リゾート地でカミングアウトする女達-その10 2030文字 淫夢

リゾート地でカミングアウトする女達-その10

珊瑚礁の島に移住した男がはじめた小さなショットバー。
そこに立ち寄る女が旅の解放感からか、赤裸々なセックスをカミングアウトする。

作家名:淫夢
文字数:約2030文字

不倫相手は夫の親友

私が男性客より女性客の方に意識が行っているからか。
いや、そんな事はないはずだ。
ここに飲みに来る男性のほとんどは島の人間で、女性は100%観光客だ。
何故か島の女性は、昔からであるらしいが外では先ず飲まない。
男性、夫と同伴か、会社の飲み会くらいである。

従って、独りでここに飲みに来る女性は観光客であり、彼女達の大半がなにがしかの悩みやストレスを抱えていて、何故かは分からないが、そのほとんどがここでカミングアウトする。
男性と、或いは女性同士、二人、三人で来る女性は、多分心身が健全?であろうから、そんな事はないだろうと想う。
仕事の悩みや家庭のごたごたを抱えている女性もたまにはいるが、そのカミングアウトのほとんどが、セックスの悩み、不倫、浮気である。

そして、話を聴いていると、そのほとんどが悩みや愚痴ではなく、いや、そうかも知れないが、単に第三者の誰かに話したいだけであるような気がする。
たまに来る独り旅の男性客は、この島に移住して店をやりたいとか、イベントをやりたいとかという、仕事の話、将来の人生計画を語ったりするだけである。

「セックスに至った場合、男は射精するのが目的だから一度でも終われるが、女はセックスした男に精神的な拠り処を求めるから引き摺る」
酔うと小難しい話をしたがる常連の男が、何度か講釈を垂れた。
そうかな?

私はかつて数え切れないほどセックスしたが、そのほとんどが、何故か一度っきりであった。
それも、私がその女性と関係を続けたいと想っていても、である。
私のセックスが彼女に不満を抱かせたとは考えられないから、尚更不思議であった。
「一度だけで良いから」
「彼と別れたいから」

シースルーランジェリー一覧02

「人生を変えたいから」
そんな理由で、私にセックスを求めた。
ここで浮気、不倫をカミングアウトした女性のほとんど全員が、その話を聴くにつれ、精神的な拠り処を求めて男性とセックスしているようには想えなかった。

今、眼の前で圧し殺し気味に熱い吐息を吐きながら不倫の告白をしている久美子もそうに違いない。埼玉在住の人妻。彼女の不倫は肉体的欲求でしかないはずだ。
30代後半で顔立ちも容姿も、可もなし不可もなし、ただ艶香だけが肉体から滲み出ている。

結婚して5年足らず、優しい夫イコール淡泊なセックスに対する欲求不満を、夫が出張中、飲みに誘われた夫の親友に打ち明けてしまい、セックスしてしまった。
それ以降、夫が会社に行っている間に自営で設計事務所をやっている彼が家に来ては、毎日のようにセックスしているのだそうだ。
薄いハイボールを頼まれてそうしてやったのにハイピッチで飲む。

興奮して喉が渇くのか。
そんな飲み方をしたら、薄くする意味がない気がする。
「毎日?って?ご主人とは?」
「主人とは月に一度くらい。それも私から求めてやっと、よ」
「本当に淡泊なんだな。結婚する前から?」

「そうなの。私に、っていうんじゃなくて、セックスには興味がないみたい」
そういう男がいるのは、なんとなく知っている。
不肖私めは、優しいプラス濃厚なセックスですが。
一度試してみません?
「なんで結婚したの?」

「愛情はあったと想うわ。その頃は、周りにこれっていう男がいなかったし、夫は優しくて真面目で将来性があるからって、親や友達にそそのかされて。結婚式の時に彼を紹介されたの。でも、その時は未だ、こんな関係になるとは想っていなかったのよ」
「良くある?話?かな」

「それにね、夫は10分、15分で終わり。自分が、しゃ、射精したら。私が、イ、イッタかどうかなんて訊きもしないのよ。でも彼は違うの、3、4時間掛けて、身体中、な、舐めてくれて。何度もイカされて。お返しに私も身体中舐めてあげて。お互いに満足して終わっても、暫くしてから、また求めて来るの。それが嬉しくて」

「それが毎日?良く体力が持つな」
「そうなの。でも、土日祝日は夫が休みで家にいるから来ないわよ。で、私もだけど、彼も、顔を見たらすぐにしたくなるって。だから、彼が来る前に、エッチな下着を着けたり、裸になったりして迎えてあげるの」
自分で想い出しながらリアルに語り、それで一層興奮しているのだろう。

恥じらう仕草をしながら、吐息がさっきよりも熱く深くなっている。
「確かに、その気持ちは判るな。で、離婚して彼と?」
「彼は生涯独身貴族だって言ってるわ。だから今は夫よりも彼の方を愛してるけど、彼がこのままで良いって言うし、私も彼とのセックスで満足してるから良いの。夫は一流企業の管理職で問題なく勤めてたら生活は安定するし、将来も万全よ。彼は小さな設計事務所やってて、仕事も時々入る程度だから貧乏なの。だから、今の状態がずっと続けば満足よ。多分バレないし。バレたらその時に考えるわ」

「そんなもんかね?」
可哀想なダンナ。
「何時か彼と一緒にまた来るわ」
腕時計に視線を落とした久美子が一頻り告白を終えると、2000円をカウンターに置いて帰って行った。

旅先のアバンチュールは?
無しだろうな。
充たされまくってるもんな。
ちくしょう。

(続く)

※本サイト内の全てのページの画像および文章の無断複製・無断転載・無断引用などは固くお断りします。
リンクは基本的に自由にしていただいて結構です。

▼セクシーランジェリー通販サイト
インナージュエリー
ベビードール
セクシーショーツ
セクシーブラ&ショーツ
セクシーコスプレ
セクシーテディ
網タイツ・ストッキング
ボディストッキング
ガーターベルト
無料で読める官能小説一覧