痴漢プレイ-第9話
ひろしは出会い系サイトで咲良という女性と知り合った。咲良はノーマルなセックスより、ちょっと変わったプレイが好きだった。
ノーパンプレイ、毛筆プレイ、縄縛プレイ、痴漢プレイとエスカレートしていく。
混雑する電車の中で咲良の身体を触るひろし・・・咲良は下半身を濡らしながら呼吸が乱れ、身体がガクガク震え出した・・・
その時とんでもない事が起きてしまった。
作家名:城山アダムス
文字数:約2610文字(第9話)
管理番号:k134
55歳という年齢で、4日連続のセックスはつらい。しかし、咲良の性器はまれにみる名器だ。あの名器に触れるとこんな僕でもたちまち勃起する。夕方は、JRの中で僕と咲良は興奮の渦に中にいるだろう。その時に備えて、昼間はゆっくり休養することにした。
午後5時。谷山駅入り口で咲良を待っていた。ロータリーの向こうから、白いブラウスに紺色のスカートを着た咲良が歩いて来る。
咲良は僕の姿を見つけると、にっこり微笑みながら小走りに近づいて来た。
「これから痴漢プレイだね。」
「はやくJRに乗りたいな。」
咲良の頬は高潮していた。僕は咲良と改札口を通り、プラットホームに並んで立った。ホームはサマーナイト花火大会を見に行く観客でごった返していた。
電車が到着した。僕は咲良と一緒に乗り込んだ。
電車が発車すると、加速するごとに揺れが激しくなる。咲良はすぐに僕の手を握ってきた。
気がつくと手が咲良の膝に触れていた。スカート越しに膝の温もりと弾力が手に伝わってくる。
咲良は僕の手を咲良の膝に強く押し付けてきた。僕の手が咲良の膝にピッタリと密着している。咲良も僕の手の感触を味わっているようだ。咲良の膝を覆うストッキングのザラザラした感触が手のひらに伝わってきた。
咲良は僕の手をスカートの奥に導いていく。僕の手は少しずつストッキング越しに咲良の膝を上に滑っていく。指先がショーツに届いた。ストッキング越しにショーツの温かい湿り気が伝わってくる。咲良の秘所の割れ目の感触を中指に感じた。中指で割れ目の奥を圧迫すると、指先に温かい湿り気を感じた。
咲良は、僕の手のひらに下半身を強く押し付けてきた。
咲良は目を閉じ、耳を真っ赤にして、僕の指の感触を噛みしめている。
僕は咲良のストッキングの腰ゴムをショーツの位置まで下げ、ショーツの中に手を入れた。指先が陰毛に触れた。指をさらに陰毛の奥に伸ばすと割れ目をとらえた。そこはすでに熱く潤っていた。
咲良は頬を赤らめながらじっと目を閉じている。呼吸が乱れるのを必死にこらえている。
咲良の身体はガクガク震えていた。
咲良の様子に周りの乗客が気付かないか心配になり、一瞬咲良の秘部から手を離そうとした。咲良は僕の手首を強く握り、僕を睨みつけながらいやいやと首を振った。もっと触ってほしいのだろう。
僕はショーツの中の手を陰部まで伸ばした。指先が膣口に触れた。びっしょり濡れていた。
その時だ。
「痴漢です。」
僕の隣のスーツ姿の男性が、僕の手首を掴んで叫んだ。
咲良は驚いた表情で僕を見ている。
「あなたはこの女性の身体を触っていましたね。」
スーツ姿の男性は僕を睨みつけ、僕の手を強く握ったまま離そうとしない。周りの乗客の視線が一斉に僕に向いている。
「ち、違います。痴漢ではありません。」
僕は必死で誤解を解こうとした。
「僕は、この目であなたの手がこの女性の下半身を触るのをしっかり見ていました。」
スーツ姿の男性は、毅然として僕を睨みつけている。
「この女性は僕の知り合いです。僕はこの女性とプレイしていたんです。」
僕は必死で誤解を解こうとした。
「プレイしていた?何を馬鹿なこと言ってるんですか。」
男性の僕を握る手にさらに力がこもっていた。
僕は咲良を見た。咲良に助けて欲しかった。咲良は黙ってうつむいていた。
「咲良さん。何か言ってよ。」
僕が咲良に呼びかけても、咲良はうつむいたまま黙っていた。
痴漢プレイしていたことを周りの乗客に知られたくないのだろうか?咲良は周りの乗客の視線を必死に避けていた。
電車は鹿児島中央駅に到着した。僕は男性に引きずり出されるように電車から降ろされた。すぐに数名の駅員に囲まれ、そのまま事務室に連行された。あまりの突然の出来事に、僕の頭は真っ白になっていた。
事務室では、鉄道警察官と向かい合って座っていた。
「本当に誤解です。私はあの女性と痴漢プレイしていたんです。」
警察官は、軽蔑するようなまなざしを僕に向けた。
「痴漢プレイは公然わいせつ罪です。立派な犯罪です。」
「僕は逮捕されるのですか。」
「女性が同意したうえでの痴漢プレイが事実なら、公然わいせつ罪。そうでなかったら、迷惑防止条例違反、痴漢行為で逮捕です。」
僕は、
「あの女性が同意したうえでの痴漢プレイだったのです。」
と答えると、
「あの女性は、あなたの痴漢行為だったと言っていましたよ。あなたとは全く面識がなかったそうですね。」
「そんなはずありません。僕はあの女性と知り合いなんです。昨夜は一緒に居酒屋で飲んだ仲なんです。女性に会わせてください。」
「それはできません。女性はあなたの名前も住所も知らないと言っていました。」
咲良は自分を守るために、僕の痴漢行為ということにしたのだろう。
「あなたは、あの女性とお知り合いなら、女性の住所と名前はご存じですか?」
僕はサイトの咲良という名前しか知らない。主婦で中学生の母親であるということ、谷山郊外の団地に住んでいるということ以外、咲良の個人情報は何も知らなかった。
「僕が知っているのは、咲良という名前だけです。」
「あの女性は、咲良という名前ではありません。」
警察官はあきれたような言い方だ。
「田中博、8月7日17時55分、鹿児島県迷惑防止条例違反、痴漢行為により逮捕する。」
僕は手錠をかけられた。
10分ほどすると、駅に護送車が到着した。僕は護送車で鹿児島中央警察署に身柄を移された。
護送車から降ろされると、そのまま留置所に連れていかれた。そして、鉄格子の部屋に入れられた。
「田中博、明日また取り調べをするので、今夜はここで過ごすように。」
カシャーン!
鉄格子に鍵をかけられ、僕は留置所の狭い部屋の中に一人残された。咲良と谷山駅からJRに乗って、あっという間の出来事だった。
まるで悪い夢を見ているようだった。
「夢なら早く覚めてくれ。」
僕はその場に崩れるように仰向けに倒れ込んだ。逮捕されたショックと、4日間にわたる咲良との情事で体は疲れ切っていた。
その時だ。
ドーン ドーン
突然、天を突き破るような大きな音がした。
バン バン バーン
花火の音だ。
サマーナイト花火大会が始まったらしい。
「咲良はこの花火をどこで見ているのだろう。」
ノーパンプレイ、毛筆プレイ、縄縛プレイ、そして痴漢プレイ・・・一つ一つのプレイが走馬灯のように心に浮かんでは、打ち上げ花火のように儚く消えて行った。
僕は留置場の床に仰向けで寝たまま、花火の音だけをずっと聞いていた。
(終わり)
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