禁断の恋-後編 3890文字 バロン椿

禁断の恋-後編

教員と教え子の恋、それはどこにもありますが、まさか子供を産んでしまうとは……
これは、ある42歳の女性教員の独白です。教育委員会が知ったら何て顔をするか。まあ、そんな倫理観は忘れて、勇気ある独白をお聞きしましょう。

作家名:バロン椿
文字数:約3890文字(後編)
管理番号:k129

呼び出し

こんな具合ですから、夫とのセックは単なる〝お付き合い〟、何もかも忘れさせてくれるセックスは、あの男性教員と別れてからは半年以上もご無沙汰でした。

裕一君と校内で抱き合えば体が疼きますから、やはり、燻るそれを癒やすには……どうにも我慢できなかった私は、期末試験を一週間後に控えた日曜日、彼を学校からバスで15分程離れたところにあるコンビニに呼び出しました。

「研究授業です」
沸き立つ気持ちを抑えつつ夫に告げると、「ああ、ご苦労さま」とこちらを見ずに、手を振るだけ。それで、かえって後ろめたさもなく、私は祐一君のことだけを考え、車を走らせ、約束の時間よりも10分ほど早くコンビニの駐車場に到着すると、「あ、先生、こんにちは」と、彼が待っていました。

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私の企みを知らない彼は、いつもと同じ白いワイシャツに黒いズボン。私も地味なワンピースですが、雰囲気で分かったのでしょう、「今日、今日は何でしょうか?」とドギマギしていました。
しかし、こんなところを誰かに見られたら大変、長居は無用です。
私は車のドアを開けて、「さあ、早く乗って」と言いましたが、「え、どこに行くの?」と戸惑っていました。

「いいから、乗って」
私は無理やり彼を助手席に乗せると、野球帽を被らせ、メガネを掛けさせました。これなら、すれ違っても裕一君とは気が付きません。
そして、車を走らせ約20分、ラブホテルが見えてきました。

「あ、あの……」
慌てた彼は私の顔を覗き込みましたが、ハンドルを握る私は迷うことなく、そこに入っていきました。そして、「空」のランプがついたガレージ内に車を停めるとガラガラと音がしてシャッターが閉まってしまいました。
私はエンジンを切って、車から降りましたが、裕一君は助手席で身を固くしたままでした。

「エッチしよう」と自分から誘っておいても、初めての時はドキドキして、中には怖じ気づいてしまう男の子もいると聞きますが、裕一君は私の企みなど知らずに連れてこられたのだから、そうなるのは当然です。
でも、もう引き返せないのです。
私は彼の手を握ると、「さあ、行くわよ」と車から引き降ろすようにして、部屋に入りました。

密室で

淡いピンクの壁紙、中央に置かれた大きなダブルベッド、その横にはガラス張りの浴室。薄暗い間接照明ですから、余計にエロチックな雰囲気になっていました。
「せ、先生」

祐一君は靴を脱いで部屋に上がったものの、緊張してか、その場から一歩も動けません。
私も普通ではありません。
「谷口君、男の子でしょう、こんなことでビクビクしないで!」と彼の頬を叩いてしまいました。
すると、裕一君は「わあっー」と叫びながら、私をベッドに押し倒しました。

こうなると、年の差だとか、教師と生徒だとか、そんなことは関係ありません。ただの男と女です。
私たちは上になったり、下になったり、舌を絡め、何度も吸い求め合いました。
裕一君の硬くなったオチンチンが私の下腹部をツンツンと突き上げてきます。気持ちが先走っていた私はすっかり濡れていましたので、早く入れて欲しくなりました。

私は唇を離すと、その場に立ちあがって、着ていたワンピースの裾を捲って頭から抜き取りました。
「先生……」
彼の顔は不安で一杯でしたが、私は「誰でもすることよ」と言ってブラジャーを取りました。

39歳の体はきれいではありません。おっぱいは形が崩れているし、下腹部はぽっこり膨らんでいます。そんな体なのに、パンティを下ろして全裸になるまでの間、彼は絶対に見逃さないと目を見開いていました。
次は裕一君の番です。少し震えていましたが、抗わず、私に身を任せてくれました。

静まり返った部屋、エアコンと服を脱がす音だけが響き、私は最後に残ったパンツを引き下ろしました。
全裸の裕一君、背は高くなっても、まだまだ胸は薄い。股間の陰毛は生え揃ってますが、濃くはなく、オチンチンは大人にはなりきっていません。でも、好きなんです、彼が……

セックス

裕一君を呼び出した目的はセックスすること。
指で先っぽの皮を剥くと、瑞々しいピンクの亀頭が姿を現し、勃起したオチンチンは早くもピクピクと小刻みに痙攣していました。あれこれ教えて上げるのはいつでも出来ますが、早くしないと射精してしまいます。

だから、ベッドに横たわった私は腰に枕をあてがうと、「きて……」と両脚を大きく開いて彼を待ち受けました。
その瞬間、裕一君の顔が変わりました。私の陰毛はあまり濃くないので、彼からは性器がはっきりと見えていたはずです。他人と比べたことはありませんが、そこは年の割にはきれいだと思っていました。

