息をつく。
その音が、僕の心に突き刺さった。
「美紀、ごめんね」
「ううん、大丈夫よ」
彼女の表情は引きつっていた。僕の表情は、もっと引きつっていただろう。
「ひろし君、気にしてるの?」
返事のしようがなく、僕は黙っていた。
「初めてだからうまくいかないのは仕方ないよ」
美紀は優しく慰めてくれた。
だが、その言葉は逆に僕をさらに惨めな気持ちにさせた。
「今日はこれまでにしよう」
彼女は立ち上がり、ショーツとブラジャーを身に着けた。
そのスレンダーな体、お椀のような乳房、細くくびれた腰、張りのあるお尻…。
あまりに美しく、眩しい裸身だった。
だが、美紀の身体を愛でる余裕はなく、思わず目をそらしてしまった。
「ひろし君も服を着たら?」
促されて、僕も慌ててブリーフを履き、制服姿に戻った。
二人で部室に鍵をかけ、正門まで無言で歩いた。
気まずい空気が漂っていた。
「じゃあ、またね」
美紀は軽く手を振ると、まっすぐ家の方向へ歩いて行った。
その後ろ姿は、どこか寂しげだった。
(続く)
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