ビーストハンター-第7話
ビーストと呼ばれる、人に害を成す存在がいる。そんなビーストを狩り、金を稼ぐ者たちもいる。ビーストハンター……彼ら彼女らはそう呼ばれていた。
藤堂タカシと鷹山セシルは、そんなビーストハンターであった。2人は金を得るため、今日もビーストを狩る。
作家名:護堂アオイ
文字数:約3800文字(第7話)
管理番号:k100
ホテルの一室。そこにタカシとセシルはいた。
全裸のセシルはベッドの上にあお向けに横になり、同じように全裸のタカシがベッドの上に乗る。
彼の股間では、肉棒が隆々とそそり立っていた。
セシルの長い両脚を脇に抱えるタカシ。肉棒の狙いを定める。
熱くて硬い肉の感触を股間に受けると、セシルの顔には誘うような妖しげな表情が浮かんだ。
彼女のその表情に誘われるまま、タカシは腰を突き出した。
怒張が女の証しであるスリットを割り広げ、すでに淫蜜で熱く濡れている秘洞へと突入する。
「あふうっ!」
タカシの怒張が秘洞に埋没(まいぼつ)してきた衝撃……快感が混ざった衝撃で、セシルは甘い色が感じられる声を聞かせながら首を反らした。
肉棒をギチギチときつく締めつける秘洞。締めつけるだけではなく、ウネウネと蠢いてタカシのモノを刺激してくる。
タカシは腰を動かし、セシルの秘洞をガンガンと突く。
「あっ、あっ! あふっ! あっ、ああっ!」
一突きされるごとに、秘洞から快感が走ってくる。
快感で全身の肌を赤く染め、セシルは甘く喘いだ。
タカシが腰を動かすたびに、セシルの裸身が揺さぶられる。それに合わせ、Gカップの乳房がタカシの目の前でユサユサ、ユサユサと派手に揺れた。
怒張で秘洞をえぐり続けながら、タカシは揺れるGカップの乳房へと両手を伸ばしていく。
鷲掴みにされる、セシルの豊満な乳房。
タカシは掴んだ乳房を揉む。グニグニと激しく揉む。タカシの指が動くたびに、セシルの柔らかな乳房は面白いように形を変化させていった。
「あぁっ! あっ、あっ! あふっ! ああっ!」
胸と秘洞からの快感で、セシルの赤く染まっている肌は悦楽の汗で覆われていく。
秘洞の蠢きが妖しくなっていき、タカシの腰の動きが激しくなっていった。
セシルの内側を疾走する快感が大きくなっていく。
「あふっ! ふぅあっ! あふぅっ! あっ、あっ!」
真っ赤な顔で甘く喘ぐセシルを眺めながら、タカシは彼女の体勢を変えさせる。
あお向けからうつ伏せにされるセシル。
「はうっ!」
肉棒でつながったまま体勢を変えられたため、秘洞を強くねじられる形となり、セシルは軽く達する。
タカシはうつ伏せにしたセシルの腰を抱いて尻を高く上げさせ、後ろから怒張で激しく突いた。
「あっ、あっ! あふっ! ふぅあっ! あふうっ!」
セシルの甘い声と共に、タカシの腰と彼女の尻がぶつかり合うパンパン、パンパンという音が部屋の中に響く。
後ろから何度も何度も突かれているうちに、セシルが口から響かせる声が切羽詰まったようなものになる。
同時に、彼女を突くタカシのモノが脈動を開始していた。
タカシはラストスパートをかけるように、腰の動きを激しくさせるだけではなく、速くもさせる。
「ああっ! あふっ! あふぅっ! ふあっ……ふぅああっ!」
セシルの内側で、爆発寸前まで快感が膨れ上がっていく。
タカシが勢いよく腰を叩き込んだ瞬間だった。
「はうんっ!」
セシルは目を見開き、背中を大きく弓なりに反らす。
快感が、彼女の内側で爆発した。
「あっ、あっ……あふうっ! あふぅあああっ!」
弓なりに反った裸身がビクビク、ビクビクと触れる。
性の高みに達したセシル。タカシは彼女の秘洞から怒張を引き抜いた。弾ける怒張。
汗まみれのセシルの尻が、怒張が放ったもので白く汚されていった。
タカシが手を離すと、セシルは熱い吐息をこぼしながらベッドの上に崩れ落ちていった。
◇◇◇
人間が突如としてビーストと化す……そんな事件が起きているということは、タカシも知っている。
セシルはその事件を解決しようとしていた。解決のためにタカシの力を借りようとした。
その前払いとして、体を差し出してきた。
「その事件は、俺も気になっていた。確か現場の近くで銀髪の女が目撃されているんだったな?」
「そうよ。かなりの美女って話よ。その銀髪の女が事件と関係しているのは、確実って気がするわ」
タカシはセシルに手を貸すことにする。
まずは問題の銀髪の美女を探すことから始める。とはいえ、手掛かりはない。
「とりあえずは、証言集めだ」
タカシの言葉にセシルは「そうね」と頷(うなず)く。
事件が起きた現場で話を聞いて回るが、手掛かりは得られなかった。
「銀髪の女ってだけじゃなあ……そんな女、何人もいるぞ」
「そうよねえ……」
セシルが《夜の天使》亭で指名するアリアも銀髪だ。銀髪の人間は、珍しい存在ではない。
事件の現場で目撃されている銀髪の女、それを見つけるのは簡単ではないだろう。
ある街の喫茶店、タカシとセシルは休憩でそこに寄り、コーヒーを飲んでいた。
