指輪は外すわ-前編 2970文字 カール井上

指輪は外すわ-前編

大きなお尻がそそる新人OL。一度お手合わせ願えないものかなと思っているが、その左手薬指にはしっかりと指輪が。
しかしそんなことではあきらめない。それどころか指輪をはずすチャンスをねらっていたのは指輪をしている本人だったのかも。

作家名:カール井上
文字数:約2970文字(前編)
管理番号:k095

去年の夏に会社に入って来た子がいた。
可愛い顔をしている、と思う。なにせ時節柄、四六時中マスクをしているから、目より下は見えない。マスク外して顔を見せてよ、なんて言った日には、今時はさっそくセクハラで訴えられてしまう。

目の回りはかなりシャドゥをしているようだが、それがなくてもしっかりしていると思う。髪は長い。肩より10センチ以上下まである。勤務時間中はしっかりと束ねている。
一番いいところはムッチリとした体つきだ。タイトなスカートの後ろ姿は大きめのお尻がクッキリと浮き立つ。その下にはちょっと太めの脚がこれ見よがしに伸びている。その後ろ姿のまま屈んだ姿は、こちらの視線を捕らえて離さない。

くびれた腰からバンと張ったお尻がこちらに向けられるのだ。
たとえスカートの上からとはいえ、脳の中ではそれは取り払われ、両手でがっちりと大きなお尻をつかみ、肛門の下の亀裂部分にこちらの硬直しきったものをぶちこんでいる映像が浮かぶのだ。
振り返られないうちに視線をそらさなければ。欲情があふれかえった眼差しを見られたら大変なことだ。

半年が過ぎて、2月のバレンタインデーが来た。女の子みんなからです、と言ってチョコレートを渡される。そのときに自分からも女の子それぞれにちょっとしたお菓子を渡すことにしている。

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日本の風習では1ヶ月後にお返しをする日、ホワイトデーが設定されているが、そんなに待たすのはどうか、と思うからだ。それに世界のスタンダードではバレンタインデーのプレゼントは一方的なものではなく、お互いに交換するものだから。

何を渡すかは多少は頭を悩ませるが、今年は女子に人気のミルク風味のチーズをはさんであるクッキーにした。以前もそれにしたことがあり、かなり好評だったので。そのときは渋谷駅のデパ地下で買えたのだが、なんとそのデパートが今はなくなってしまった。渋谷駅は勤務先の最寄り駅だったので便利だったのだが。そこで、メーカーのHPで確認すると、新宿駅直結のデパートで買えることがわかりそこまで行ったのだった。

その子にも渡したが、初めてのものだったようだ。ほとんどの女の子は、私これ知ってます、美味しいんですよ、大好きなんです、と言うが、初めてです、と言われたのはこちらも初めてだった。

まあ女の子は総じてみんな身だしなみには気を遣うのだが、その子もきちんと爪の手入れをしている。さらにプラスチックチップも着けている。地味目な色なので職場でも違和感はない。
一度褒めたことがある。

「いつも爪をきちんとしていてきれいだね」 
「ありがとうございます。褒めていただけると嬉しいですわ」
「爪はねえ、貴重なアクセサリーだからね。実は僕も気をつけてはいるんだよ」

そう言って、おそらくは別に見たくもなかったであろうが、手を広げて爪を見せた。特に伸ばしたり色を着けたりしているわけではない。きちんと切り揃えて、ただしかし爪先だけではなく表面もシャイナーで磨いている。さすがにマニキュアまではしていない。欧米では男性のマニキュアもそれほど珍しくはないが、日本ではさすがにそうなっていない。
半分以上お世辞で、きれいにされてますね とは言ってくれたが、特に何も思うところはなかっただろう。

しかしおまけがついた。
「実は私、足の爪も塗っているんですよ」 
そう言って地味な黒いパンプスの片方をスッと脱いで、そのつま先を見せてくれた。もちろんストッキング越しなので鮮明に見えるわけではないが、しっかりと赤く塗られた5本の指先が見えた。

