浅川健太郎の告白-第19話
私、浅川(あさかわ)健太郎(けんたろう)は46歳。会社は中堅だが次長。一応名前の通った私立大学卒だが、自慢する程ではない。
こんな私にも、いくつかの女性遍歴がある。
内緒にして頂くことを条件に、こっそり貴女だけにお話するので、笑わずに最後までお聞き下さい。
作家名:バロン椿
文字数:約2020文字(第19話)
管理番号:k143
「あら、凄い。お強いのね」
「いえ、それよりも、旨いなあ」
「そうよ、お客さんとじゃ、酔えないもの。はい、お代わり」
「あ、どうも」
こうなりゃ、じっくり飲むかと2杯目もグッと飲み干してしまった。
「明日はどうするの?」
「ゴルフって言いたいけど、洗濯しなくちゃ、アハハハ」
「奥様は?」
「実家のお義母さんの具合が悪いので、子供を連れて帰っている」
「そう、不自由ね」
「そうでもないよ、コンビニもあるし、コインランドリーを使うこともあるから」
私がそう言い掛けた時、ママはクスッと笑っていた。
「えっ、何?」
「ふふふ、何でもないわよ」
ママの妖しい微笑みに、私ははっと気がついた。こんなことが分からぬ無粋な奴になってはいかん。
後ろで束ねていた髪をサッと解いた彼女、「ふぅー、疲れたわね……」と腕を上に伸ばす。その腕は細くて長い、それに脇の下はきれいに処理されている。ドレスの上からだが、体の線がはっきりと分かる。
隙のないママもいいが、この無防備なママはもっと素敵だ。そのママが「ねえ、外は雨よ。もうお客さん、来ないから、二人でゆっくり飲みましょう」と誘っている。私は図々しい奴と思われないように「しかし…」とちょっと言ってみたが、「いいわよね?」と念押しされた。マンションに帰っても誰もいない。据え膳喰わぬは、男の恥ということか・・と「OK」と言って、ネクタイを緩めた。
そうなれば、速い。私はスーツの上着を脱ぎ、ママは「小雪」と描かれたスナックのネオン看板を消し、ドアに鍵を掛けた。
その夜の出来事
結婚してからは、浮気はおろか、風俗にも行ってなかったので、こういうことは久々だった。
何となくそんなことになりはしないかと、同じビルの3階にあるママの部屋に上がると、彼女はドレスを脱ぎ始めた。「ゆっくり飲みましょうよ」とは言っていたが、最初からそんなつもりはなかったのだろう。
流れに乗り遅れてはいけない。私もズボンを脱ぎ捨て、素っ裸になると、同じく素っ裸になっていたママを抱き上げ、そのまま寝室のベッドに倒れ込んだ。
前に話したように、ママは女優の岩下志麻さんに似た美人だが、おっぱいの垂れ具合、下腹部の膨らみから、どう見ても45歳は超えている。だけど、こんな場では、そんなことは関係ない。
チュッ、チュッと唇を合わせて、おっぱいを揉み上げると、「はぁー」と大きな息を吐き、続けると、「はっ」と息を吐いたり、「あぁぁ……」と悩ましい声が出てきた。それを頃合いと感じた私は、舌を脇腹からおへそ、そして下腹部へと這わせていった。
すると、陰毛をしっかりと菱形に刈り込んでいた。しかし、性器を覗き込むと、全体がくすんだ色で、小陰唇は少しこげ茶色。年齢は隠せないのか、銀座のクラブにいたというから、男との付き合い・・何て考えたら意地悪したくなって、「可愛い」って言うと、「バカ」って、そこに押しつけられた。
だったらもっと意地悪してやろうと、小陰唇にしゃぶりつき、ペロペロ舐めて、舐めて、「はぁぁ、はぁぁ、はぁぁ……」となって、合わせ目が緩んできたところで、舌をそこに挿し込み、中の肉襞を掻き回した。すると、「あっっあっっあっっ……」と体を捩りだした。
よし、もう少しだとクリトリスにしゃぶりつき、舌で転がし、嬲り嬲り、「い、逝っちゃ、逝っちゃ、逝っちゃう……」と逃げるママを引き戻して、舌で転がし、さらに嬲る嬲る。すると、ママは髪を振り乱し、「お願い、お願いだから、はあ、はあ、はあ、あっ、あっ、いや……ああ、ああ、いや、もう苛めないで、いやあ、いやよ……もう、堪忍して……」と狂ったみたいに大きな声を出した。シーツには溢れ出た愛液で染みが広がっていた。
私もすっかり興奮して、ペニスはとっくにいきり立っている。このまま入れてしまおうと、体を起こして太腿を抱えると、「はあ、はあ、はあ、これ、これを付けて」とママが枕元からコンドームを取り出した。
狂ったように見せても、狂っていない。さすがだ。
「あ、う、うん」とそれを受け取った私は亀頭に被せると、ママの方から私のお尻に手を回して引き寄せてきた。お陰で、チンポは根元まで膣の中にすっぽりと納まった。膣の締まりは悪くない。
腰をゆっくりと動かすと、性器同士が擦れて、ママは「あっ、いい、いい、いい……」とシーツをぎゅっと握りしめる。そして、強く、弱く、リズムを変えて、弱く、強く抜き刺しを繰り返すと、私の腰の動きに合わせて「ああっ、あっ、あっ、あっ、うっ、うっ、うっ、ああっ、あああっ」とママはかなり大きな喘ぎ声を漏らしだした。お陰で、私にもじわりじわりと射精感が迫ってきて、「い、逝きそう…」と耳元で呟くと、「わ、私も、あ、あ、い、逝く、逝く、逝っちゃ、逝っちゃう……」としがみ付いてきた。
考えてみると、ママは抱かれ上手なのか、私はリードしていたようで、リードされていたのかも知れない。その夜、私とママは体を求め合い、気がつくと、裸のまま眠っていた。
(続く)
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