エースの一日2-前編 2980文字 カール井上

エースの一日2-前編

頼れる助っ人ボルツのおかげで勝つことが出来た大阪での一戦。お礼に食欲と性欲を満たしてあげるべく繰り出した夜の街。さあ、何が起きたでしょうか?

作家名:カール井上
文字数:約2980文字(前編)
管理番号:k097

俺はプロ野球東京セインツのエースピッチャー大文字疾風だ。
今日から大阪遠征、敵地で3連戦だ。初戦の先発を任された俺は気合が入っている。既に前日の午後には大阪入りし、球団が契約している練習場で汗を流した。
登板の前日は投球はしない。ランニングとストレッチで体をほぐした後は短距離全力疾走、軽い筋トレ、そしてバントを含めた打撃練習をする。

翌日、試合当日はできればゆっくり目覚めたいがどうしても早く起きてしまう。ナイトゲームだからまだ時間はあるが、大事な一日の始まりだ。そのスタートはホテルでのみんなとの朝食だ。食事制限はない。食べたいだけ食べる。さすがに酒を飲むわけにはいかないからそんなには食べられないが。

20代前半の若い選手はよく食べる。代謝がいいからどんなに食べてもすぐにエネルギーとして消費されるのだろう。こちらはいくら若いつもりでもさすがに30を過ぎてしまうと若い頃とは変わってしまうね。しかし30を過ぎてもすごいのもいるんだ。元メジャーリーガーのボルツだ。今シーズンからセインツの一員となっている。

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体がでかい。190センチ、100キロ。腕の太さなんかは日本人選手の2倍はあるね。俺も太れば100キロくらい行けるとは思うが、身長は絶対に追いつかない。
同い年で気が合うので、こういうときは同じテーブルに着くことが多い。こちらがへたくそながら多少英語を話せるということもあるだろうが。

Good morning. How are you this morning? おはよう、今朝はどう?
Not bad, how about you? いつもどおりさ、そっちは?
Great. Very hungry. 最高だね。腹が減ったよ。

当然、朝食とはいえ、プロ野球選手が食べるのだから、ステーキなどの肉類も豊富にある。納豆と梅干ももちろんあるが、それだけではすまない。俺はもうそれだけでいいのだが。ビュッフェ形式で好きなように選択できるが、ボルツは自分の皿の上にかなりの枚数のステーキを重ねていた。

Why don’t you have steaks? Can you keep energy? なんでステーキ食べないんだ?力が出ないだろう?
We can be alive by these soybeans and plums. 俺たちは納豆と梅干で十分なのさ。
I can’t believe it. By the way how is today’s enemy? Powerful or skillful? そんな馬鹿な。ところで今日の相手はどんな感じだ?力で来るのか、技で来るのか?

You know, they are very good condition in this season. Very much different from last year both for batters and pitchers. 今シーズンは去年と違って好調だね。打者も投手も。

まあ、そんなふうになんとなくおしゃべりしながらの楽しい朝食ってわけだった。このあとは少しゆっくりして、11時頃に練習場所へ向かう。そこで体をほぐし、また選手によっては打ち込んだりもする。

試合球場へは午後3時半ごろに到着する。3時50分から90分間がビジターチームに割り当てられる練習時間だ。ここでは打者は最後の調整だ。この時間には観客も入ってくるので気合が高まってくるね。俺はブルペンでゆっくり投球練習だ。ストレートを10球投げ込み、体の動きを確かめる。手首と指先の感触に注意を払ってキレのあるボールを投げ込む。そのあとはスライダー、シュート、チェンジアップ、フォーク、カーブなどの変化球も試しておく。間もなく試合開始だ。

始球式も無事に終わって試合が始まった。1回表、相手の先発もエースピッチャー。そう簡単には打たせてもらえないだろう。1、2番が連続三振。高速スライダーにタイミングが合わず、空振りの連続だった。3番のボルツはどうかな。初球はやはり高速スライダー。ぐっと見極めたが、コースいっぱいに決まってストライク。2球目は内角へのストレート。打っていったがファール。3球目も再び高速スライダー。これを空振りして3者連続三振となった。これはこっちもよほど気合を入れていかないと。絶対に先取点は与えないと誓ってマウンドへ向かった。

