現代春画考~仮面の競作-第7話 3330文字 バロン椿

現代春画考~仮面の競作-第7話

その話は、日本画の巨匠、河合惣之助の別荘に、悪友の洋画家の巨匠、鈴木芳太郎が遊びに来たことから始まった。
本名なら「巨匠が何をやっているんだ!」と世間がうるさいが、仮名を使えば、何を描いても、とやかく言われない。
だったら、プロのモデルじゃなく、夜の町や、それこそ家政婦まで、これはと思った女を集ろ。春画を描こうじゃないか。

作家名:バロン椿
文字数:約3330文字(第7話)
管理番号:k086

吉光の秘密

6月、都内は梅雨入りも間近で蒸し暑くなっていだが、河合画伯の別荘があるこの地はそうではなかった。
(ああ、気持ちいい……)
別荘の管理人兼家政婦の山根(やまね)多恵(たえ)は湯船で体を伸ばしていたが、ガラッと大きな音を立てて、浴室のガラス戸が開き、吉光武が裸で入って来た。

「やっぱり多恵か。久し振りに一緒させてもらうよ。」
「何だ武かあ、驚かせないでよ、もう、こら!」
多恵は「驚かせないでよ」と言いながらも笑っていた。

彼女は、今年、62歳になる。8年前に娘が結婚したことを機に、この別荘の管理人をしている。
「どうしたの?来るのは明日って聞いていたけど」
「ははは、先生と一緒じゃ、こんなことは出来ないでしょう?」

吉光はザブンと湯船に入ると、そのまま多恵の体を抱きかかえ、唇を重ねてきた。
「いやだあ、エッチなんだから……あっ、いや……」
40歳の吉光、多恵とは親子ほど年は違うが、吉光にとって多恵は特別な女だった。

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あれは22年前、吉光が大学1年、18歳の時だった。多恵はアパートの隣りの部屋に住んでいた。
ある夏の夜、吉光が布団でうとうとしていた時、玄関のドアを叩く音が聞こえ、玄関を開けると、パジャマ姿の多恵が何も言わずにすっと中に入ってきた。

「武君」
「あ、えっ」
多恵は吉光の唇を塞いでいた。彼女は40歳。まだ18歳、なにも知らない“子供”だった吉光にもその色気はとても悩ましく、抵抗する気持ちはさらさらなかった。
しゃがんだ多恵にパジャマとパンツを一緒に下ろされると、既に硬くなっていたペニスがピンと彼女の前に飛び出した。

「ふふ、大きい」
多恵は吉光のペニスを握ると、唇を亀頭にあてて舌でチロチロ舐め、それから一気に頬張った。

「あ、あ、うっ……」
全くそんなことなど考えたこともなかった吉光は、その温かいヌルッとした感触に、思わず声が出てしまい、腰が崩れそうになったが、多恵の肩に掴まってなんとか堪えた。しかし、股間から聞こえるペチャペチャ、ジュルジュルという音と、狂いそうなくらいの快感、込み上げてくる射精感は止めようがなかった。

「ダメだよ。あっ、あ、で、出る……うっ!うっ!うっ!……」
脚をガクガクさせ、大量に噴きだした吉光の精液を、多恵は一滴もこぼさずに全て飲み込んでくれた。
そして、口元の精液をティッシュで拭った多恵は「我慢できないのよ」とパジャマと下着を脱ぎ捨てると、吉光を布団に押した。

「三十後家は通せるが、四十後家は通せない」
そんな言葉があるが、2年前に夫を亡くした彼女はまさにその通りだった。
「はぁ、はぁ、はぁ……」

人の道を外れることに異様に興奮し、多恵はため息とも喘ぎともいえるような息遣いをしていた。吉光もこれから始まる多恵とのセックスに体が震えるぐらいに興奮していた。

多恵は吉光に跨がると、左手を胸の上に置き、右手でペニスを掴んで自分の性器の割れ目にあてがった。そして腰を下ろすとペニスは一気にその中に飲み込まれていった。
「あん!」
「ううっ」

二人はしばらくじっと動かずにいたが、多恵が腰を使い始めると、吉光は堪えきれない。あっけなく「うっ!うっ!うっ!……」と逝ってしまった。だが、一度ついてしまった体の炎は簡単には消えない。

「おま○こ、おま○こ、もっと、もっと……」と、多恵を知っている者からしたら、考えられない言葉を口にしながら、何度も何度も吉光に絡みつき、彼はその度に射精し、夜が明けた時には、ペニスが赤く脹れあがっていた。
その後、現在までの22年間、途切れることはあったが、体の関係は続いていた。

