私の「青春の蹉跌」-第2話 2970文字 バロン椿

私の「青春の蹉跌」-第2話

あなたは女性に職場まで押し掛けられた経験がありますか?例え、妻以外の女性と付き合った経験があっても、「ははは、そんなへまはしませんよ」と笑うかも知れません。
私もそうでした。しかし、持ち出された事が10年以上も前のこととなると、「えっ、まさか……」と言葉に詰まってしまいます。
「青春の蹉跌」なんて……自分の身に起こるとは考えたこともありませんでした。

作家名:バロン椿
文字数:約2970文字(第2話)
管理番号:k079

まあ、いつもこんな感じなんでしょう。
史恵さんもそれ以上は咎めず、「無理に勧めんで」と言うくらいでした。
後は「これを食え」、「俺の盃も受けろ」と、皆に可愛いがられ、調子に乗った私は「はい、頂きます」とそれらを受けてしまったので、花火が始まる頃にはすっかり酔っぱらい、座布団の上に仰向けにひっくり返っていました。
「あらあら、これじゃあ、帰れへんね」
史恵さんがそう言ったのは覚えていますが、後は意識がなく、目が覚めると、ブリーフ一枚で寝かされていました。

一夜明けて・・・

ブーン……ズ、ズズズ……と低音ながら響く音に、うるさいなあと、私が起き上がると、「あら、起こしてしまった? 堪忍してや」と、着古したワンピース姿の史恵さんは掃除機のスイッチを切りました。
時計を見ると午前10時を少し過ぎ、真夏の太陽が部屋の中まで眩しく射し込んでいましたが、ブリーフ一枚の私の股間がモッコリ。
慌てて両手で隠しましたが、史恵さんに「ふふふ」と笑われてしまいました。
恥ずかしくて俯く私に、史恵さんは「気分はどないや?」と声を掛けてくれましたが、まだ吐き気が残り、「ええ、まあ」と答えるのが精一杯の完全な二日酔いでした。

だけど、それよりも、何もしなくても汗ばむ季節です。
アルコールの混じった寝汗と、昨夜の嘔吐で、自分でも嫌になるくらい臭く、それは史恵さんにも分かるのでしょう。
「早うお風呂に入っといで」と言われました。
この家には何度か泊まったことがありましたから、風呂場は知っていました。
職人の家らしく、仕事着のまま裏口からも入れるようになっており、脱衣所と浴室とは曇りガラスの引き戸で仕切られていました。

メンズパンツ01

私はブリーフを脱いで、裸になり、ガラッと戸を開け、浴室に入りました。
すると、眩しすぎる程に明るい光り、清潔な白いタイル、そして、湯船の蓋の隙間から立ち上る湯気に、私の寝ぼけ眼はパッチリ開いて、いっぺんに目が覚めた感じがしました。
湯船は体の大きな職人さんも入れるようにと大きめで、私なぞは手足を伸ばしても入れる。
私は「うぅぅ……」と伸びをして浸かりましたが、少し熱めの湯。
直ぐに汗が噴き出し、それと共に頭がすっきりしてきました。

「飲んだ翌朝は風呂で頭のてっぺんから汗を流す。これがええんや」と明恵の父親が言っていたことが、なるほどと思っていると、「健ちゃん、どうや?」と脱衣所の方から声が聞こえてきました。
ガラス戸の方を見ると、史恵さんが洗濯機をいじっているようでした。
「はい、すっきりしてきました」と答えると、「そうか、なら良かった」と言って、「服は洗濯しておくさかい、お父ちゃんのやけど、着替え、ここに置いとくから」とガラス戸に映してくれました。
「それから、うちも入るから、お風呂は空けんといて」と言うと、バタン、ガラガラ、ジャージャー……と洗濯機が回る音がして、「ほな、ごゆっくり」と史恵さんは出て行きました。

思わぬ告白

部屋に戻ると、布団は敷いたままですが、シーツと枕が新しくなっていました。
「あれ、どうしてだろう?」と思いましたが、他人の家です。
そのまま、脇の座布団に腰を下ろして涼んでいると、「お風呂はきもちええなあ」と史恵さんが浴衣姿で戻ってきました。
時計を見るともう少しで午前11時。そろそろ帰ろうかと思いましたが、「ふふ、似合おうとる」と史恵さんに言われ、「帰る」とは言い出せなくなりました。