これからどうするか……そう2人が思ったときだった。
喫茶店がある通りが、急に騒がしくなった。
「なんだ?」
タカシは騒ぎの方に視線を向ける。彼の顔にハッとした表情が浮かぶ。
セシルも何事かと騒ぎの方に顔を向けると、タカシと同じようにハッとした表情を浮かべた。
騒ぎの中心、そこにはビーストがいた。頭部に角(つの)が2本生えている、サルのような姿のビースト。
「まさか例の事件か!?」
街の中に突如として出現したビースト。タカシは人間が変化したビーストだと思った。
ならば、騒ぎの近くに問題の銀髪の女がいるはずだと、視線を走らせる。
タカシの視界に、ビスチェにタイトミニのスカートという服装の銀髪の女の姿が入ってきた。
「セシル、ビーストを頼む!」
「了解っ!」
ビースト退治はセシルに任せ、タカシはどこかへと歩き去ろうとする銀髪の女……ユキを追った。
◇◇◇
適当な人間をビーストにしたユキはその場から歩き去った。
通りを歩き、路地に入ったときだった。
「そこの女、動くなっ!」
背後から男の声が聞こえた。殺気が混ざった声。
後ろに視線を向けると、そこにはリボルバー拳銃を構えたタカシが立っていた。
「私に何か用かしら?」
リボルバー拳銃を向けられても、ユキは平然とした態度で振り返る。
ユキの姿を見たタカシは、ハッとなった。
「お前……人間じゃないのか……」
ユキから放たれている気配、それは人間のものではなかった。普通の人間では、それを感じることはできないだろう。
ビーストを狩るビーストハンターであるタカシだから感じ取ることができた。
ユキが放っている気配は人間のそれではない。ビーストのものだ。
「S……いや、SAランクのビースト……」
「そう言うあなたは、私の同類を狩る者……ビーストハンターね」
「人間をビーストに変化させているのは、お前か!?」
「だったら……なに!」
ユキはタカシに向かって跳ぶ。握った両拳、指と指の間から長く鋭い、まるで刃のような爪が突出する。
拳から3本の長い爪……両拳を合わせて6本のブレード状の爪を生やしたユキに銃口を向け、タカシはトリガーを引いた。
相手は人間ではない。ビーストだ。ならば人の姿をしていても、撃つことにためらいはない。
近距離で放たれた銃弾を、ユキはわずかに身をひねっただけで避ける。そしてお返しとばかりに、長く鋭い爪が生える右拳を突き出してきた。
タカシはそれをどうにか避ける。ギリギリだ。もう少しで、爪で体を斬られていた。
爪の攻撃を避けながら、タカシはリボルバー拳銃のトリガーを引く。
銃弾はユキには当たらなかった。だが、ユキの指にはまっている、小さな針が付いている指輪を弾き飛ばしていた。
「しまったっ!」
ユキの目は弾き飛ばされた指輪に向く。そこに隙が生じる。
タカシはまたリボルバー拳銃のトリガーを引く。
「きゃあっ!」
右肩に大口径の銃弾を受け、吹き飛ぶユキ。
普通の人間だったら、右腕がなくなっているところだ。だがユキは人間より頑丈なビーストだ。
右腕は、どうにかつながっている。
それでも、大ダメージになっていた。
「人間をビーストにして、何が目的だ?」
ユキと距離を空け、彼女の頭に銃口を向けながらタカシは問う。
「この世界をビーストの世界にするためだ」
タカシの問いかけ、それに答えたのはユキではない。男の声だ。
その声は、タカシの背後から聞こえてきた。
驚く前に、タカシの体は反射的に動いていた。横に跳ぶ。
それまでタカシが立っていた場所を、一つの人影が通過した。大柄な人影。
ユキと同じように、握った拳の指と指の間から長く鋭い爪が生えている。放っている気配はビーストのもの。
それはドウマであった。
ドウマは片方の腕で、銃弾を受けて吹き飛んだユキを抱え上げる。
「ドウマ様……申し訳ありません……」
「かまわん。お前はよくやった。計画は第2段階に移れる」
ユキが放っている気配は、最上位のSAランクのビーストのもの。ドウマも同じだ。
その気配はSAランクのビーストの気配だ。
SAランクのビーストを2体、目の前にして、タカシの体に緊張が走る。
「ビーストハンター、今日はこれで去ってやる。だが知っておけ。人間の世界はもうじき終わる。俺たちビーストの時代がやってくる、とな」
そう言ってユキを抱えたドウマは路面を蹴った。高く跳躍するドウマ。ビルの屋上に着地し、屋上から屋上へと移動し、その場から去っていった。
ドウマとユキを追う気はタカシにはなかった。
1体ならともかく、SAランクが2体となれば、タカシの方が不利だ。
「あいつら……何をする気なんだ……」
これから人間の世界に大変なことが起きる……タカシはそう感じた。
何が起きるのかまでは分からない。だが備えておく必要があるだろうと、タカシは思った。
人間とビーストの戦い……それは簡単に終わりそうになかった。
(続く)
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