熟女フェチ-第2話
アラフォー目前で、女としての自信が揺らぎ始めたリカが、熟女を愛でる会員制SNSの主宰者Sと出会い、熟女としての魅力を開花させられていくお話になります。
作家名:こざくらいおり
文字数:約2900文字(第2話)
管理番号:k101
リカは自分の肉体で自信が持てない部分も載せた。
色素沈着も、お肉も、隠すことなく写した。
やはり恥じらいはあった。
その恥じらいが伝わるような自撮りをした。
恥ずかしい部分にそっと指を添えたり、身をよじったりして。
熟女ならではの恥じらいを好む熟女好き男性が多いことも、半熟果実で知った。
自撮り写メを載せて数分するとすぐにコメントがついていた。
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Rさん、素晴らしい肉体ですね。柔らかそうでなめらかなお肉を優しく撫でたいです。
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Rさんの乳頭は淫猥な色ですね。最高です。非常にそそられます。美しいRさんの肉体に魅せられて乳房を揉みしだき、乳頭を口に含んで舌で転がした男がいると思うだけで嫉妬心が燃え上がってきます。私にもその機会が与えられないものか……いつもRさんの肉体を思い焦がれています。
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極上の成熟した肉体のどこの部分に、どのようにお尽くしすればR様は快楽を感じるのでしょうか? R様のお美しい肉体の体温を想像しただけで、僕のいやらしい部分が熱く硬くそそり立ってしまいます。R様……
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Rさん、わたしは今、あなたの美しい肉体に欲情しています
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体の熟した部分を載せるたびに、さまざまな言葉で愛でてくれる会員たち。
リカは半熟果実に投稿する写真のシチュエーションを考えるのが楽しくなっていた。
今夜アップする写真をお風呂のなかでどのように撮影しようか考えていた。
半熟果実は精神的な美容液そのものだった。
自分の写メを見ながら熱い吐息を漏らし、ペニスを硬くしている男性がたくさんいると思うと、身体が熱くなった。
男性たちに欲されている自分の身体。
言葉で愛撫されるたびに、乳首が硬くなった。
膣が濡れる。
完璧とは言えない自分の身体がこれほどまでに男性を興奮させられるものだったなんて。
リカの気持ちは高ぶった。
過去には嫌な思いをしたことがあった。
自分のSNSに載せた自撮り写メを誹謗中傷されたことがあったのだ。
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いい歳して自撮りとかwww 痛すぎでしょ
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誰のコメントかわからなかった。
陰険な匿名者のその一文が、リカの心をざっくりと刺した。
心の奥深くの血管をぱっくりと切断された。
リカは自撮りをアップすることをやめた。
自撮り自体に恐怖を覚えるようになっていた。
加工をしても、そのことを罵られるかも知れない。
着ている服、髪形、化粧、撮影している場所についても何か言われるかも知れない。
そう思うと自撮りをする気が起こらなくなっていた。
リカには人が向けたカメラに写ることにもトラウマのようなものがあった。
写りが悪い写真をSNSにあげられたことがある。
悪意を感じた。
写真って難しい。自分をいつでもいつまでも好きでいるって難しい。
リカは自撮りのない味気ない日々を送っていた。
鬱のような気分になっていた。
美容に力を入れる気にもならない。
ダイエットもメイクの研究もする気にならない。新しいことに挑戦したい気持ちもない。
やっぱり、女は誰かに見られて褒められなければうきうきとした気分にはなれないのかも知れない。
女として終わるのか…若くない女は用なしなのか…
そう思っていた矢先、半熟果実に出会い、Sと出会った。
Sに逢いたい。
リカはどうしてもSに逢いたい気持ちになっていた。
第二章 リカ×ランジェリー×S
リカはスピリチュアルと占いのライターをしている。
「今日の蟹座は…」
パソコンで原稿を書きながら、別のウインドでランジェリーの通販サイトを開いていた。
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【セクシーランジェリー通販店 インナージュエリー】
~ヌードよりも美しい 刺激的なエロティックランジェリー~
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海外のセクシーなモデルが着用しているボディタイツ、オープンショーツ、ベビードール、セクシーランジェリーを眺めながらうっとりとしている。
今まで無縁だった攻めのランジェリーに惹かれている。
(素敵。これも着てみたい、こっちもいいわね……)
リカは次々と商品を選び、カートに入れていく。
これはリカのネットショッピングのクセで、次々とカートに放り込んでは、最後に欲しいものを選んでいく。いつもそうだ。商品を選んでいる最中に諦めることなんて想像したくない。すべてを買うことを想像するのだ。
このランジェリーならこんなポーズで、こっちならこんなシチュエーションで……。
(見てくれる人がいるってことがこんなに幸せなことだなんて、本当に心底、感じる。)
承認欲求が満たされて、枯渇していたエネルギーが湧き上がってくるようだった。
(仕事も頑張っているし、半熟果実では着実にファンを増やしている。なによりSに見て欲しい……)
リカはカート内のすべての商品を購入した。
見てくれる人のため、そして頑張っている自分のために、買う。
リカは商品代を精算し、商品の到着を待った。
購入した商品の画像をスクリーンショットして保存した。
その商品を着用して、どのような写真を撮るか、ヘアメイクはどうするかなどを想像するのが楽しかった。
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Rさん
最近、さまざまなランジェリーを身に着けた写真でとても楽しませていただいています。
目の保養になっていますよ。ありがとう。
さて、Rさん。
私を始め、半熟果実の会員たちを楽しませるミューズであってくれてありがとう。
感謝の気持ちを何かで返したいのですが、何かご希望はありませんか?
S
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Sさん
どうもありがとうございます。
もしよかったら私はSさんとお会いしたいです。
Sさんとお食事がしたい。
ダメですか?
R
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Rさん
承知いたしました。
ではお会いしましょう。
諸事情があり、“P”か“Y”の一室でお会いしたいと思います。
ルームサービスかホテル内の食事を利用するのではいかがでしょうか?
S
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リカは両方のホテルを調べた。
そして、お任せしますと伝えた。
ホテルで会って肉体関係になるのだろうか。
確かに、それをリカも求めている。
でも、ホテルで会うだけの関係というのも味気ない気がした。
諸事情がありとはなんだろう。
既婚者だから、堂々と会うことはできないということだろうか。
リカは不安と期待の入り混じった胸で当日を迎えた。
そして、驚いた。
自宅までリムジンが迎えに来るというのだ。
リカは確かにミューズとして人気がある。
でも、だからといってリカが半熟果実に貢献しているわけではない。
なぜなら、半熟果実の内容やミューズの写真は外からは観られない。
だから、リカを目当てに入会するわけではない。
それなのに、なぜそんなVIP扱いを受けられるのか、リカには不思議だった。
(続く)
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