月夜の秘め事-第3話
ひろしはウォーキングの途中で不思議な石積みを見つけた。その石積みには美佳という美しい石霊が宿っていた。ひろしは美佳という石霊に惹かれていく。ある月夜の晩、石霊である美佳はひろしを秘め事に誘う。
作家名:城山アダムス
文字数:約1970文字(第3話)
管理番号:k146
女性の左手の指も膣を激しく摩っている。
・・・ジュボ・・ジュボ・・ジュボ・・・
膣から愛液が溢れ出る。
「イイイ・・・イク・‥イイ・・・イ・・・」
女性が腰を突き出した。
左手の指を膣にズボズボ出し入れし、大きく広げた足の間に差し込んだ右手でクリトリスを激しく摩っている。
膨らんだクリトリスがヒクヒク動く。
膣口が大きく開いた。
膣が大きくうねり、激しく痙攣を始めた。
「・・ギャアア…アア・・・ガ・・ガ‥アアア・・」
女性は絶叫して果てた。
その瞬間、僕は射精した。
ペニスの奥から勢いよく精液が飛び散った。
僕の精液の飛沫が女性の下半身に撒き散らされた。
女性はクローゼットの壁にもたれて、ぐったりしていた。
僕は女性の美しい身体をじっと見つめた。
夜の静寂を切り裂くように、クローゼットの中に忽然と現れたその女性は、黒髪が乱れ、全身に汗をかき、儚げな微笑みを浮かべていた。
その姿は現実とは思えぬ艶やかな美しさを纏っていた。
まだ激しいオーガズムの余韻が残っているのか、荒い呼吸をしながら胸が上下に動いている。
美しい乳房だ。
丸いお椀を伏せたように形が整っている。
すらりと伸びた足の付け根に生えた黒々とした陰毛と、白い肌とのコントラストが美しい。
両足を無造作に開き、足の間の性器が露わになっている。
陰毛の奥にアーモンドピンクの陰唇が縦に裂け、内側は赤く充血していた。
割れ目の左下に黒いほくろがあった。
僕は女性の秘部に顔を近づけた。
桜の花のような甘い淫臭が部屋中に漂ってきた。
僕は女性の秘部の一つ一つを舐めるように眼差しを注いだ。
恐る恐る手を伸ばし、彼女の秘部に触れようとした瞬間、女性の姿は柔らかな風と共に消え去った。
女性が消えた部屋には、数枚の桜の花びらがひらりと石の回りを舞っていた。
これは現実なのか?
幻なのか?
まるで夢のような出来事だった。
あぁ、何てことだ。
彼女は幽霊なのだろうか?
幽霊の彼女に欲情し、オナニーで射精してしまったのだろうか?
でも・・・綺麗な女性だった。
スレンダーなボディ
白く透き通るような肌
長い黒髪
熱を帯びたような赤い唇
形の整った美しい乳房
控え目に生えた陰毛
桜のような甘い香りの漂う秘部
割れ目に寄り添うような黒い小さなほくろ
彼女に触れたい。
そして、その秘部の奥底に僕の性器を押し込みたい。
体中から湧いてくる欲望が止まらない。
彼女に会いたい。
この石さえあれば、また彼女に会えると確信した。
石をそっと触った。
表面がしっとりと濡れていた。
顔を近づけると、甘い桜の花のような淫臭がした。
僕はあの石の、いや、幽霊の彼女の虜になってしまった。
あの夜から、女性は毎晩現れるようになった。
クローゼットの中に現れた彼女は、激しく自慰行為に耽っている。
僕が彼女の体に触れようとすると、すっと霞のように消えてしまう。
僕は彼女に触れたいという欲求を抑えながら、彼女と一緒に自分も自慰行為に及んだ。
多いときには一晩に2回も3回も。
おかげで睡眠不足になってしまう。
朝のウォーキングもさぼりがちになった。
「あなた、どうしたの?最近顔色も良くないし、ウォーキングも行っていないでしょ?どこか具合が悪いの?ちゃんと病院で診てもらったらどう?」
「仕事が忙しいからなぁ。すこし仕事のペースを緩めるよ。大丈夫、心配いらないよ」
そう言ったが、仕事が原因ではない。
毎晩の自慰行為が原因だ。
しかし、そのことは妻には言えない。
その日の夜も彼女が現れた。
でも、いつもと様子が違った。
彼女はまるで幻想の世界から現れたような、気品と美しさに満ちていた。
彼女は僕に優しいまなざしを向けていた。
その表情には優しさと、どこか懐かしい安らぎが籠っていた。
彼女は微笑んだ。
「・・・ありがとう。私を見つけてくれて、ありがとう」
そう呟くと、僕にあの石を手渡した。
「ひろしさん、さぁ、行きましょう」
「行くって、どこへ?」
「私を見つけてくれたあの桜の木の下へ」
「こんな夜更けに?」
「私のスピリチュアルな力を使えば、瞬時に行けますよ」
「瞬時に行ける?」
「ひろしさん、目を閉じてください」
僕は目を閉じた。
急に頭がくらくらとして意識が遠のいてきた。
「うわぁ、倒れる」
と咄嗟に頭を庇った。
すると、彼女の柔らかな胸が倒れかけた僕の体をふんわりと優しく包み込んだ。
「ひろしさん、大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫。ありがとう」
気がつくと、桜の木の下にいた。
桜の木が月の光に照らされている。
目の前に石積みがあった。
「あのとき、この石を積み上げてくれてありがとうございました」
「君は一体誰なんですか?君はもしかして幽霊?」
「はい。私は確かに死んでいるので幽霊ということになりますよね」
彼女のはにかんだ笑顔にほっとする。
幽霊には見えない。
生身の人間のようだ。
「君の名前は?」
「美佳です」
「美佳さん」
「お願いがあるんです。私を大人にしてくれますか?」
(続く)
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