うっと唸って目を近づけようとしたが、その足先はさっと再びパンプスの中に隠れてしまった。
「えっ、もっとよく見せてよ」
「えへへ、ダメですよ」

「それにストッキング越しじゃあ、ちょっとよくわからないなあ」
「アハハ、しょうがないですわ」
お互いに冗談で片付けた。

実は彼女は既婚者だ。そのことについて何も話したことがないが、左の薬指にはしっかりとリングが嵌まっているのは分かっていた。しかしそのリングは結婚しているということを示しているだけで、夫に対する愛情の深さを示しているわけではない。結婚していてもリングはしない人も多いし、リングのあるなしと愛情の深さはどれだけ相関しているのだろうか。

仕事では英語が要求されることがある。簡単な会話や案内文の作成だ。彼女の担当することで文書作成の必要なことがあったが、上手くいかないようで泣き付かれた。
「明日までに必要なのですが上手くできなくて。どうしたらいいでしょう」

こちらにしては一時間もあればできそうなものだったので、
「ああ、やっておくから心配しないで」と気軽に請合ってやった。
「ありがとうございます。助かります」

数日後、
「この間はありがとうございました。なにかお礼をと思うのですが、お食事でもごいっしょにいかがでしょう」
ほう、そんなご褒美にありつけるのならいくらでもなんでもやってあげるよ。と思いながらも、
「そんなこと気にしないで。でもお礼とかに関係なくご飯食べに行こうか」
「是非お願いします」

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ということで、今、焼肉屋さんで差し向かいで座っているのだ。
焼肉といっても最新のロースターグリルと吸煙システムだから煙がモクモクなどということはない。しかし網の上の肉はじゅうっと身悶えしながら脂を滲ませている。それを無造作に箸でつまみ上げながらも、要らぬ連想をしてしまっていた。
刺激に敏感にうち震えながら液体を分泌させるところを。

どんなに抗っても、口からは否定的な言葉が漏れていたとしても、刺激されて反応せずにはいられないところを。
そしてそこは決して箸で摘まんだりはしない。指先や舌先で突起を微かに振動させていく。そうするとその突起の下の赤みがかった粘膜部分ではどこからともなく液体が分泌され、妖艶に濡れそぼつ。それは更なる刺激やさらに他の方法での侵奪を要求している印なのだ。

仕事の話やら、最近の伝染病の話しやらしながら、かなりのお肉とアルコールが片付いていた。
「話の続きはちょっと場所を変えようか」
数杯のビールに酔ったようで、目が何とも言えず潤んでいるような彼女に言ってみた。

「すっかりお腹も一杯で少し酔っちゃった、どうしよう」
「ちょっと歩けば休めるところがあるよ。行ってみないか」
「はい、そうします」
そんなに簡単に同意してもらえるとは思っていなかったが、こういうこともたまにはあるのか。

店を出ると彼女の右側に立ち、左手で彼女の右手を取ってみた。何の抵抗もない。全部の指と指を絡めてしっかり握ってみた。いやがるそぶりもなく握り返してくる。こちらは握りながらも人差し指や親指を微妙に動かし刺激する。

手のひらや手の甲に性感帯がないと思ったら大間違いだ。手は特に右利きの場合の右手は敏感な神経が張り巡らされている。そこを他人の指で少しでも刺激されたなら、それはもう体の中心の微妙なところを愛撫されているのと変わらない。

街中で恋人同士が手をつないでいるなどというのは何の変哲もないよく見る光景であるが、実はそれはかなり濃密なペッティングのシーンなのだ。性行為とまではいかないが、当人同士の頭の中はかなりそれを行っているときに近い状態になっているはずだ。
服を着ているから何の問題もないが、ひょっとするとキスをしているときよりももっと官能的なシーンなのかもしれない。

(続く)

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