裕一君はぎこちなく肌を合わせてきましたが、彼のオチンチンは太くはないけど、とても硬くて、まるで木刀です。その木刀に私は右手を添えて、亀頭を膣口に導きました。そして、グイッと腰を引き寄せると、裕一君は「うっ」と声を出し抱き付いてきましたので、私も思わず「あっ!」って声を出していました。
初めてのセックス。

私たちはそのまま抱き合っていましたが、突然、彼が「あ、あ、あああ…」と私にしがみついてきました。切羽詰ったようで、お腹の奥で彼のオチンチンが痙攣しているのが分かりました。次の瞬間、裕一君が「あっ」と息を吐くと同時に熱いものがビュッと噴き出し、続いて「あっ」と息を吐く度に同じようにビュッ、ビュッと膣にぶつかりました。こんなの初めてでした。もう抜かせたくない……

彼の腰に足を絡め巻き付け、「ゆ、裕一……」とオチンチンを求めて自ら腰をうねらせました。すると、ぐったりしていた裕一君が「せ、先生、ぼ、僕……」と呻き、オチンチンがどんどん硬くなってきました。

もう少し、もう少し、「いい、いい、はぁ、はぁ、はぁ、気持ちいい、裕一、いい、いい……」と逝けるまでもう少しでしたが、童貞を卒業したばかりの彼にはこれ以上は無理でした。
さっきと同じようにオチンチンが痙攣し、「せあ、あ、あ、あああ……あっ!あっ!あっ!……」と今度も凄い勢いで発射しました。

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セックス三昧

とうとう、こんなことになってしまいましたが、私には後悔など有りませんでした。それどころか、イライラが嘘のように消え、解放されたような、とても安らかな気持ちでした。
私たちはシャワーで体の汚れを洗い流し、ベッドで少し微睡み、目が覚めると、再び体を交えました。

私が先にオチンチンを口に咥え、フェラチオで大きくし、続いて、裕一君に性器を舐めてもらい、たっぷり濡れたところで挿入。三度目ですから、彼も我慢し、私も気持ちよくなりました。
夕方まで、5回・・はっきりとは覚えてませんが、それくらいしました。

それからというもの、私たちは毎週のようにラブホテルに籠り、一日中、セックスをしていました。
ちょっと、噂になったことはありましたが、校長先生が「金子先生ですよ、そんなことある訳ありません」と一言。それで、誰も疑いませんでした。
勿論、避妊はしていました。

しかし、時々、「つけなくちゃいけない?」とコンドームを嫌がることがありました。それは生がいいのに決まってますが、「中学校教師、生徒の子を孕む」、これだけは避けなければなりません。
それで、逆療法というか、「裕一、キミの赤ん坊が欲しいなって、思うの。本気よ」って言いました。
あっ、言い忘れましたが、あの時から、「谷口君」ではなく、「裕一」となりました。もっとも、彼は「先生」で変わりませんけど……

すると、「えっ、ぼ、僕の……」と何とも情けない顔になりました。
「だって、好きなんだから」
「で、でも……」
「私は良いわよ。キミのことは大好きだし、子供を産みたいなってずっと思っていたから、大好きな裕一の赤ちゃんなら、ちゃんと育てて行ける自信はあるからね」

もうオロオロです。これ以上は可哀想だから、「じゃあ、コンドームは着けてね」というと、素直に「ハイ」でした。勿論、安全日はそんなものは着けずに、所謂「中出し」でした。

これでいいの

しかし、裕一君が中学校を卒業し高校生になると、その意識は薄れ、コンドームを付けないことが多くなりました。
そして、昨年の夏休み、私が41歳、裕一君が17歳の時です。二人で下田に二泊三日の旅行に出掛けました。

「先生、いい匂いがする」
彼は会った時から興奮気味。それはそうです。泊りがけの旅行なんて初めてで、私も超興奮して、「せっかくの旅行だから、お化粧だけじゃなく、キミに見られても恥ずかしくないように、何もかも新しいものにしてきたの」と、ちょっとスカートの裾を摘まんだりして。

それで、ホテルに入ったら、セックス三昧。何回出来るか試そうって、狂ったみたいに何回も何回も、お食事とお部屋の掃除の時以外、どこにも出掛けず、コンドームも付けずに体を繋げっぱなしでした。
その結果、妊娠しました。
「子供ができたからしばらくは会えない」

私がそう告げると、裕一君は「えっ……」と言ったきり、黙り込んでしまいました。
そして、「あ、あの時の……」と、困った顔で私を見詰めました。
「ハイ」と言ってしまえば、それで良かったのかも知れませんが、17歳のパパにはできません。だから、「違う」とだけ言いました。すると、「ウソだ」と思わぬ反応。

きっと、自分だけの女と思っていたのに、やっぱり夫とセックスして子供を作ったと思ったのでしょう。
それ以来、裕一君は電話にも出ませんし、メールもくれません。
だけど、これでいいんです。後腐れなく別れることができましたから。
でも、全く自分勝手な考えですが、子育てが一段落した時、裕一君にもう一度抱いて欲しいと秘かに思っています。

(終わり)

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