甦れ!勃起力-第3話 2950文字 城山アダムス

甦れ!勃起力-第3話

ひろしは今年で56歳になる。ある日、出会い系で知り合った46歳の人妻紗枝とホテルでセックスしていたら、勃起不全(ED)に陥ってしまった。ショックを受けたひろしは循環器内科でバイアグラを処方してもらう。
リベンジを果たすため、紗枝をホテルに誘った。果たしてひろしの勃起力は甦ったのだろうか?

作家名:城山アダムス
文字数:約2950文字(第3話)
管理番号:k131

紗枝の膣は、僕のペニスを奥に奥にとグイグイと飲み込んでいく。ついに膣の一番奥にペニスが届いた。
「あああ・・・・いいー。」
紗枝は、歓喜に満ちた表情を浮かべながら、ペニスの感触を味わい、その快楽に酔いしれている。紗枝の膣はペニスに吸い付き、絡みつき、ギュッと締め付ける。

僕はゆっくりと腰を前後に動かした。それに合わせて紗枝の下半身も前後に動く。紗枝の膣は僕のペニスを強く締め付け、絡みついたまま離さない。
次第に腰の動きを加速する。ペニスを包む膣のひだがギュッと締まる。紗枝の膣は締まりがいい。
二人の腰の動きが重なり、速さを増し、激しさを増し、やがて僕のペニスが紗枝の膣の奥をリズミカルに突き出した。

「あ・・・あん・あん・あん・・・・」
紗枝は僕のペニスの動きに合わせるように声をあげ、ペニスに突かれる快感に酔いしれている。
その時だ、紗枝の膣に包まれたペニスが徐々に硬さを失っていった。このままピストンを続けているとペニスが膣から抜けてしまう。僕は腰の動きを止めた。

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「いやああ・・・んん、もっと動いて!もっと激しく突いて!」
紗枝は腰を前後に激しく動かした。その拍子にペニスが抜けてしまった。
「だめよ!抜かないで!」
紗枝の声は引きつっていた。僕は必死で挿入しようとした。しかし、ペニスは完全に硬さを失い、挿入することはできなかった。
「どうして?どうして、今やめちゃうの?」

紗枝は今にも泣きだしそうな声だ。僕は自分のペニスがどうして勃起しないのか、自分でも全く理解できなかった。焦れば焦るほど、ペニスの硬さは失われていく。
「ごめん。今日は調子が悪くて。」
「もうちょっとでイクところだったのに。信じられない。」

紗枝は上半身を起こし、冷ややかな目で僕の小さくしぼんだペニスを見つめていた。
「ひろしさん、ひょっとして・・・ED?」
僕は紗枝のEDという言葉にショックを受けた。
これまで自分がEDであるなんて、全く自覚したことがなかった。しかし、僕は今年で56歳になる。年齢的にEDの症状が現れても不思議ではない。

僕も上半身を起こし、自分のペニスをじっと見つめた。ペニスは小さく萎み、うな垂れるように股間から垂れ下がっていた。
「ねえ、今日はもうダメかしら?」
紗枝は不安そうな表情で聞いてきた。僕は自分のペニスを再び勃起させる自信がなかった。何と答えていいかわからず、そのまま黙っていた。
「気にしないでいいのよ。私、ひろしさんの前戯で満足してるよ。」

紗枝の優しい気づかいが僕をよけい惨めな気持ちにした。
「帰りましょう。」
紗枝はベッドから立ち上がった。バスルームへ行き、シャワーを浴び始めた。
僕は茫然としてベッドの上で自分のペニスを見つめていた。
紗枝はシャワーを浴び終えると、浴室から出て来てさっさと服を身につけていく。僕もシャワーを浴びると身支度を整えた。僕と紗枝は終始無言だった。

ホテルを出ると、車で紗枝を星乃珈琲駐車場まで送った。
「ねえ、ひろしさん、さっきのことまだ気にしてるの?」
助手席から紗枝が話しかけてきた。紗枝の僕を見つめる視線には哀れみが感じられた。その視線を浴びる僕はとても惨めな思いだった。僕は黙っていた。
「気にしなくていいよ。あなたくらいの年齢ならEDになってもおかしくないよ。」