「きれいだ」
「何を言ってんのよ、60過ぎのお婆さんに」
「多恵は、多恵だ。僕にとってはいつでもあの時と同じ、きれいなままで変わらない」

見詰め合う二人。それは長年〝連れ添った〟二人にしか分からない感情が交叉する。そして、「仕方がないわね。そこに座って……」と言った多恵は、湯船の縁に腰を掛けた吉光のペニスを咥えた。
ジュルジュル、ジュル、ジュパ、ジュパ……と妖しい音が響き、吉光は「おお、いいぞ、多恵……」と気持ち良さそうに目を閉じていた。

多恵の提案

「ふぅ……」
「気持ちよかったわ……」
「久し振りだからな」
多恵の部屋で体を交え終えた二人は満足した顔で布団に横たわっていた。

「ねえ、今度は何をするの?」
「えっ、分かるか?」
「当たり前でしょう。鈴木先生が遊びにくるんだから。この間来た時に何か相談していたでしょう?」

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「ははは、よく見ているね」
「何年これと付き合っていると思っているのよ」
「痛っ……」
多恵は吉光のペニスをギュッと握っていた。

「大切に扱ってくれよ。一本しかないんだよ。全く、もう」
「ふふ、スペアがあったら、一本、置いといてよ」
「ははは、とんでもないことを言うよ、多恵は」

吉光は起き上がると、タバコを取り出したが、多恵がそれを取り上げた。
「ダメよ。禁煙よ」
「厳しいなあ」
「いつまでも健康でいてくれないとね」

多恵も起き上がると、髪を直しながらも、「ねえ、教えてよ」とせっついてきた。
「春画だよ」
「えっ、また春画を始めるの?」
10年程前、多恵もモデルをやらされたことがあった。

「心配しないで。もう多恵に裸になれとは言わないよ」
「それは分かっているわよ。それより、モデルがいるの?迂闊にモデルクラブなんか使うと、後で厄介なことになるわよ」
「それは大丈夫だ。うちの先生も鈴木先生もそれは十分に分かっている」

吉光は改めてタバコに火をつけた。
「女は鈴木先生が探し、男はうちの先生が探す、そういう分担だ」
「ふ~ん、そうなのか。で、見つかったの?」

「50代の男と30代の男、それに掘り出し物の16歳の高校生、これは凄いぞ」
「16歳!危ないわよ、そんな子をモデルに使うなんて」
「まあ、売り絵じゃないから。それより聞いてくれよ。そいつのチンポ、20cm位あるんだぞ。先生もびっくりしちゃって」

吉光は両手でその長さを見せながら、ニヤニヤしていた。多恵も「ふ~ん、20cm……」と吉光のペニスを見ていた。
「俺のじゃねえよ」
「ふふふ、いいのよ、あんたのは。大きくなくても長持ちだから」

「ははは、褒めてくれんだ」
「そうよ。それで、残りのモデルは?」
「いや、残りがなかなか難しい。間男の職人タイプ、江戸時代の職人がいいんだよなあ」
悩む吉光は取り上げられたタバコに火をつけたが、今度は多恵も取り上げない。

「そういうタイプなら、米さんがいいわよ」
「米さん?」
「ほら、植木屋の米蔵さんよ」
「あ、彼か」
「背中に紋々があるけど、堅気だし、私の言うことは絶対に聞くから、大丈夫」

多恵は「うん、大丈夫」と繰り返していた。
「本当か?」
「心配ない。米さんは任せておいて」
「そうか。分かった。多恵に任せるよ。後は、稚児だ。これは無理だな」

「稚児?」
「そうだよ。春画には稚児が親のセックスを邪魔する、春画には付き物だよ。まあ、これこそ無理だな。ははは」
吉光はタバコの煙をふっーと吐き出したが、その隣りでは多恵もふぅーとため息をついていた。

「どうしたんだ?」
「それって、絶対命令なんでしょう?」
河合画伯が言い出したら、出来ないとは言えないことは多恵もよく知っている。

「えっ、まあ、そうだが」と言いかけたところで、吉光は慌ててタバコの火を消していた。
「ダメだよ、それはダメだよ」
「いいのよ、武のためなら、いいのよ」

「いや、だって」
「太郎はまだ6歳だから、何も分からないから」
「だって由紀ちゃんが怒るよ」
「大丈夫よ」

太郎(たろう)は多恵の孫だ。多恵の娘、由紀子(ゆきこ)は化粧品のセールスレディとして全国を飛び回っている。その娘から一人息子の健太郎を預かり、多恵はこの別荘で一緒に暮らしている。

「いいのよ。太郎はいつも私とお風呂に入っているから、女の裸なんかなんとも思わない。大好きな武おじさんが困っているってきいたら、『おじさん、ぼく、お手伝いするよ』って、喜ぶに決まっている」
「凄いことをいうお婆さんだな」

「ははは、そうね、お婆ちゃんとしては失格よね」
恐れ入ったと言うか、多恵には何度も助けられてきたが、これで無理だと思っていた稚児役が見つかった。
これで先生も納得してくれる、と吉光はほっと胸を撫で下ろした。

(続く)

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