奥様はセクシーレオタードがお好きなようで 第一夜-第4話 1770文字 邪道

奥様はセクシーレオタードがお好きなようで-第4話

婿同然で尻に敷かれつつも蠱惑的な美魔女の妻、郁子を愛する俺、久我山照彦。そんな恋女房があまりにセクシーなレオタードの魅力に憑りつかれ、フェチシズムの世界に巻き込まれる照彦。ついには、レオタードを制作する秘密結社に夫婦ともども連れ去られ、淫らな人体実験に晒される羽目に・・・。

作家名:邪道
文字数:約1770文字(第4話)
管理番号:k125

「て、照彦ッ、…ごめんね、こんなことに巻き込んで」
何時になくしおらしい態度の郁子は、俯き加減に憐憫な表情で俺を見つめてくる…っていうより、郁子のレオタードのスタイルに、俺は度肝を抜かされた。薄いピンク地に見えたレオタードは、半透明な透け透けの生地だった。屹立しかかっている乳首、小熟女らしくやや逞しくも悩ましいウエスト部分で上下運動を繰り返すへその穴、そして、むっちりした太腿の付け根で陰毛が張り付く、Vゾーン…。どれもこれも、フェチには堪らない光景だ。

「いかがでしょう、奥様の卑猥なレオタード姿は?」
いや、卑猥というより痴態といった方が良さそうだ。
「お察しの通り、奥様は当社のレオタードをご着用になるだけで、肉体的な悦びをお感じになる性癖をお持ちのようです」

もうそれは俺も認めざるを得ないし、郁子の卑猥な姿は俺もそそられる…が、興奮ばかりもしていられない。
「マダム郁子ご着用のシースルー・レオタードは試作品でしてね。御覧の通り、大切な部分こそ披露されていますが、それはあくまでおまけでしかない。この商品の特筆すべき点は背面の裏地にあるのです…」

セクシーコスプレ02

宝田によれば、性欲を喚起するツボは尻の上あたりの、八りょう穴と呼ばれる部分にあるらしい。郁子の股間を覆う薄い布地の背面、つまりは臀部を這うように桃尻に食い込む裏地に低周波パッドが仕込まれているとのこと。

性欲のツボを刺激されるということは、人によっては秘所やGスポットをストレートに刺激するより、はるかに快楽が長続きするものらしい。しかもそれが、スマホのアプリを使って起動させるシステムだという。が、それだけではなかった。宝田はとんでもない陰謀を赤裸々に告白する。

「実はですね、ご主人。奥様の性感帯はすでに調査済みなのですよ。その結果、マダム郁子は八りょう穴の八か所のツボに波動を送り込むことで、口に出すことも憚られる淫靡な反応をお見せになるでしょう。その奥様の様子を商品開発に役立てさせてもらうという寸法なのです。 あ、ご安心を。膣の形状やクリトリスの肥大率は我が組織の遠赤外線カメラを用いて簡単にチェックしましたので、邪な行為には及んでいませんよ…」

そうか、それは安心…なわけない!
「その際、奥様の性欲を喚起する波動をプログラミングしてありましてね…。レオタードフェチの女性たちがその肌も露わなコスチュームを纏うことに、刺激を覚える…。それにとどまらず各々の性欲を昂らせるレオタードを作る。これが今回の商品開発のコンセプトというわけです。マダム郁子には、そのサンプリング・コンシューマーとなっていただくというわけですよ」

宝田はなかなか卑猥な笑みを浮かべる。
「この際、ご主人にも奥様の性癖を熟知していただき、フェチシズムの世界へと足を踏み入れるマダム郁子の姿をご覧いただいたほうが、今後の夫婦関係も円滑になると思いましてねえ」
俺は、生唾を飲み込むしかない…。

この組織の趣向はなかなか妖しいものだった。俺たち夫婦は、SMチックなラブホテル然としたピンクとパールの光にライトアップされた個室へと連行される。
「ごめんね、照彦」

と、夫婦仲良く屈強な男に引っ立てていかれる間、またも郁子はしおらしく俺に詫びる。
「あのレオタードを着てから、性欲がどんどん溜まっていって…。一人のときとかに、アレを着込んでいると、カラダに食い込む生地の感触が忘れられなくって…」

郁子自身、まだ真実を吐露しきっているとは思えないが、普段勝気な妻がこんなに愛らしく詫びてくる様がなんともいじらしい。それにしても夫の俺にもひた隠し、あの助平なコスチュームに耽美な気持ちに浸っていたわけか、お前は。

「…大体、照彦だって悪いんだからね! だって、嫁の願望とかに全く疎いんだもんッ 旦那さん失格でしょ、嫁のフェチを理解しないどころか、相手にしてくれないし!」
と、今度は半ばキレ気味に抗議してくるが、その態度もなかなか可愛い。40を迎えた女房にこんなに萌えてどうするんだか。

「それでつい…宝田の誘いに乗ってしまったの…。高額のバイト料ももらえるっていうから、光輝のお受験の学費の援けとかにもなるし…」
と、言い訳も交える。が、正直言えば俺は興奮で上の空。妻が『サンプリング・コンシューマー』として、どんな艶姿を晒す羽目になるのか、ペニスの屹立を堪え切れずにいる。

(続く)

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