シャツにステテコ、それにパンツも明恵の父親のものですから、「似合おうとる」といってもご愛敬です。
私が「あ、いや……」と顔を赤らめると、「恥ずかしいんか?」とうちわで風を送ってくれましたが、史恵さんは色白の京美人。
その人が襟元を大きく開けた浴衣姿はとても色っぽく、思わず胸元を覗き込んでしまいそうになり、私は慌てて視線を逸らせました。

そこに、ボーン、ボーン……と時計が11時を報せてきましたが、それ以外の物音一つしません。
なんとなく息苦しく、気を紛らわすため「おじちゃんは?」と聞くと、「ゴルフや。明恵もアルバイトで夜まで帰ってきいへん」と教えてくれました。
しかし、そうなると、家の中には私と史恵さんの二人だけ。
これはまずいと思い、「じゃあ、帰ります」と言おうとしましたが、それより先に「そやさかい、遠慮しいひんでゆっくりしていったらええ。(私の)お母ちゃんにはうちから電話しておくさかい」と言われてしまい、「うん」と答えざるを得なくなりました。

外ではセミの鳴く音や子供たちが遊ぶ声が聞こえました。
いつもなら、「暑くないのかな?」とか、「やっぱり子供は元気ですね」なんて私が言うのですが、妙に緊張してしまい、畏まっていました。
すると、史恵さんの方から、「あんなあ、笑わんでよ」と話し掛けてきました。
これ幸いです。「どうしたの?」と聞くと、「うち、健ちゃんが好きなんよ」と顔を赤くしていました。
おかしいなとは思いましたが、史恵さんは「ほんまにええ子や、うちは健ちゃんが大好き」なんて、普段から言ってましたので、「何だ、また、そんなことを言って」くらいにしか思わず、「僕もおばちゃんが好きです」と軽く答えました。

だが、史恵さんは「いや、そうやない。うちん言うんはそんなんと違う」と首を振り、「う~ん、分からんの?」ともどかしそうににじり寄ってきました。
鼻を擽る湯上がりの石鹸の匂い、そして、大きく開いた襟元から覗く胸の膨らみ。
妖しい雰囲気に「ど、どうしたの?」と私が後退りすると、史恵さんは顔を近付け、「うち、昔、好きな人が居ってな、結婚したかったんよ。でも、色々あって、あかんかったんよ」と言って私の手を握り、「明恵が中学に上がって、健ちゃんと同級生になった時、びっくりした。健ちゃん、あん人と似とるんやもん」と迫ってきました。

ストッキング01

私は逃げ出したい気持ちもありましたが、あらぬことが頭の中を駆け巡り、思わず「に、似てた?」と恐る恐る尋ねると、「そっくりや」と史恵さんはぐっと身を乗り出し、「他人の空似っていうのけど、よう似とった。そしたら、中学2年、3年と、どんどん体が大きくなって、大人っぽくなると、うち、健ちゃんが愛おしゅうて、愛おしゅうて……」と目を潤ませ、「もうあかん、あかん、好きなんよ!」と私に抱き付いてきました。

初体験

いくら昔の恋人に似ていると言っても、私は娘の同級生です。
「好きなんよ」と打ち明けていいか、普通なら絶対に言いはしない。
ウソ、或いは、全て作り話かも知れない。
いや、これ程までに感情的になるのだから本当だろう。
しかし、単純ではない。
過去の様々なことがあって、それが積もり積もって、とうとう抑えきれなくなって、こうなった筈です。
だから、一旦、口にしてしまった以上、後戻りは出来ないと覚悟の上でのことだったんでしょう。

「堪忍して」と私を布団に押し倒すと、「好きなんよ、好きなんよ、どうにもならないくらい好きなんよ……」と泣きながら、私の唇に貪りついてきました。
私にとってはファーストキスですが、甘いとか酸っぱいとか、そんなことは全く覚えていません。
史恵さんが伸し掛かるようにして唇を塞ぎ、ただただブチューって吸われた感じでした。
続いて、史恵さんは私を仰向けにすると、シャツを引っ張り、首から抜き取り、ステテコとパンツも一緒に引き下ろして、私を裸にしました。

(続く)

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