奥様はセクシーレオタードがお好きなようで 第一夜-第1話 3720文字 邪道

奥様はセクシーレオタードがお好きなようで-第1話

婿同然で尻に敷かれつつも蠱惑的な美魔女の妻、郁子を愛する俺、久我山照彦。そんな恋女房があまりにセクシーなレオタードの魅力に憑りつかれ、フェチシズムの世界に巻き込まれる照彦。ついには、レオタードを制作する秘密結社に夫婦ともども連れ去られ、淫らな人体実験に晒される羽目に・・・。

作家名:邪道
文字数:約3720文字(第1話)
管理番号:k125

第一夜

俺の名は、久我山照彦。年齢は不惑を超えたところだ。就職氷河期世代で、割を食った奴らも少なくないけど、その点俺は恵まれている。地方都市でありながら、有数の金属加工メーカー『ハイクオリティ』の専務取締役に収まっているのだ。

年収は一応1千万を超え、新興住宅街に瀟洒な邸宅を構えていられる。車こそカローラだが…。子供は男ばかりで3人。長男は先だってお受験に成功し、隣町の当地では富裕層が集う中高一貫にめでたく入学した。

会社での地位は揺るがない。社長という重責を担う日はおそらく来ないだろう。けど、何事もほどほどのんびりの俺には、専務という地位がぴったりだ。東京支社へ出向いた際には羽も伸ばせる気楽な身の上。それも、これも学生時代、合コンで知り合った今の嫁、郁子のおかげだ。

当時関東の三流大に通っていた俺は、お嬢さんばかりが集う音大生だった郁子に一目惚れしたわけだ。当時は、旧姓の越生郁子は、社長令嬢で、三人兄妹の末娘とあって、なかなか我儘でお付き合いは苦労した。こりゃ、結婚となれば大変だと思いつつ、就職戦線で苦労していると、郁子は素早く親父殿に頼み込み、俺を縁故入社させた。

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東京支社で三年ほど過ごしたのち、俺たちは結婚、役員待遇の俺は彼女の地元に移住したわけだ。完全に入り婿状態の俺は、窮屈な生活を強いられている、かといえばそうとも言えない。確かに気は強く、結構見栄っ張りなお嬢様育ちの郁子だが、情は深く、家族は大切にするし、亭主の俺を一応は立ててくれる。かなりの上玉を捕まえたつもりで、俺は果報者ということになるだろう。けど、郁子の魅力は不惑を過ぎてなお、衰えない容色にあるかもしれない。

それは、ある秋の夜長の光景だった―――。
「あぁッ…て、照彦ッ…そ、そう、そう…はあはあ…い、いいッ…あッ…もっと激しくぅッ…突いてぇ!…」
俺たち二人のSEXは、どうしても『お姫さんと足軽』めいたものになってしまうが、俺としては不快ではない。それどころか、至福の時間だ。なぜかって言うと、声楽で留学までしているだけに多少、大柄な肉体はなかなか豊満でもある。

加えて、声を鍛えているためかアソコの締まり具合は絶品で『最高の膣圧』と俺は称している。おまけに、興奮して呻いた時のソプラノの喘ぎはなかなか艶やかで、俺の鼓膜をいかんなく刺激してくれるのだ。

「あうッ!」
先に昇天したのは俺の方だった。結合部の痺れる様な快楽に打ち負かされた俺は、熱ーいスペルマを妻の膣内に放出した。
日頃は涼やかな切れ長の瞳だが、異常に潤んだ熱っぽい瞳で見つめ、覆いかぶさるように不覚にも『中折れ』した俺を挑発する。
「ふふふ…照彦クン もう、お終いなのかな?」

まるで、家庭教師のお姉さん然とした口調で、陶酔感に意識すら遠のきかけた俺の鼻頭を人差し指でつっつく。男のプライドを傷つけず、かつリターンマッチを要求する際の、郁子らしいコミュニケーション・スキルの高さだ。

「4人目…欲しいのかよ?」
疲労感に苛まれつつ、また妻と甘い悦楽の坩堝へと出かけることに酔いしれる俺は、郁子をベッドに押し倒し激しく腰を振った。それに呼応するように、魅惑のボディを反り返らす郁子。

「ひゃう―――ッ、きやん―――ッ、あぁ―――んッ…そ、それも良いんじゃないッ!? しょ、少子化に…歯止めをかける手助けにもなるしぃ~~~ッ!」
「馬鹿、あんましでかい声出すなよ! 子供たちが起きるぞ!」
いつも通りのエロティックで幸福な夜だった。…が、珍事件はここからが本番だった。

一戦交えた後は喉が渇く。郁子はなかなかの酒豪で、夫婦で愉しんだ後は、必ずブランデーを飲む。で、その支度は俺がするわけ。二人分のグラスと氷を用意し、寝室に戻った俺は、目が点になる。
「ふっふふふ、どう思う、照彦、こういう私の姿って?」

それはまさに鮮烈なエロティズムだった。郁子は全身黒一色のレオタード姿だった。それもきわどい、レースクイーン張りのハイレグ・レオタードだ。
「ふふふ、写真誌とかに『セレブマダム衝撃の肉体美』とか取り上げられたりして、ね」
「おいおい、どこでそんなモノ、買ったんだよ」

