ひろしと美紀の初体験-第4話
ひろしと美紀は中学2年の秋から付き合っていた。中3の夏休み、美紀が「エッチしよう」とひろしを誘った。ひろしは嬉しかったが、セックスは未経験で、上手くセックスできるか不安だった。セックス前夜、ひろしは自室でコンドーム装着の練習に励んだ。二人は首尾よくセックスできるだろうか?
作家名:城山アダムス
文字数:約2080文字(第4話)
管理番号:k148
その夜、僕は眠れなかった。
自分の未熟さが情けなくてたまらなかった。
ふと、美紀の美しい裸身が目に浮かんだが、すぐに打ち消した。
思い出したくなかった。
完全に自信を失った。
「一生セックスできないんじゃないか」
そんな考えが頭をぐるぐると巡り、夜は更けていった。
次の日、眠い目をこすりながら、僕は学校への道を歩いていた。
昨夜のことが頭から離れず、足取りは重かった。自分の未熟さを思い出すたび、胸が締め付けられるようだった。
「ひろし君、おはよう!」
後ろから美紀の明るい声が響いた。振り返ると、彼女が笑顔で手を振っている。
朝の陽光に照らされたその笑顔は、まるで昨日の気まずさを忘れさせるような輝きを放っていた。
「おはよう、美紀」
僕は少しぎこちなく手を振り返した。彼女の笑顔を見た瞬間、胸の重さがほんの少しだけ軽くなった気がした。
「ねえ、ひろし君、昨日は…気にしないでね。初めてなんだから、うまくいかなくても当たり前だよ」
美紀はそう言って、僕の肩を軽く叩いた。彼女の声は明るかったが、どこか無理をしているようにも感じられた。
「うん…ありがとう」
そう答えるのが精一杯だった。美紀の優しさが、逆に僕を惨めな気持ちにさせていた。彼女の気遣いが、僕の情けなさを際立たせるようだった。
その日のバスケットボール部の練習中も、美紀はいつも通りに振る舞っていた。
シュートを決めると、いつものようにガッツポーズをして、仲間と笑い合っていた。でも、僕と目が合うたびに、彼女の笑顔が一瞬だけ曇る気がした。
僕の心はますます重くなった。彼女の笑顔の裏に、昨日の失敗が影を落としているのではないかと、どうしても考えてしまった。
数日後の放課後、美紀がまた僕を部室に誘った。
「ひろし君、ねえ…もう一回、試してみない?」
彼女の声は少し震えていたが、目は真剣だった。
「うん…いいよ」
僕はまたあの不安に襲われた。でも、美紀の期待に応えたかった。もう一度、ちゃんとできる自分を見せたかった。
部室に二人きりになると、美紀はカーテンを閉め、バスタオルを床に敷いた。
「今度は…コンドーム、ちゃんと着けられるよね?」
彼女の声には、どこか挑戦的な響きがあった。
「うん、練習したから…たぶん大丈夫」
僕はカバンからコンドームを取り出し、昨夜何度も練習した手順を頭の中で反芻した。心臓がバクバクと鳴っていた。
美紀はゆっくりと制服を脱ぎ、ブラジャーとショーツ姿になった。
部室の薄暗い光の中で、夕暮れ時の陽光がカーテンの隙間から差し込み、彼女の白い肌を柔らかく照らしていた。
バスケットボール部で鍛えた引き締まったラインと、少女らしい柔らかな曲線が絶妙に調和したその身体は、まるで彫刻のようだった。
細くくびれた腰、張りのある小さな乳房、すらりと伸びた脚。
白いブラジャーとショーツが彼女の肌にぴったりと寄り添い、恥丘のわずかな膨らみや、ショーツの縁から覗くほっそりした太もものラインが、僕の心を強く揺さぶった。
彼女の身体は、まるで初めて見る秘密の花園のようで、息をのむほどに魅力的だった。
心臓がドクドクと速く打ち、喉がカラカラに乾くのを感じた。
こんな美しい美紀を、こんな近くで、こんな姿で見られるなんて、夢の中にいるようだった。
でも、その美しさに目を奪われていると同時に、胸の奥で不安がぐるぐると渦を巻き始めた。
こんな素敵な美紀を、僕なんかが本当に満足させられるのだろうか? 彼女の期待に応えられるのだろうか?
彼女のこの美しい身体を、僕の手で、僕の行動で、がっかりさせてしまうのではないかという恐怖が、じわじわと心を侵食してきた。
美紀の真剣な目、優しい声、僕を信じてくれるその笑顔が、逆にプレッシャーとなってのしかかる。
彼女の美しさは、僕の未熟さをますます際立たせるようだった。
もしまたコンドームをうまく装着できなかったら?
もし挿入できなかったら?
彼女の前でまた情けない姿を晒してしまうのではないか? そんな考えが頭の中を駆け巡り、手がわずかに震え始めた。
彼女の身体に触れたい、彼女を喜ばせたいという強い衝動と、失敗したら彼女を失望させるかもしれないという恐怖が、胸の中で激しくぶつかり合っていた。
僕は深呼吸して、コンドームの袋を開けた。
美紀の視線を感じながら、ゆっくりと輪を広げた。
今度こそ、ちゃんとやらなきゃ。彼女の期待を裏切るわけにはいかない。心の中でそう自分に言い聞かせ、震える手を抑えながら、装着を試みた。
美紀がショーツの縁に手をかけ、ゆっくりと下ろそうとする仕草を見たとき、僕の心はさらに揺れた。彼女の無防備な姿、僕にすべてをさらけ出してくれるその勇気が、愛おしくてたまらなかった。
でも、同時に、彼女がこんなにも自分を信頼してくれて、こんなにも近くにいてくれるのに、僕がその信頼を裏切ってしまうかもしれないという思いが、頭から離れなかった。
彼女の肌の柔らかさ、甘い匂い、すべてが完璧すぎて、僕の未熟さがそこにふさわしくないように感じられた。
「ひろし君、焦らなくていいよ」
美紀の声が、優しく部室に響く。だが、その優しさが逆に僕を追い詰めた。
(続く)
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