闇の男-第6話 3050文字 バロン椿

闇の男-第6話

日本の夜の世界を支配する男、武藤甚一(じんいち)と、それに立ち向かう元社会部記者、「ハイエナ」こと田村編集長らとの戦いを描く、官能サスペンス長編。

作家名:バロン椿
文字数:約3050文字(第6話)
管理番号:k077

セックス遊びは終わり

期末試験が終わり、長い夏休みに入った。
毎日のように雄介は「絵画教室に行って来ます」と言って家を出るが、行き先は旅館「芳松」。
記帳も何もせず、奥の仲居に頭を下げれば、「はいはい」と悦子が待つ離れに案内され、そこで、二人は誰にも邪魔されずに、疲れ果てるまでセックスに耽る。

「遅いわよ」
今日も先に来ていた悦子は既に下着姿になっている。
「ごめんなさい。バスが来なくて」
雄介は汗を拭いながら服を脱ぐが、何度も裸になって体を交えた仲なのに、パンツを下ろす時、必ず背を向ける。
「お風呂」
「あ、うん」
悦子は雄介の手を取り、浴室に向かうが、「剥いてあげるのに」と笑うと、「だって……」と雄介は頭を掻いていた。

大きくても、剥けてないと、それは、やっぱり、恥ずかしい。
「涼しいわね」
「うん」
広い浴室は換気扇が回っているだけだが、タイル張りのせいか、少しひんやりと感じる。
悦子はシャワーのコックを捻ると、雄介の肩から湯を掛けた。
「気持ちいい?」
「うん」

ランジェリーブランドのモンシェリ一覧04

そして、スポンジにソープをつけると、それで体を洗うが、それだけなのに、ペニスはグングンと勃起し、おねだりするようにピクピクしている。
「ふふふ、どうして欲しいの?」
「あ、あの、口でお願いします……」
雄介はフェラチオされるのが大好き。
「いいわよ」と言った悦子は彼の前に膝まずくと、ペニスを掴んで亀頭を口に含み、ジュルジュルと弄んだ。
すると、「あ、ああ、ぼ、僕……」とたちまち、雄介は悦子の肩に掴った。

彼は中学生と間違えられる程の幼い顔、それが身を捩るから、上目遣いに見ていた悦子は苛めているように感じ、それならば、もっとと言わんばかりに、ジュルジュル、ジュポジュポと舌をペニスに絡ませ扱く。
すると、「あ、あ、あっ、あぁぁ……ダメッ、そ、そんなことしたら、ダメ、ダメ、ダメだってば……」と情けない声を出し、危ないと思った悦子が口を離そうと思う間もなく、ペニスがドクン、ドクンと脈打ち、「あ、あ、あっ!あっ!……」と弾け、亀頭の先から精液が迸り出て、悦子の口の中はたちまちそれで一杯になってしまった。

「はぁ、はぁ、はぁ……」
出し終えた雄介は息が整わず、立っているのがやっと。
悦子が咥えていたペニスから口を離すと、腰から崩れ落ちるようにその場にへたり込んでしまった。
悦子は口の中に溜まった精液を吐き出していたが、「ご、ごめんなさい……気持ち良すぎて我慢できなくて……」と謝り続ける雄介の声を聞き、「そろそろ、セックス遊びは終わりかな……」と考えていた。

釣り糸の恐怖

「雄介、大変なことになっちゃったのよ」
夏休みも後1週間となった時、悦子から電話が架かってきたが、いつもとは声のトーンが全く違っていた。
「『大変なこと』って何ですか?」
「あなたとセックスしてたこと。それが先生にバレちゃったのよ」
「えっ、バレた……まずいよ、秘密じゃなかったの?」
「そうなんだけど、先生は全部知っていたのよ。それで、『お前、どういうつもりなんだ』って怒鳴られちゃった。それで、相手を連れて来いって」

「勝手なこと言わないでよ。僕は、だって僕は町田さんが悦子さんと『セックスしろ』って言うから」
「そんなこと聞いてくれる人じゃないのよ、先生は」
「知らないよ、そんなこと……」
電話だから悦子の顔は分からぬが、非常にまずい状況に追い込まれているのは十分に感じ取れる。
しかし、「先生」って何者なのか?それも分からず、「来い」と言われても……

「だけど、『先生』って、いったい誰なのさ?」とやや不貞腐れて返事をすると、「そんなこと言っている場合じゃないのよ。とにかく一緒に来て頂だい。ね、お願いだから」と悦子の切羽詰った声が返ってきた。
何だかとても嫌な予感がして、背筋にすうーと冷たいものが走ったが、「分かってよ、私の立場も」と言う悦子に押し切られ、結局、「分かったよ」と答えてしまった。

