加奈子さん-第1話 2820文字 バロン椿

加奈子さん-第1話

「あら、やっぱり洋一さんね。お久しぶり」と、私は6年振りに荻原加奈子と再会しました。
彼女は交通事故で亡くなった高校の一年後輩の荻原健太郎の母、いや、私の初体験の相手と言った方が正しいでしょう。
思い出しても、股間が硬くなるほど、狂った夏。堪えられなくなった私は、「あ、あの、時間に遅れるとまずいので」と、その場から逃げ出してしまいました。

作家名:バロン椿
文字数:約2820文字(第1話)
管理番号:k118

再会

本当に思い掛けない再会でした。
私(三浦(みうら)洋一(よういち))が商談のため、お取引先との待ち合わせ場所に行こうと、札幌大通り公園を歩いていた時、「洋一さん?」と背中から聞き覚えのある声がしました。「えっ」と振り向くと、そこには、6年前、交通事故で亡くなった高校の一年後輩の荻原(おぎわら)健太郎(けんたろう)の母、荻原加奈子(かなこ)さんが立っていました。

「あら、やっぱり洋一さんね。お久しぶり」
「お、おばさん」
「いやねえ、『おばさん』だなんて。ふふふ、でもいいわ。お元気?」
「あ、は、はい。でも、す、すみません、すっかりご無沙汰してしまって」
「ううん、いいのよ」

彼女は155センチくらいの小柄な、色白の美人。もう40歳後半の筈でしたが、淡いピンク地に花をあしらった着物姿は以前と変わらず、見とれる程に美しい。
「どちらに?」
「あ、はい。お取引先に行く途中で」
「立派になって」

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私を見て加奈子さんはそう呟きましたが、荻原が生きていれば、彼も社会人です。何でバイクになんかに乗ったんだよという思いが、私の頭に浮かんできましたが、その感慨に浸る間もなく、突然、加奈子さんの手が私の手に伸びてきました。

どういうつもりだったのか、それは分かりませんが、彼女が「洋一……」と喘いだ、あの夏のことが頭に浮かび、私は急に股間が硬くなり、堪らず、「あ、あの、時間に遅れるとまずいので」と言うと、「ちょっと待って」と止める加奈子さんを振り切るように、その場から逃げ出してしまいました。

馴れ初め

荻原は1年後輩ながら、テニス部ではダブルスを組むパートナーでした。背丈は私よりも5センチ高く、180センチと大きいものの、童顔で笑顔の可愛い奴で、あいつも私を慕ってくれ、「先輩、うちに遊びに来て下さい」と誘われました。

彼の家は、「スナック笑み」。母親の加奈子さんがママで、「あら、お友だち?」というくらいで、私たちに干渉することもなかったので、私には丁度いい隠れ家。部活帰りに何度も遊びに行くうちに、「いつも健太郎がお世話になって」と加奈子さんから喜ばれ、彼女とも自然に親しくなっていきました。

第一印象はといえば、初めて遊びに行った時、荻原が「母さん、先輩の三浦さん」と私を紹介してくれましたが、まだ午後3時半頃ということで、割烹着姿で店の中を掃除していて、化粧気も無く、「普通のお母さん」という感じでした。

ところが、「うちでご飯を食べましょうよ」と誘われ、部活帰りの午後6時半過ぎに行った時は、営業間際で、濃い目の化粧に、胸の膨らみとお尻の丸みもはっきり分かるネイビーのチャイナドレス姿と、まるで印象が違っていました。

だから、見とれてしまい、「あら、いらっしゃい。ゆっくりしていってね」と言われても、ドキドキするだけで、「あ、はい」と答えるくらい、まともな挨拶も出来ませんでした。

