浅川健太郎の告白-第13話 2130文字 バロン椿

浅川健太郎の告白-第13話

私、浅川(あさかわ)健太郎(けんたろう)は46歳。会社は中堅だが次長。一応名前の通った私立大学卒だが、自慢する程ではない。
こんな私にも、いくつかの女性遍歴がある。
内緒にして頂くことを条件に、こっそり貴女だけにお話するので、笑わずに最後までお聞き下さい。

作家名:バロン椿
文字数:約2130文字(第13話)
管理番号:k143

瓢箪から駒

本社に転勤して1年余り。ゴールデンウィークも近い4月末の金曜日、残業を終えた私は、午後9時近くだったが、夕食が食べたくなって、「まきの」の暖簾を潜った。
「あら、どうしたの?」
「うん、ご飯が食べたくて」
「そう。じゃあ、見繕って用意するから」
光江さんは私の好みも分かっている。「あれが食べたい、これが食べたい」なんて言わなくても、ビールに小松菜と焼き油揚げの和え物から始まり、いさきの焼き物と、美味しい物が次々とテーブルに並ぶ。
私は「ごちそうさま」と食事を終えたが、接待も無かったので、それだけでは物足りなかった。
それで、以前に光江さんが「カラオケが好きなの」と言ったことを思い出し、誘ってみようかと軽い気持ちで「今日は何時まで?」と尋ねた。すると、一瞬、止まったように私を見つめた光江さんは、すぐに「あははは、ご冗談がうまいこと」と声を出して笑いながら私に近寄ると、耳元で「もう1時間で上がるから近くで待ってて」と囁いた。
私は失礼なことをしてしまったのかなとは思ったが、OKしてくれたので、あれこれ考えずに「了解」と頷き、会計を済ませて外に出た。
午後10時を過ぎ、人通りも疎ら。私は靖国通り沿いの中華料理店に入ると、ビールと餃子を注文し、どこのカラオケ店に行こうかなと考えていると、30分程して、「ごめんなさい、待った?」と光江さんが入ってきた。「まきの」での着物姿とは異なり、グレーのパーカーを羽織ったジーンズ姿。髪も後ろで束ねていたものを解き、やや長め。イメージが全く違っていた。

「どうしたの?」
見とれている私に、ニコッと微笑んだ光江さんは「お腹空いちゃった」とラーメンを注文し、「ちょうだい」と私の飲んでいたビールを「美味しい」と飲み干した。
親しくなったとはいえ、仲居さんを外に呼び出すなんて初めて。その上、店にいる時よりもきれいで華やか。私は落ち着かないどころかドキドキしてきていた。もうどこのカラオケ店に行こうかなど、頭からすっ飛んでいた。傍らで光江さんはラーメンを啜っていたが、私とは違って落ち着いている。そして、「ごちそうさま」と箸を置いた光江さんはハンドバックを開け、口紅を取り出してルージュを引き直すと、「さあ、行きましょう」と席を立った。
「あ、うん」と遅れて席を立った私が外に出ると、待っていた光江さんが「気持ちいい夜ね」と肩を寄せてきた。まるで恋人とのデートのようで、行き先が決まっていなかった私は「駅の方に行きましょうか?」と言うと、返事をする代わりに手を上げてタクシーを停めた。
5分も歩けば駅なのにと思ったが、ドアが開き、光江さんが乗り込んでしまったので、私も続くと、「湯島」と光江さんが運転手に行き先を告げていた。
東京都文京区の「湯島」と言えば、学問の神様「菅原道真」を祀っている「湯島天満宮」があるところだが、ラブホテル街としても有名。
光江さんは手を握ったまま窓の外を眺めているだけで、何も言わないが、「まきの」で「今日は何時まで?」と尋ねた時、止まったように見つめていたのは、こういうことだったのか・・・鈍いというか、ようやくその意味を悟った私は、「棚からぼた餅」というか、「瓢箪から駒」というか、思わぬ展開に、後頭部がカアーと熱くなっていた。

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早く……とせがまれて

「ここでいいわ」
靖国通りから交差点を左折し、坂を登って、小さな神社が見てきたところで、光江さんがタクシーを停めた。もう午後11時近く、人通りは無く、ホテルに入るには都合がいい。
黒塀で囲われた旅館風のホテルに入った私たちはフロントで鍵を受け取り、3階の和室に。
「浅川さんから口説かれるとは思ってもみなかったわ」
パーカーを脱いだ光江さんは微笑んだ。ここまで来て、「カラオケのつもりだった」なんて言えない。だけど、気持ちははっきり伝えたい。
「光江さんが好きだから」と彼女の目を見て言った。すると、「本当に?」と真顔になった。「嘘なんか言わないよ」と答えると、「私も浅川さんが好きよ」とちょっと恥ずかしそうに返してくれた。

好意を持ってくれているとは思っていたが、「好き」と言ってくれるとは・・・私は光枝さんに近寄ると、彼女を抱き締めた。
抗わなかったが、唇を寄せると、「あっ、待って」と腕を振り解き、壁際に立つと、「恥ずかしいわよ、こんなに明るくちゃ」と部屋の灯りを暗くした。
それならばと、上着を脱いでネクタイを緩めた私は浴室に入ると、バスタブのコックを捻った。素っ裸で体を弄り合う様子が目に浮かぶ。股間が硬くなり部屋に戻ると、光江さんは既に下着姿になっていた。
さあ始めるぞと思ったら、光江さんは「ふふふ」と笑って、私と入れ替わるように浴室に入っていった。これは遅れてはいけない。私はワイシャツにズボンこそ畳んだが、シャツとパンツは脱ぎ捨て、浴室に駆け込んだ。
眩い光の中、シャー、シャーと勢いよく飛び出す湯を浴びる光江さん。細身だと思っていたが、おっぱいは少し垂れてはいるが大きく、下腹部には肉が付いている。だが、それが返って艶めかしく、見つめる私のチンポはムクムクと大きくなり、シャワーが終わるのを待ちきれず、抱き締めてしまったが抗いもせず、逆に唇を合わせ、吸ってきた。

(続く)

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