アナルフリーダム-最終話 2820文字 優香

アナルフリーダム-第16話

夫の不倫を知った私は茫然自失のまま万引きしてしまうが、ある男性に救われる。
人生に絶望した私は、沖縄の彼の住まいに招待され美しい女性と出会い、生まれ変わる。

作家名:優香
文字数:約2820文字(第16話)
管理番号:k133

「も、もっと、イ、イキたいっ。お、お尻が、す、すごいのっ、い、良いっ」
楓の指でエクスタシーを極めた時もそうだったが、肛門での快感は被虐性を伴うのだろうか。
私はこのまま肛門が壊れても良いとさえ感じていた。
「貴方っ、お口でしてっ」
楓が彼の貌の上に私と向かい合って跨がり、私の乳房を愛撫しながら唇を貪った。

彼の勃起で肛門粘膜を扱かれながら楓に乳房を愛撫され、キスを貪り合う。
何という強烈な快感だろう。
「もうだめだっ、で、出るっ。亜由美っ、楓っ、精液飲めっ」
彼が呻いて勃起を突き上げた。
私と楓は裸身を翻して彼の勃起の先端から噴出する精液を分け合うように舐め取り、飲み込み、尚も指で精液を絞り出し、勃起をしゃぶり立てた。

フェラチオをするのは、元恋人とのセックスで何度も経験したが、精液を飲んだ事は一度もなかった。
ふと、夫にはフェラチオさえした事もなかったのに気付く。
求められもしなかったし、自分から出来るはずがなかったのだ。
生まれて初めて、私の排泄器官である肛門を貫いていた勃起を舐め、しゃぶる。
しかし、彼の勃起をしゃぶりたいという欲望を妨げるものではなく、むしろ生まれて初めて肛門でのエクスタシーを齎せてくれた勃起を口で愛撫したいという欲求の方が勝っていた。

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そして楓がそれを勿論判っていながら、私と同様、彼の勃起を舐め、咥えているのが堪らない悦びでもあった。
「外に出よう」
彼が私と楓を誘った。
裏庭に出て、彼が拡げたビーチマットの上に私と楓が横向きになってキスを貪り合うと、二人の唇の間に彼の勃起が割り込んで来た。
「ねえ、楓さんと貴方がセックスするの、視たいわ」

私は彼の勃起にキスしながら、彼を視上げた。
彼が微笑んで頷き、楓に覆い被さった。
抱き合ってキスを交わし始めた二人の下腹部にしゃがみ込むと、楓が両脚を掲げて彼の腰に両脚を絡めた。
「ああ、貴方、私っ、ず、ずっと、ほ、欲しかったのよ」
眼の前で、彼の勃起が、楓の愛液に塗れて開いた女陰の襞を別けて、膣粘膜を貫いた。

「ああっ、い、良いっ。あ、亜由美さんが、わ、私と貴方が、セ、セックスするの、み、視たいって言ってくれた。う、嬉しい」
私は官能に翳む瞳を視開いて喘ぐ楓に貪るようなキスをしてから、二人の結合部に貌を寄せ、二人の股間から、激しく喘ぎ始めた楓の妖艶な美貌を視詰めながら、巨大な勃起が出挿いりする女陰の襞とクリトリスを夢中で吸い立て、楓の膣粘膜から溢れ滴る愛液に塗れた彼の勃起の幹も舐め上げた。

「ああ、亜由美さん、そ、そんなっ、セ、セックスしながら、お、おま〇こっ、く、口でされるなんて、す、すぐにイキそうになっちゃうっ」
そんな愛撫の仕方があるなどと、知っていた訳では勿論なかった。
ただ、楓の膣粘膜と彼の勃起の繋がっている様を至近距離で視たかったし、楓の女性器を口で愛撫したい、という衝動に駆られての事だった。

彼の勃起が出挿りする度に、楓の膣孔から、白濁した愛液が溢れ滴った。
私は、夢中で愛液を舐め取り、啜り立て、飲み込んだ。
「す、すごいっ、こ、こんなのってっ。あ、貴方っ、あ、亜由美さんっ。凄すぎるっ」
すぐに、楓の美しい裸身のあちらこちらが痙攣を起こし始めたと想った瞬間、楓が一気にエクスタシーの大波に飲まれた。