相手のエースはスイスイと三振を積み上げていく。こちらのヒットは4回に一番バッターがなんとか足で稼いだ内野安打1本のみだ。俺は毎回ランナーを許し、いつ崩れるかという情けない内容ながら無失点でしのいでいる。

試合はそのまま8回が終了、両チーム無得点だ。相手のエースはまだ90球しか投げていない。まだまだいけるよっていう感じだ。俺は既に120球を投げてよれよれ状態。9回で決着がつくだろうか。この回に打順が回るボルツが、ベンチの隅にうずくまって座っている俺のところに来てつぶやいた。

I’ll hit a homer to give you winning, so treat me tonight. ホームラン打ってきてやるから、今夜おごれよ。
Sure わかったよ
ツーアウトで回ってきたボルツの打席、カウントは2ボール2ストライク。決め球はスライダーかあるいはフォークボールか。振りかぶって投げられたのはストレートだった。ボルツは目を輝かせてそのストレートに豪快なフルスイングをぶつけていった。

打った瞬間にボールが見えなくなった。目を凝らすと、それはあっという間にバックスクリーンを直撃していた。相手のセンターは一歩も動かずに自分の頭上を過ぎ行く白球を見送っていた。

なんと9回の裏、1点リードでの俺のマウンドとなった。せっかくのボルツの一打を無駄にしないために最後の力を振り絞った。ライトスタンドからは打者への応援が響いてくるがもう耳には入らない。キャッチャーのミットにだけ集中する。渾身の力を込めたストレートは140キロを記録した。そのあとにチェンジアップでなんとか先頭打者を内野ゴロに仕留めた。続く打者は空振りの三振。

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次はルーキーながらホームランダービーのトップを走る強打者の登場だ。大歓声が巻き起こる。真っ直ぐを外角低めに投じる。際どいところだが球審はストライクの判定。もし勝ったらこの球審にもおごりたいと思った。ちょっとむっとした表情のルーキーは2球目のチェンジアップを打ちに来た。捉えられたかと思ったがわずかに芯をはずれて外野フライ。なんと相手のエースとの勝負で1対0で勝利。ボルツ様様だぜ。

————

試合後、約束通りボルツとふたりで食事に出た。完封勝利投手と決勝ホームランの選手だからメディアの取材が大変だったが、なんとか片付けた。チームマネージャーにふたりで外出するからよろしく頼むよと断って正々堂々お出かけだ。

神戸牛ステーキの店に連れて行った。分厚いステーキを美味そうに食べている。そういえば朝もビュッフェでステーキを食べていたが。まあいいだろう。美味い肉だ、最高だ、と言いながら食っている。しかしステーキというには柔らかすぎるとも言い出した。

「アメリカでは自分たちの食べるステーキというものはもっと硬い。よっぽどよく噛んでからでないと呑み込めないものだ。だからアメリカ人は日本人から見たらとんでもなくズボラなように思われているようだが、歯磨きだけはしっかりとしている。歯がよくなければ硬いステーキは食べられなくなるからだ。ところがこの神戸牛ステーキなるものはステーキなのに柔らかい。まるで歯のない老人や咬む力の弱い小さな子どもでも楽に食べられそうだ。こんなものをはたしてステーキと呼んでいいのかははなはだ疑問だ。しかし美味い。こんな美味い肉は初めてだ」

といったようなことを話しながら、おそらく普通であれば三人前くらいの量をぺロリと食べていた。好きなだけ食べてそのエネルギーで明日の試合でもホームランを頼むよと言っておいた。

さあ、腹が満たされたら美女を見に行こう。通りからすっと入っていけるクラブに案内した。入口には立派な紳士が案内係として立っている。自分のこともちゃんと覚えていて、「エース、いらっしゃい」と迎えてくれた。

(続く)

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