美人ジャーナリストは虜の身がお好きのようで-第1話 1960文字 邪道

美人ジャーナリストは虜の身がお好きのようで-第1話

大手新聞社を退職した佐藤郁子はヒマと美貌と豊満な肉体を持て余す、フリージャーナリスト。
恋人の猛のツテを頼り、彼の先輩高見から依頼された仕事。
それは政界の性事情をスクープするための潜入取材、いわば密偵だった。
SM嬢に扮し、裏社会の面々と対峙する郁子だが敢え無く捕まってしまい…。
窮地に堕る郁子だが、秘めたるマゾヒスティックな性癖を存分に満たされる淫靡な調教に加え、政界のプリンスとのハードなプレイに酔いしれる羽目に…。
果たして郁子の運命はいかに?

作家名:邪道
文字数:約1960文字(第1話)
管理番号:k140

第一夜:妖しい夜

深夜だった―――――。
神奈川のとあるマンションの4階。
佐藤郁子は、三十路を超えたばかりだ。
その豊満な肉体を妖しく揺らし、羞恥心と、手首と足首に食い込む紐の痛みに美貌をしかめた。
B85W57H83の見事なボディ。
Dカップの乳房がふるふる揺れるサマがまた卑猥だ。
乳首はコリコリに屹立している。
秘所が熱い。
いや、全身が火照る。
虜の身だというのに、という羞恥心が、さらに郁子を昂らせる。

備え付けられたオレンジ色の天井灯がわずかに差し込むこの部屋の中に、幽閉された人妻が女芯を濡らすという、なんともアブノーマルな事態。
しかし、郁子を淫乱な女と決め打ちするのも酷だろう。
頭上で両手首を纏め上げられ、足首を揃えた状態で固く縛められた郁子。
その縄尻は背後の支柱に結びつけられている。
とあるランジェリー専門店で購入した漆黒のビキニ・ショーツの下で敏感になりきったクリトリスを、その布地の上から適度に刺激する状態で大人の玩具が押し当てられ、SM用粘着テープで秘所に固定されている。
ヴィンッ…ヴィンヴィン…ヴィンヴィンヴィン…。

秘裂に挿しこまれた小型のローターは、絶妙な間隔で郁子を刺激し、弄び、参らせる。
激しく身悶えるのは、このあられのない緊縛から逃れるためではない。
(ああ、いつまで続くの…こんなお仕置き…)
そう思いつつ、敏感になり切った陰核を性具になぞられる感触はなかなか癖になる悦楽の源である。
彼女は声も出せない。
粘着テープで唇を覆い隠され、時折、艶めかしく熱を帯びたくぐもった喘ぎを漏らすばかりだ。
縛られた下半身を悩まし気に捩るだけでも、その秘具は確実に彼女の悦楽への欲望を駆り立てるのだ。

セクシーランジェリーショップ03

両足を揃えて縛られているため、‘御開帳’状態でない分、モロに陰核を刺激されることがないため、郁子には物足りなさも感じる。
が、そんなじわじわと詰められるように快楽の虜に堕ちていくような感覚がまた、彼女を翻弄するのだ。
じゅわりと熱い淫らな液体が、ショーツにまとわりつく感覚に、気を遠のかせる郁子。
(あぁ…も、もう、イキそう…)
愛液が押し当てられたローターの端から漏れ滲み、粘着テープの隙間からも滴り落ち、太腿の間に幾重にも雫が垂れ下がる。
ヴィンヴィンヴィンッ!

勢いを増した責め具が、再びうなりを上げると、郁子は女陰を軸に脳天にまで押し広げられていくような快楽の坩堝に突き落とされる感覚に、縛めを受けた肢体をビクッと痙攣させた。
床に突き立てた素足の先に力が入る。
(あ、あ、もうイカせてッ)
郁子は心の叫びをあげ、哀願する。
が、感極まろうかという寸前、大人の玩具は狙いすましたかのようにその淫らな波動をピタリと鎮める。
(いやん、いじわるッ)
郁子は涙を流さんばかりに、そのローターの操り主を呪う。
肉体を縛られ、口枷までされ、自慰を強要される――――。
アブノーマルな危機に陥っているかのような郁子。
言い忘れたが、決して郁子は拉致・監禁されたわけでもなければ、意に沿わない辱めを受けているわけでもない。

「そーろそろ、終わりにしないか、郁子」
と、少々呆れ気味で少し離れたソファに腰を掛けていた、恋人兼、幼馴染の牧原 猛が室内の明かりを、リモコンで灯しつつ立ち上がる。
郁子に歩み寄ると、その蠱惑的な唇から粘着テープを、ぺリリと上手に剥がしてくれる。
「はあはあ、猛…。すっごい、気持ち良かったわ…」
「おいおい、恋人とSEXする前にSMチックにいたぶってもらってからじゃないと燃え上がらないなんて、困ったもんだな、お前にも」
猛の言葉通り、郁子は先ほどまでのプレーに異常なまでの興奮を覚えるし、肉体関係を前にした遊戯、いや儀式のようなこの行為を経なければ、SEXの快感を愉しめないある種の奇癖を持っていた。
その理由はここでは述べないが今、郁子の交友のある人間では、幼馴染の猛しかその事情も理由も理解は不能だろう。

「はッ! はぁッ! あ、ああッ! ああッ! ああッ! ああッ! …ああッ…ああぁぁぁ――――――ッ!!」
激しく軋むベッド、男の荒々しい息遣いと腰振りに、郁子は天を仰いで喘ぎ悶える。
一般にマゾヒストは逆に男をコントロールする奉仕させ上手、と考えられているが、性癖を満足させ、弄んでもらった後のSEXは猛がイニシアチブを持つ。
騎乗位で郁子を責め立てたのち、二度も昇天させた猛だが、今宵は執拗に、昔馴染みの恋人を求めてくる。
「ひッ、はぁッ、うぅッ、イ、郁子…ッ…け、結婚…しないか…」
もともと精力は強い猛だ。
郁子を二度までも追い込んでおきながら、またイキリ勃つ男根はまるで彼女を串刺しにでもするかのように、その絶倫の威力を誇示し、膣内をじゅぶりと犯したままだ。
まるで劇画のワンシーンのように、トランス状態に追い込まれたまま、‘放置プレー’に処された郁子は、恍惚の表情を浮かべ、甘く緩んだ唇から唾液を滴らせるばかりだ。

(続く)

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