郁子は通販好きだけど、こういうセクシー衣装を買ったことはない。
「うん、ネットで偶然見つけたの。セクシーなランジェリー専門店の会社。結構人気みたい。アメリカの老舗ランジェリーメーカーと、日本のメーカーのコラボ会社らしいの。可愛い名前でしょ?」

俺の予想外の塩対応に、郁子は少々気恥しそうに声のトーンを下げ、キラキラとした光沢をもつ生地が股間に食い込んでいるあたりでもじもじと両手を揉んだ。
「どうよ、私のレオタード姿…似合わない?」
不要な散財を責められた時にみせる勝気な態度はなく、妙に可愛げなお伺いを立てる表情が、俺を刺激する。

「おいおい、いつまで若いつもりなんだよ。いくら何でもお前、40だぜ。別に今から若い男悩殺してどうするんだよ。っていうか、さすがに無理があるっしょ。そういうコスプレは?」
俺はおもわず悪態をついてしまった。

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けど…。正直に言おう。めっちゃ似合っている。このレオタードを考案した輩に、俺は夫婦間の平穏な関係を取り持つ発明をしたってことでノーベル平和賞を贈呈したいくらいだ。わが妻も不惑を迎え、かつての肉体美は損なわれたのは当然の事。

しかしだ、今も『声楽家』を名乗り、市のお偉いさん主催のパーティや、音楽コンクールでその美声を轟かせるべく、鍛錬を怠らない。スポーツジムへも週二回通っている。むちむちした熟女感たっぷりの肉体は相当にエロい。

とはいえ、3回の出産を経験し、ハタチそこそこのグラビアアイドルが見せるセクシーな瑞々しさは望むべくもない。が、それが逆に、逞しさを増し、成熟した郁子の肉体を覆う妙にエロティズムを駆り立てるレオタードの放つセクシーさを、いや増すのだ。

…いや、違うことにすぐ気づいた。このレオタードが郁子の熟女の裸体を輝かせているのだ。この郁子の肉体に食い込むような布地の密着性は目を見張るものがある。Dカップの乳房は胸元で押しつぶされるようにぴちぴちに張り付き、よくよく見れば、乳首の痕までくっきり露わになっているじゃないか。

しかも、このハイレグの鋭角はどうだ。バブルから平成初頭にかけて流行ったレースクイーン顔負けのエンジェルゾーンの切れ込みだ。陰毛が見えないのが不思議なほどだが、どうやら郁子の奴、念入りに手入れしていたらしいな。そういえば、わきの下の処理も、いつもより綺麗だった。今頃気が付いたよ。

夫の淫心を駆り立てるための妻の執念、そしてそれを気づかせるこのレオタードの魔力はいかばかりか…。悪態をつきつつも、本音ではずっと眺めていたい、我が嫁のセクシーコスチューム姿。が、言葉にならない愛情など相手には通じない。俺の邪心、いや本心とは正反対の罵詈雑言に郁子はかなり機嫌を損ねたのは言うまでもない。

「悪かったですねぇ、歳甲斐のない買い物をしまして!」
郁子は切れ長の瞳を、横目で睨む様に俺を見返す。かなりお怒りのご様子だ。
「あ、いや、その…なんていうか」
今更、俺の本音を熱く語ったところで、却って火にガソリン、いや油を注ぐことになろう。おたおたする俺に、郁子はなかなか刺激的なことをほのめかす。

「実はねぇ、コレは別に女房に興味のなくなった照彦を喜ばすために買ったわけじゃないのよ」
光沢を帯びたレオタードの胸の膨らみを、ぷるるんと膨らませつつ、郁子はふんとすまし顔を作り続ける。
「光輝の小学校のハロウィン祭りで、仮装パーティをやるのよ。それにPTA代表で私も参加することになって、魔女に扮することになったわけ! 帽子と手袋、それにアイ・マスクとマントとブーツは揃ったけど、中に着る衣装が無かったからネットで探していたのよ」

光輝は小学5年になるうちの次男坊だ。毎度毎度、PTA会の五月蠅い小学校で、地元名士の令嬢でもある郁子は何かと駆り出されている。なので、次男も長男同様、地元の中高一貫の市立にお受験させる気満々の郁子だ。…って、父兄としてこの衣装で学校行事に出席する気なのか、わが妻よ!? が、当の郁子はどこ吹く風だ。

「別にいいじゃん。高校時代まで体操部でレオタードとかへっちゃらだったし、今だってジムで水着にはなるし、恥ずかしいとか思わないけど」
「そういう問題じゃないだろ。光輝だって自分の母親が、そんなセクシーな格好して友達の前に現れたらさ」
その瞬間、郁子は妙に蠱惑的な瞳で俺を見返す。雌豹みたいな色っぽい瞳で、だ。

「ふふ、今セクシーって言ったね? 言ったよね?」
いつになく、挑発的な声音だ。堪らなくなった俺が唇を奪おうとして、郁子の肢体を引き寄せる。背中のぱっくり開いたコスのデザインにますます俺は刺激された。裸よりも肉感的なレオタードの障り心地が、射精を終えたばかりだというのに、俺のイチモツを固くした。が、郁子は俺を押しとどめ、お預けをくらわすように、少々意地悪く微笑む。

「だーめ、妻の肉体美を称賛しなかったペナルティよ」
郁子の、妖しい微笑に悩殺される俺。そして文字通り、妻のレオタード姿に悩まされる日々が、この夜から始まることとなる…。

(続く)

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