浅川健太郎の告白-第2話
私、浅川(あさかわ)健太郎(けんたろう)は46歳。会社は中堅だが次長。一応名前の通った私立大学卒だが、自慢する程ではない。
こんな私にも、いくつかの女性遍歴がある。
内緒にして頂くことを条件に、こっそり貴女だけにお話するので、笑わずに最後までお聞き下さい。
作家名:バロン椿
文字数:約2110文字(第2話)
管理番号:k143
チュッ、チュッ、チュッ……しかし、互いにスーツでは何もできない。キスを中断し、服を剥ぎ取り、全裸にしてみると、それは見事な裸体だった。
「イヤッ、恥ずかしい……」と香織さんは慌ててルームライトを消したが、私はバッチリ目に留めていた。
乳房は小さく、乳首は色黒でレーズンのようだが、形は崩れておらず、今でもトレーニングをしているのか、よく引き締まり、下腹部の弛みも無い。ただ、そこを覆う黒々とした陰毛は蔓延り過ぎて、明らかに手入れ不足。
しかし、そんなものはどうでもいい。覆い被さり、おっぱいを揉み上げ、乳首を転がすと、「ああ、ああ、いい、いい……」と早くも喘ぎ出した。へえ、感じやすいんだ、なんて考えながら下腹部に手を伸ばすと既にぐっしょり濡れている。それならばと、体を下げると、陰毛が顎にあたる。ちょっと顔を上げて覗き込むと、陰毛の奥にくすんだ色をした小陰唇が見え、そこに軽く舌で触れるとしょっぱい。合わせ目を何度かなぞり、開いたところに舌を差し込んで中から掻き回すと、「あ、あーん、あーん」と声が高まり、その行為を続けると、部屋に響き渡る程になった。
既に股間はびしょびしょ、シーツにも滴り落ち、染みが広がっている。クリトリスをしゃぶったら、「あっ、あっ、あぁぁぁ……」と身を捩り、剥いて、舌で転がすと、「ダメ、ダメ、ダメ……」と半泣きのように大きな声を出し、私の頭を掻きむしってきた。
私の興奮も極地。体を起こすと、香織の脚を開いて太腿を抱えると、コンドームもつけずに、ペニスを膣に挿し込み、体を交えてしまった。
まるで二十代のように
縦四方固め、ならぬ正常位での挿入。
私は香織を抱き締め、彼女も「あん……」としがみついてきた。
やってしまった。それも、考えたこともなかった相手と。だけど、なんだか可愛い……そんなことを思っていたら、膣が締まり、ペニスに肉襞が纏わり付き、手で握られているような感じになってきた。
入れた時はヌルヌルだったのに、こんなふうになるのは、やはり鍛えているからか。凄いオ○ンコ。
私は腰を緩やかに振り、ペニスを抜き差した。すると、性器同士が擦れ合い、「あっ、あっ、あ、あぁぁ……け。健太郎さん……」と香織が喘ぎ、まだ1分も経っていないのに、私も射精感が高まってきた。
なんということだ。こんなこと、まるで初めてセックスした高校生の時のようだ。
私は歯を食いしばり、堪えながら腰を振った。すると、「あっ、あっ、ダメ、ダメ、いや、あいや、あっ、あっ、あぁぁぁ……」と香織も狂ったようになったが、もはや我慢も限界。
私が「香織ッ!」と腰を打ち付け、ペニスを深く挿し込むと、彼女も「健太郎さん……」と私にしがみつき、同時に亀頭の先から精液が噴き出し、香織の膣内はそれでいっぱいになってしまった。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
私は肩で息をしていたが、香織も同じようにぐったりしていた。
「健太郎さん……」
シャワーを浴びていると、遅れて浴室に入ってきた香織が背中に抱きついてきた。
「あっ、ちょっと待って、香織、髪が濡れちゃうよ」
「いいのよ、そんなこと……」
二人で飲みにいけば、長年の付き合いだから、「香織」、「健太郎さん」と呼び合うが、まさかこんなことになってしまうとは。しかし、しっくりくる。裸の付き合いなんだから、これが一番似合っている。
「香織」と振り向いた私は彼女を抱き締め、唇を求めると、彼女も吸い付いてきた。
この夜、私たちは歯止めが効かなくなり、46歳の男と44歳の女は20代のカップルのように求め合い、明け方まで4回もしてしまった。
別れ際、香織は「10数年振り……こんなに気持ち良いなら、またして欲しい」と言ったが、この年齢では心身共に疲れ果てて立つのもやっと。一応、「いいね」とは答えたが、1ケ月は猶予が欲しい。
参った、参った
「提案内容は先方の要望には合っていると思うけど、他社との差別化のポイントは?」
「はい、これです」
香織の詰めが始まって5分ほどは、木村君も青息吐息だったが、徐々に自分のペースを取り戻し、彼女の投げかける質問に的確に答え、香織の顔にも笑みが浮かんできた。
月曜日から全力投球。本当によくやるよな……
カップに残っていたコーヒーを啜った私はそう感心していた。
「チーフ、次の訪問には是非ご同行をお願いします」
「いいわよ、喜んで」
二人のやり取りもWIN-WINとなり、「木村君、よく考えているわね」と香織が評し、定例の進捗会議は予定を20分超過したものの無事終了した。
「じゃあ、後は頼む」
私は喫茶室にでも行って一息いれようと、会議室を出たが、「次長、大事なメモをお忘れです」と香織が白い封筒を手に追いかけてきた。
だが、封筒入りのメモなど持ってきた覚えはない。
「えっ、それ、俺のか?」と聞き返すと、「バカ」と笑って、その封筒を押しつけた香織はその先にあるトイレに駆け込んでいってしまった。
何だろう?と封筒を開けると、「今週もよろしくお願いします」とあった。
参ったなあ、縦四方固め、いや、逆に崩れ四方固めを決められ、チンポを吸い尽くされるか……これでは体が持たない。翌日、私は精力を蓄えるため、スッポン鍋を食べにいったことは誰にも内緒である。
(続く)
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