「イ、イクわっ。亜由美さん。み、視ててっ。私、イ、イクのっ。イクイクイクッ」
眼を閉じ、細い頤を宙に突き上げて熱く喘ぎ、しなやかな裸身を何度も激しく痙攣させ、引き締まった美しい尻肉を宙に静止させていた楓が、尻肉を落とした。
「お、お尻にもっ、ち、ち〇ぽっ、ちょ、頂戴っ」
楓がさらに脚を拡げて、尻肉を掲げた。

彼が、膣粘膜から抜き出した愛液塗れの勃起を楓の肛孔にめり込ませる。
「ああ、す、すごいっ、あ、貴方のっ、ち、ち〇ぽっ。お、お尻っ、い、一杯っ」
楓が尻肉を再び浮かせて揺らせると、それにリズムを併せて彼が勃起を抽送し始めた。
私は、再び二人の結合部に貌を寄せ、楓の肛孔が彼の勃起を咥えて伸縮する様を至近距離で視詰めながら、楓の女性器を夢中で舐め、吸い立てた。

「ああ、あ、亜由美さんっ、な、何て事っ。そ、それっ。い、良いっ、ま、またっ、イ、イッちゃうっ、イ、イクわっ。イ、イクイクイクーッ」
楓が尻肉を極限まで浮かせ、私の口と彼の勃起に向かって秘部を突き出してエクスタシーの大波に飲まれ、裸身を激しく痙攣させた。
「あ、亜由美さんっ、来てっ。わ、私を抱いてっ。い、一緒にしたいのっ」
楓が細い両腕を宙に拡げた。

私は、彼の抽送を妨げないよう、楓のお腹を跨いで裸身をずらし、楓に抱き着いた。
楓とキスを貪り合い、乳房を愛撫し合い、クリトリスを指で擦り立て合う。
そして彼が、私と楓の肛孔と膣孔を交互に貫く。
私は、楓と共にめくるめく官能の渦に身を委ねていた。

その夜は、夕食を摂るのも忘れて、3人で欲望の限りを尽くした。
砂浜で、海に浸かって、浴室に戻って、そしてベッドで。
私と楓、私と彼、楓と彼。
ただ、性欲に促されるままに。
ただ本能のままに。

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そして、翌朝。
長い間そうしていたように彼の腕の中で目覚める。
反対側で同時に目覚めて貌を上げた楓と彼の胸の上でキスを交わしながら、昨日の痴戯れを想い出す。

私から言葉にして望んで彼の手で浣腸され、強烈な恥じらいと快感を覚えながら二人の前で排泄を晒した。
セックスもアナルセックスも、湧き起こる性欲を自ら言葉にして求め、エクスタシーの極限を極めた。
性的欲望に関して、私は完全に目覚めていた。

過去の、性的に、いや、生きて行く上でも、自分の内側に閉じ籠っていた私とは、もう違う。
私は完全に解放されたのだ。
新しい人生を見出した。
勿論、それは楓と彼との新しい人生であった。

 

「ここに帰って来るわ」
「帰って」という言葉が自然に出た。
「ここは亜由美の家だよ」
彼が私の髪を撫でた。

「早くね。待ってるわ」
楓が私にキスをしながら、私の乳房を痛い程わし掴みにして揉み立てた。
「嬉しい」
二人の優しい笑顔が涙で翳んだ。

持参した衣類や身の回りの物は、そのまま置いて行くからハンドバッグだけ。
彼と玄関で抱き合って、長いキスを貪り合う。
空港まで送って来た楓も、人目を憚らずに私に抱き付き、私も人目を憚らず、楓とキスを貪り合った。
東京に戻り、その足で区役所に行き、本籍と住民票を実家に移し、離婚届けを持ち帰り、署名をしてテーブルの上に置いた。
実家に電話を掛け、夫と離婚する事になった経緯を説明した。

交代で電話に出た両親も、夫のしでかした事に酷く憤慨し、理解してくれた。
夫にメールを送る。
躊躇いは全くなかった。
“返信無用です。テーブルの上の離婚届けは貴方が出して下さい。慰謝料は普通預金と定期預金だけで結構。女子大生さんとお幸せに”

この部屋で眠るのも厭だった。
衣類と貴重品、身の回りの物品を箱詰めにしてコンビニから、楓がくれた簡易書留の住所に送り、そのまま羽田空港にトンボ返りした。
心はもう宮古島に飛んでいた。

(終わり)

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