浅川健太郎の告白-第17話
私、浅川(あさかわ)健太郎(けんたろう)は46歳。会社は中堅だが次長。一応名前の通った私立大学卒だが、自慢する程ではない。
こんな私にも、いくつかの女性遍歴がある。
内緒にして頂くことを条件に、こっそり貴女だけにお話するので、笑わずに最後までお聞き下さい。
作家名:バロン椿
文字数:約1980文字(第17話)
管理番号:k143
結婚は29歳、縁とは分からないもの
しかし、遊んでばかりいたわけでは無い。仕事に全力投球、その傍らで女性にも・・・と言うことです。それだけは誤解無く。
「浅川、そろそろどうだ?」
28歳になり、若手社員から中堅社員になる頃、上司の課長から「いい話があるんだ」と見合いを勧められた。
こういう話はどの会社でもあると思うが、人事部宛に「うちの娘を」とお取引先から婿捜しの依頼がたくさん来ている。読者の皆さんが聞けば、「えっ、あの会社の……」とため息が出てしまうような取引先もある。課長が持ってきた話もその一つだったが、どうも私は乗り気にならなかった。それはそうだろう。相手が重要取引先の娘で、将来、浮気なんかして見つかったら、家庭内の揉め事ではすまなくなる。場合によっては、「お前、責任を取って会社を辞めろ」と言われかねない。
「いやあ、私は・・」とのらりくらり断っていたが、課長も簡単には許してくれない。「そう言うな。とにかく会ってみろ」と見合いの席に引っ張り出されたことも一度や二度ではなかった。だが、まあ、運が良かったというか、どれも、相手先から、「せっかくですが」と断ってきてくれたので、助かったと思っている。
そんな時、「浅川、大変だな」と、2年先輩の渡部さんにポンと肩を叩かれた。
「あっ、いや、聞こえましたか?」
私は照れ隠しに頭を掻くと、「あれは困るよな。浮気でもしたら、『バカ野郎!大事なお取引先の娘を嫁にもらったのに』って、会社でも怒鳴られる、人質みたいなもんだからな」と彼も私と同じように考えていたようで、「断るには、『付き合っている女性がいます』と言うしかなくて、俺は合コンで彼女を見つけたよ」と自分の体験談を教えてくれた。
だが、これまで自然な形で女性と付き合ってきた私は、「女を捜す」というような合コンは好きではなかった。しかし、彼女を見つけなければ・・・
そんな頃、「浅川さん、どうしましたか?」と重要取引先の受付をしている女性から声を掛けられた。営業先に出掛けるのに気合いを入れているのに、「何だか悩んでいるようで、元気がありませんよ」という。「えっ、そんなことないよ」と答えたものの、心の中を見抜かれてしまったような感じ。
彼女の名前は笹岡(ささおか)美由紀(みゆき)。毎週のように訪問し、「こんにちは」と挨拶して通り過ぎるだけなのに、どうしてなんだろう。じっくりと顔を見ると、美人では無いが、心までも癒やしてくれるような笑顔、強いて言えば、女優の羽田美智子さんに似ているかな。
だから、現金なもの。「笹岡さんの顔を見たら、元気が出てきました。部長のところに行ってきます!」と気持ちがスッキリして、その日の商談もうまくいき、帰り際、「ありがとう!」とお礼を言って、訪問を終えたが、これが妻との出会い。まあ、縁とはこういうものか・・・
それからトントン拍子に話が決まり、11月には結納を交わし、結婚式は翌年2月だった。私は29歳、彼女は25歳だった。
妻とのセックス
これまで付き合った女性とのセックスのことを話してきたが、恥ずかしながら妻とのことも少し触れておくことにする。
彼女は、今や42歳の完全なおばちゃん。最近2年ほどセックスはご無沙汰なので、体型ははっきりしないが、おっぱいはCカップ、ポッコリお腹だが、くびれは健在。洗濯物を見るとまだ少し若々しい下着を着用しているようだ。
先にお話ししたように、7月くらいから付き合い始め、初めてのセックスは婚約が決った11月。妻は処女ではなかったが、私も色々とあったので、そんなことは気にならなかった。
***
来月はボーナスが出る!と奮発して、予約した新宿のシティホテルに未来の妻と向かう私は、ホテルに入る前から股間が膨らんでいた。
妻も覚悟ができていたのだろう。「暗くしてね」と言っただけで、何も言わなかった。しかし、それだからと言って、いきなり服をひん剥いて素っ裸にするなんてできない。
何度もキスを繰り返し、服の上から弾力あるおっぱいを優しく揉み、彼女が体を捩ったり、「はぁはぁ……」と息を吐いたりするようになってから抱き上げてベッドに運び、服を脱がしたが、パンティーはそのまま。「蛇の生殺し」というか、その上から指で割れ目を優しくなぞる。
更にクリトリスの付近をなぞると、「あっ、あっ、あっ……」と喘ぎ、「あなた」と私にしがみついてきた。
もうパンティーは膣から湧き出た愛液でシミができ、脱がすとクロッチは鼻をかんだあとのティッシュのようにヌルヌルに、陰毛は濡れて股間に貼り付いていた。指で割れ目を開くと、瑞々しくピンク色に光る秘肉が現れた。とてもきれいだったが、「いや、恥ずかしい」と彼女が私に抱き付いてきた。
それまでは冷静だったつもりだったが、この瞬間、気持ちが沸騰し、「好きだ、大好きだよ!」と私も抱き返していた。
(続く)
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