月夜の秘め事-第2話
ひろしはウォーキングの途中で不思議な石積みを見つけた。その石積みには美佳という美しい石霊が宿っていた。ひろしは美佳という石霊に惹かれていく。ある月夜の晩、石霊である美佳はひろしを秘め事に誘う。
作家名:城山アダムス
文字数:約1990文字(第2話)
管理番号:k146
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あの石のことがとても気になった。
そもそも、ウォーキングコースを今日に限ってなぜ変えたのだろう。
ま、いろいろ考えてもしょうがない。
世の中には説明ができないことは、意外とたくさんあるものだ。
そういうものだと思う。
寝る前にメールのチェックを済ませ、先に寝ている妻を起こさないようにベッドに横になった。
妻は安らかな寝息を立てている。
昼間の疲れもあってか、すぐに寝入ったようだ。
僕がうとうとしていると、
「・・う・う・・う・・う・・」
クローゼットの中から人の声がする。
僕は耳を澄ませた。
「・・ふ・・ふ・・ふん・・」
と抑えたすすり泣き。
「・・うっ・・うっ・・」
と、途切れがちな嗚咽の響き。
すすり泣くような女性の泣き声がクローゼットの中から聞こえる。
クローゼットの中にはあの石が入っている。
まさか・・・
クローゼットを開けた。
白い蝶々が飛んでいた。
僕は蝶々にそっと手を伸ばした。
触ろうとする寸前で蝶々は消えた。
僕はクローゼットを閉めた。
しばらくすると、また、女性の鳴き声がする。
どこからだろう?
見まわして声のする方を探す。
隣で寝ている妻は、すやすやと寝息を立てている。
やはり、クローゼットだった。
僕はまたクローゼットを開けた。
すると、今度は女性がいた。
白いワンピースを着た女性は両手で顔を覆い、声を殺して全身を震わせながら泣いていた。
僕はその女性の姿をうっとりと見つめていた。
不思議なことに恐怖も違和感も感じなかった。
それよりも、この世にこれ以上の悲しみがあるのだろうかと思うくらい、悲壮感を訴える泣き方に、僕まで悲しくなってきた。
何とかして女性を慰めたかった。
女性の肩に触れようとしたそのとき、女性は泣き止んだ。
そして、ゆっくり顔を上げた。
20歳前後くらいの若い綺麗な女性だった。
透き通るような白肌にアーモンド型の目、すっと通った鼻筋に桜色の唇。
女性の頬を伝う涙は、静かな悲しみを語っているようだった。
「・・・ありがとう・・・」
女性はそう呟くとすうっと消えた。
まるで春風に溶ける霞のようだった。
クローゼットの中には、女性の余韻を残すように、石と一枚の桜の花びらが横たわっていた。
僕はあの女性にもう一度逢いたいと思った。
この石があればまた逢えるかもしれない。
僕は石を手に持ち、やさしく頬ずりした。
石は体温を保っているように温かかった。
次の日の夜。
またクローゼットから泣き声が聞こえた。
「・・・あっ、あぁ・・・」
昨夜とは声のトーンが違う?
泣き声というより、小さく喘ぐ声だ。
苦しんでいるのだろうか?
クローゼットを開けた。
昨夜の若い女性が、髪を振り乱して悶えている。
足を広げ、ずり上がったスカートの裾から太ももが露わになっている。
右手を下着の中に入れ秘部をまさぐっているようだ。
その姿は妖艶な官能美に溢れていた。
「・・ああ・・ん・・ああ・・ん・・」
女性の喘ぎ声が大きくなる。
はっとして後ろに寝ている妻を振り返る。
妻はスヤスヤと寝息を立てている。
妻には聞こえていないようだ。
女性の声は切なさを増していく。
どこからともなく甘酸っぱい桜のような香りが漂ってきた。
彼女の秘部から滴る愛液の匂いだ。
その瞬間、僕の性器が熱く硬くなるのを感じた。
彼女はこの世の人なのか?
僕はこの世のものではないかもしれない彼女の妖艶な姿に欲情している。
女性は足を閉じ、両足の付け根を覆うショーツに右手を添えた。
女性はショーツを下げた。
黒い陰毛が露わになった。
女性は足を半開きにした。
陰毛の奥にサーモンピンクの割れ目が見えている。
女性は割れ目に右手を添えた。
右手の指は女性のクリトリスに触れている。
「うううん・・・ん・・・あん」
押し殺すように声を漏らす。
声は途切れがちになり、呼吸が乱れている。
口を半開きにしたり、大きく開けたりしながら喘いでいる。
「・・あ・・は・・あああ・・はああん・・・」
女性の喘ぎ声が大きくなる。
僕は思わずブリーフの中に手を入れた。
ペニスが硬く勃起していた。
女性の妖艶な姿に我慢できず、ペニスを擦った。
女性は目をギュッと閉じ、クリトリスへの刺激を強める。
「はあっ・・・あああ・・・あああん」
女性の喘ぐ声が部屋に響く。
女性は身体をくねらせながら快感を貪っている。
足を大きく開いた。
クリトリスの奥の膣口が見えた。
よだれを垂らしたように半透明な愛液を湛えている。
女性は左手を膣口に添えた。
中指をゆっくり膣に挿入する。
右手の指でクリトリスを擦りながら、左手の指を膣に挿入している。
「んんん・・・はあああ・・んんん・・・う・・・ううん・・」
喘ぎ声がだんだん荒く、大きくなる。
妻が起きないだろうか?
妻は寝息を立ててぐっすり寝ている。
僕は女性の自慰行為を見ながら、必死にペニスを擦った。
クリトリスを擦る女性の指の動きが激しくなった。
クリトリスが大きく膨らんだ。
「はああ・・・んん・・・ああ・・・んん・・」
喘ぎ声はさらに大きくなる。
(続く)
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