店にはもう1人、「カオルさん」という、30歳前後の女性がいました。いつもミニのワンピースと刺激的で、「僕なんか毎日見ているけど、グッと来ちゃいますね。『健ちゃん』なんて呼んでくれますが、まるで子供扱い。目の前で着替えますから、こっちが恥ずかしくなって二階に上がって行くと、『アハハハ、年頃ね、赤くなってる』って」と得意気に話していました。荻原は彼女に魅かれていましたが、しかし、私は母親の加奈子さんにしか関心が無かったので、「あ、そうだね」と返事したものの、カオルさんのことは何とも思いませんでした。

私の母親は42歳。加奈子さんと同年代ですが、大した化粧もしないで、スーパーで買ったようなブラウスなんかを着て、「遊んでばかりしないで、勉強しなさい」と口やかましく言うので、母を「女」と思うどころか、「うるせえなあ、お母さんは」でしたが、加奈子さんは「女」、それも、最高に魅力ある女でした。

だから、比較的早い時間、午後4時過ぎに遊びに行った時などは、「僕も手伝います」と、喜んで加奈子さんと一緒に店内の拭き掃除をする。でも、荻原は私がそうすると、自分も手伝わなくてはいけないから、「先輩、そんなことしなくたって」と嫌がりました。

加奈子さんも「いいのよ、そんな気を遣わなくても」と言ってくれましたが、それでは加奈子さんの傍にいられない。
だから、「だってお菓子やご飯をご馳走になっているんだから」と、私は荻原を無視して、加奈子さんの手伝いを続けました。「ちぇっ」と荻原は拗ねたような顔もしましたが、怒る訳でもなく、逆に、面倒な手伝いをしなくていいのか、「テレビでも観るか」と居間に座布団を敷いて、ゴロンと横たわっていました。

しかし、毎回となると、時はサボりたくなりますが、加奈子さんに「本当に助かるわ」と言われると、張り切らざるを得なくなります。そして、慣れるに従い、彼女の話は、「健太郎を頼みますよ」とか、「しっかり勉強してね」といった母親的な話から、息子とは違って、気楽なのか、「体ばかり触るのよ。嫌なお客」といったお客さんに対する愚痴や、「セックスのことばかり考えていたらダメよ」なんて際どいことも、あっけらかんと言っていました。

当時、私は高校2年生。大人のそんな世界を見たこともないので、ドキドキしたのは言うまでもない。それどころか、あらぬことを考えてしまい、ペニスが硬くなり、それを加奈子さんに気づかれはしないかと、ヒヤヒヤでした。

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バイクの運転免許

4月、私は高校3年生になりました。
私の高校はごく普通の高校で、テニスの強豪校ではありませんが、インターハイに出たいという思いは同じ。
「よし、気合をいれていけ」と6月の道大会を目指して猛練習を重ねていましたが、「あ、いけねえ」とミスを連発する荻原だけは集中力に欠けると言うか、様子が変でした。

この日も、いつもならライン際でも諦めずに追いかけるのに、ラケットを振るそぶりも無く、あっさりと見送る。私はイラつき、「おい、諦めるなよ」と怒鳴ったが、彼は「あ、はい」と返事をするだけで、〝心ここにあらず〟です。

どうも気になった私は、「ちょっと待てよ」と練習が終わって帰りを急ぐ彼を掴まえ、「やる気がないのか」と問い詰めましたが、彼は「いえ、違います」と言うだけで、時計を気にするばかり。私もカチンときて、「大会まで時間が無いんだぞ」と言葉強く言いますと、素直に「すみません」と謝りました。しかし、収まらない私が「すみませんじゃないだろう」と怒り気味に迫ると、「先輩、後で電話しますから、勘弁して下さい」とカバンを抱えて駆け出していってしまった。

ふざけんなよと思ったが、「電話を架ける」と言うので、それを信じて待っていると、午後7時過ぎに、約束通り「先輩、学校ではすみませんでした」と電話が架かってきました。そして、「どうしたんだよ?」と勢い込む私に、「実は、バイクの免許を取ろうと、教習所に通っているんです」と彼の嬉しそうな声が聞こえてきた。

(続く)

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