紗枝は僕を慰めているのだろうか?車が星乃珈琲駐車場に着いた。
「ねえ、バイアグラ飲んでみたら?循環器内科に行けば処方してくれると思うよ。」
紗枝の目は真剣だった。僕は紗枝のアドバイスに従って、病院に行ってみようとも思った。今日のリベンジを果たしたかった。
「そうだね。バイアグラ飲んでみるね。そうしたら、また会ってくれる?」
紗枝は,にっこりうなずくと、スマホを僕に向けた。

「LINE教えて?」
お互いのLINEを交換した。
紗枝は微笑みながら車を降り、自分の車に乗り込んだ。運転席の窓を開け、僕に手を振ると、駐車場から走り去っていった。
時計を見ると午後3時を少し過ぎていた。まだ泌尿器内科は開いている時間だ。僕はスマホで近くの泌尿器内科を検索した。

天文館の東循環器内科クリニックのホームページを見つけた。診療項目の中にED治療も書かれている。診療受付は午後6時だ。まだ十分間に合う。僕は天文館に向けて車のハンドルを切った。

10分ほどで天文館の東循環器内科クリニック駐車場に着いた。クリニックの受付で保険証を提示すると、問診票を渡された。僕はED治療の項目にチェックを入れた。受付の女性は無表情で問診票を受け取ると、
「しばらく奥の待合室でお待ちください。」
と僕に指示した。受付の奥に行くと小さな待合室があり、3名の男性が診察を待っていた。

3人とも50代から60代くらいのシニアだ。お互い視線を合わさないように目を伏せている。
20分ほど待っていると、診察室から名前を呼ばれた。診察室では初老の優しそうな男性医師が僕を迎えてくれた。
「よろしくお願いします。」
僕は軽く挨拶して、医師の前の椅子に座った。

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「田中博さんですね。EDの症状はいつから出ましたか?」
医師は優しそうな表情で質問した。
「最近です。」
さすがに
「今日です。」
とは言えなかった。

「年齢は55歳ですね。男性機能が低下して、EDになりやすい年齢です。ED治療薬を処方しましょうね。バイアグラ、レビトラ、シアリスの3種類ありますが、どれにしましょうか?」
僕は、3種類の薬の違いが分からなかった。
「3つの薬はどう違うのですか。」

「バイアグラは一番ポピュラーな薬で、値段も一番安いです。服用後1時間で効果が出始めます。欠点は食後に飲むと効果が薄れることです。レビトラは食後でも効果がありますが、バイアグラより値段が高くなります。服用後30分で効果が表れます。シアリスは薬の効果が30時間以上持続します。値段は一番高くなります。」

バイアグラの名前は僕も聞いたことがあったが、レビトラとシアリスは知らなかった。食後の効き目を考えるとレビトラが一番良さそうだ。
「レビトラはいくらですか?」
「何錠にしますか?10錠だと1万8千円。20錠なら3万6千円です。」

20錠の値段を聞いて驚いたが、10錠だったらあっという間になくなってしまいそうだ。レビトラを買おうと思ったが、予想以上に高い。バイアグラの値段が気になった。
「バイアグラ20錠ならいくらですか?」
「2万6千円です。」

20錠、2万6千円でも高い。しかし、これからのセックスライフを考えると、ED治療薬は僕にとって必需品だ。レビトラやシアリスを使うと、経済的に苦しい。バイアグラにしようと思った。
「バイアグラ20錠ください。」
「わかりました。では、薬局で処方しますので、しばらくお待ちください。」

僕は診察室を出ると、受付で診察料を払い、同じ敷地内にある薬局でバイアグラを受け取った。
「これで、EDは改善される。」
僕は薬の効き目を確かめたくなった。紗枝にLINEを送った。
ヒロシ・・・今。天文館の循環器内科でバイアグラ処方してもらったよ。薬の効き目はやく確かめたいんだけど・・・

すぐに紗枝から返信が帰ってきた。
紗枝・・・明日の午後ならお会いできますよ。バイアグラが効いてEDが改善されてたらいいね。
ヒロシ・・・明日の午後1時、星乃珈琲横の駐車場で待ち合わせでいいかな?
紗枝・・・了解!明日楽しみにしています。

(続く)

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