『風俗』、お世話になりました-第1話 2540文字 バロン椿

『風俗』、お世話になりました-第1話

本記事の読者の多くは女性と推測致しますが、男という物は本当に馬鹿な生き物です。

小学校高学年になると、インターネットなどで女性のヌードを探し、中学、高校生になると、ありもしない体験談などを読みあさり、大学生になると、「俺も」と初体験を求める、本当に馬鹿な生き物です。

直木賞作家の水上勉氏も著書の中で「(旧制中学の)卒業間近くなると、はしかのように襲った『女郎買い』がある」と書いていました。

1.新地での体験
これは、今も密かに残る、旧赤線の名残、民家風の家屋で売春を営む某所で童貞を卒業したお話。

作家名:バロン椿
文字数:約2540文字(第1話)
管理番号:k124

1.新地での体験

きっかけ

18歳。今年から成人年齢になりますが、40数年前の私の時代でも、高校を卒業すると、一端の「大人」気分で、「へへへ、やったんだよ」、「えっ、お前もか」と成果を自慢しあったものです。
私も知識は他人に負けず沢山詰め込んでいましたが、彼女なんか夢のまた夢、その類のことには全く無縁でした。
しかし、同級生の自慢話を聞かされると、煽られるものです。

お金はある……
机の中には、毎年のお年玉を使わずに貯めたお金がかなりあり、私はそれを数えては、ソープに行くことばかりを考えていました。
しかし、高校を卒業したばかりの私にはそんなところに行く勇気はありませんでした。
だが、環境が変わると、いろいろと変わるものです。

「今井君は東京か」
「ああ、そうだよ」
1人暮らしをしたいと思っていた私は、運よく大阪大学に現役で合格し、大阪出身の山田君と親しくなりました。彼は1年浪人していましたので、いろいろと社会経験を積んでいました。

セクシーランジェリーショップ01

5月、彼と居酒屋に行った時、「新地はええよ」と教えてもらいました。
「きれいな姐さんやった」
「………」
「ダメだ。思い出しただけでもチンポが硬とうなる」

彼も高校卒業までは童貞で、大学に合格した3月、友達に連れられ、新地で童貞を卒業したということでした。
「大阪見物と思って、今井君も行ったらどうや?」
生ビールを飲み干す彼がとても大人に見えて、私も早くそうなりたいと思いましたが、初めての大阪で「新地」と言われても、そんな場所がどこにあるか分かりません。

正直に、「場所を教えてよ」と言えばいいものを、見栄を張って「あ、いや、僕はいいよ」とビールを一口。しかし、山田君には見透かされています。「遠慮せんでもええ。地図を書いてあげるさかい」と、彼はノートを1枚破り、そこに最寄駅と、簡単な地図を書き、「ええで、ここは」と私に渡してくれました。

新地探訪

翌日、私は山田君からもらった地図を文庫本に挟んで、まあ、見学くらいならいいだろうと思いつつも、「どうせなら」と財布にはそれ相応のお金を入れて、新地に出掛けました。

「天王寺、天王寺……」とアナウンスに促され、私は天王寺駅で降りました。今はアベノハルカスが聳え立つ阿部野橋駅も近く、当時も賑やかな駅周辺でしたが、しばらく歩くと、山田君が言ったような、なんとなく別の世界に踏み入れたようで自然と顔が火照りました。

しかし、東京の繁華街にある「○○ソープ」、「○○クリスタル」なんて看板もある訳でもなく、ちょっと期待はずれの感じがしました。そこで、「どこで女が買えるのか?」と右の建物、左の建物と、キョロキョロしていると、30歳くらいの、小柄で丸ポチャで色っぽい女が「どないしたん、女やろ?」と声をかけてきたのです。

「え、あ、いや、違います」と私は答えましたが、相手には分かるものです。「兄ちゃん、ウソをつかんでもええ。顔に書いてある」と腕を組んできました。全くバカというか、香水の匂いにまるでアガってしまった私は「は、はい」と口が勝手に動いていました。そして、「財布を出してごらん」と言われ、「こ、これ」とポケットから取り出して、中を見せてしまったのです。

「鴨が葱を背負ってくる」とはこのこと。彼女はそれをひったくるように取り上げると、「なんぼかいな……エエと、チュウチユウ、タコカイナ、チュウ、チュウ……ま、ちょっと足らんけど、まけといたるわ、後ろついといで」と顎でしゃくるようにして歩いて行きました。

「あ、いや、待って」と言ったものの、全財産を取り上げられた私は彼女について行くしかありません。しかし、路地を進むにつれ、これで女とできると思うと、チンポが硬くなり、外から見ても分かる程、ズボンの前が尖ってきました。
そんな時です。と、あるガラス戸の家の前までくると、彼女はそれをガラッと開けて、「和子ちゃーん。お客や!」と叫んだのです。すると、「なんや、大きな声を出して」と奥から出てきたのは、グリーンのカーディガンを羽織った、40をとうに過ぎたような女。真っ赤な口紅をつけ、タバコを吹かす様子は、いかにも水商売といった感じがしました。

えっ、まさか、こっちの女が相手なのか、よく見ても、タレントの友近さん……嫌な予感がしましたが、「ホラ、この子初めてなんや。和子ちゃん、初物食べたいゆうたやろ。どやこの子。ちょつと可愛いやろ?」と紹介すると、「和子ちゃん」という名のオバサンは、「ホンマやな。もう尖っとる」と、ニヤニヤしていました。

関西弁には不慣れですが、「いや、僕はこっちの女(ひと)だ」と言おうとしました。でも、それを言う間も無く、和子ちゃんに「まあ、ええわ。お兄ちゃん、あがりや」と言われてしまい、可愛い女の方は「ほな、頑張りや」と、元来た路地の中を戻っていってしまったのです。
それでも、私は「あ、あの」と後を追おうとしましたが、「何をしとるん、早よあがり」と和子ちゃんに腕をつかまれ、後の祭りです。

「靴を脱いで」とせかされ、家に上がると、すぐ右に二階につながる狭い階段があり、そこを「こっちや」と和子ちゃんについて登る。
目の前には揺れる和子ちゃんのお尻、一段、一段登るごとに近づく、淫靡な世界。私は急にドキドキしてきました。

二階は薄暗く、連れていかれたのは一番奥の三畳ほどの狭い部屋。布団が一組、家具は何もない。襖を閉めた和子ちゃんは「あんた初めてやったな」と笑いました。そして、羽織っていたカーディガンに続いて、スカートを下ろすと、「時間はあるさかい、たっぷり教えて上げるから」とブラウスのボタンも外しています。

勝手が分からず、戸惑う私はセーターを脱いで、ワイシャツのボタンに手をかけましたが、顔ばかりカアーと熱くなるだけ。見とれて手が動かず、そこに、ブラジャーも取って、大きなおっぱいが揺れる和子ちゃんが「手伝ったる」と寄ってきました。

ピンクのパンティだけの大人の裸、それにきつい化粧の匂い。頭は真っ白で、何も出来ない私は「蛇に睨まれた蛙」。ワイシャツもズボンも脱がされ、最後に、膝まづいた和子ちゃんに「どないなっとるんかな?」とパンツを引き下ろされましたが、「お兄ちゃん、かしこそうな顔して、ホンマに可愛いな」と笑われてしまいました。

(続く)

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