だが、「何だよ、勝手なことばかり言って。知らないよ、僕は……」と言葉には出せなかったが、スマホを握る雄介は逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。
翌日、雄介が待ち合わせ場所に行くと既に悦子が来ていた。
「遅くなってすみません」と言ったが、悦子は挨拶を返すどころか、「本当にやばいのよ」とその通り、今日は普段のラフな格好ではなく、スーツ姿を着こみ、笑顔がない。
歩き始めたが、とても話し掛ける雰囲気はない。

シースルーランジェリー一覧

交差点を曲がってすぐの小さなビルの前で、「ここよ」と悦子は立ち止まったが、雄介は自分でも顔が青白くなっているのが分かる程に緊張していた。
エレベーターに乗り、「5F」のランプが光り、ドアが開く。
「いい?」と先に降りた悦子が振り向いたが、雄介は降りるのがとても怖かった。
そして、表札も何もない黒いドアを悦子がノックすると「誰だ?」と低い声が聞こえてきた。

「悦子です」と答えた彼女はスーツの襟を直し、「入れ」との声を聞いて、そのドアを開けた。
雄介は悦子に続き、「し、失礼します」と中に入ると、黒縁のメガネを掛けた男がソファーに座って待っていた。
髪は短く刈り込み、よく日焼けしていた。
町田より上だが、大先生の橋本誠之助よりは若く見えたから、50歳くらいかなと雄介は思った。

目が合うと、「君が川島雄介か?」 と。
雄介は慌てて、「あっ、はい」と答えたが、緊張から声が上ずっていた。
男は「そこに掛けなさい」と自分の前のソファーを示したが、悦子が「『お前、どういうつもりなんだ』って怒鳴られちゃった」と言ったことを思い出すと、迂闊には座れない。
どうしたらいいか、迷った雄介が悦子の方を見ると、彼女は「言う通りにしなさい」と目で言っていた。

恐る恐る雄介がそこに座ると、その男は何も言わず、雄介の顔を見つめている。
恐ろしいくらいの沈黙に、堪えきれなくなった雄介が「あ、あのう、僕」と言いかけた時、「可愛い顔をしているな」と男が言った。
「えっ?」
「高校1年か」
「は、はい」

会話が成り立っている訳ではない。
男が雄介を見ながら確認しているだけだ。
その証拠に、男はタバコに火をつけ、それをちょっと吸って、「ふぅー」と煙を吐き出すと、「これはなんだ?」と写真の束を雄介に投げて寄こした。
やはりそうだ。
受け取った雄介はそれを見て、凍りついてしまった。
悦子とセックスしている写真、悦子に性器を咥えられた写真、悦子の性器を舐めている写真、など、全て顔がはっきり写っているものばかり。

「あ、あ、こ、これは……」
「だから、『何だ?』と聞いているんだ」
男は吸っていたタバコを灰皿で揉み消すと、スーツのポケットから靴紐を取り出した。
「悦子、これで彼の人指し指に輪を掛けて」
「はい」

彼女はその紐を受け取ると、雄介の隣に膝まずいて、指示された通りに右手の人指し指に輪を掛けた。
「これでいいですか?」
何をされるか、雄介は怖くなった。
「ああ、それでいい。じゃあ、両端を引いて〆めてみろ」
「痛っ、痛たた…や、止めて、止めて…」

紐が指に食い込み、雄介は痛くて顔が歪み、声も出せなくなった。
「痛いか?」
「は、はい」
「よし、悦子、止めろ」
雄介は右手を抱えてそのままソフアーに踞ったが、人指し指には靴紐の後がくっきりと残っていた。

「紐で良かったな」
「えっ?」
雄介が痛みを堪えて顔を上げると、男はバナナを手にしていた。
「釣り糸だと大変だぞ。悦子、やってみろ」
「はい」
悦子は雄介の指にしたのと同じように釣り糸でバナナに輪を掛け、その両端を引っ張ると、バナナは真っ二つに千切れてしまった。

(続く)

※本サイト内の全てのページの画像および文章の無断複製・無断転載・無断引用などは固くお断りします。
リンクは基本的に自由にしていただいて結構です。

▼セクシーランジェリー通販サイト
インナージュエリー
ベビードール
セクシーショーツ
セクシーブラ&ショーツ
セクシーコスプレ
メンズパンツ
ボディストッキング
セクシーテディ
ガーターベルト
網タイツ・ストッキング
無料で読める官能小説一覧

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメントの入力は終了しました。