最強セールスレディーとオクラホマミキサー-第1話
私たちは最強の美女セールスフォース。どんな難しい相手でも自慢のテクニックで落としてみせる。今日も会社のために頑張るわ。セクシー下着とパッツンパッツンのスーツも準備OKよ。
作家名:カール井上
文字数:約2720文字(第1話)
管理番号:k104
1.ドラッグストアチェーン「スギモトタロウ」
「さあ、行くわよ」
私たちは、ヘルスサプリメントの大手、EID社の精鋭セールス部隊。今日はあの有名ドラッグストアチェーン、スギモトタロウの本社商品購買部のバイヤーのところへ新製品の売り込みなの。アポイントの時刻に遅れないよう早めに出発よ。
人数は4人。こういうセールス活動は普通はひとりかふたりなんだけど、枯れ木も山の賑わい、数も武器なのね。若い女性が4人もいれば相手のバイヤーのストライクゾーンにひとりくらいは引っ掛かるものよ。そうなればこっちのもの。そのあとはあの手この手で仕入れさせて店頭にこの新製品が並ぶって訳ね。
リーダーは私、陽子。身長165センチ。スリーサイズは上から88、59、90。髪は肩まであるわ。仕事中はしっかりまとめてる。
サブリーダーは夏実。身長158そして90、58、91。グラマーなの。胸もお尻もパンパンよ。髪はボブね。ちょっと丸顔で唇はポッテリ。
3人目は陽菜。身長161そして82、57、85。髪は肩より長いわ。スリムなの。顔もほっそりしてる。そして銀縁の眼鏡をかけるのよ。右手で眼鏡をそっと持ち上げながらレンズ越しに潤んだ瞳で相手を見るの。ゾクッとする人も多いみたい。もちろん男性がよ。
最後は千佳。身長163そして92、69、94。髪はベリーショート。刈り上げ一歩手前って感じね。最終兵器なの。髪が短い分、体のラインが強調されるわ。
そしてみんな着ているものは色違いのビジネススーツなんだけど、スカートは超タイトなの。ミニではないのよ。それは仕事向きではないから。でも裾の長さは膝上なのね。上着も微妙にきつめにしている。
中に着ているのは白いシャツかブラウスね。分かるでしょう?きつめの上着でグッと近寄れば中の白いシャツやブラウスがグッと露出するのよ。そして超タイトスカートで動けば太ももは出てしまうし、お尻の形もくっきりね。
ショーツはそれぞれで、Tバックでラインが見えないようにする子もいれば、あえてフルバックでそのラインを見せようという子も。私は、ええっと、Tバックね。
商談のとき、大抵相手はひとりなんだけど。こちらが4人もいると座る場所がちょっと悩ましくなるのよ。もし男4人で押し掛けたら嫌な顔されるだろうけど、こっちは言っちゃーなんだけど、美女4人。嫌な顔はされないわ。
そしてひとりはバイヤーと並んで座ることになることが多いのよ。そのときの判断が一番大事ね。4人で並んで挨拶したときに、相手のバイヤーの目がどの子に止まっているかを見極めるの。一瞬の勝負ね。そしてその子をバイヤーの隣に座らせてもらうのよ。
「大勢で申し訳ありません。ひとりお隣でよろしいでしょうか?」
ダメなんて言われたことはないわ。どうぞどうぞっていう感じになるのよ。
隣に座った子はちゃんと役割を理解してるわ。僅かに斜めにバイヤーの方を向いて腰かけるのね。膝をグッと前に出すの。そうすると超タイトなスカートはグッとずり上がって、太ももはギリギリまで露出するわ。それだけじゃないの、ときどき膝を少しだけ開くの。バイヤーの視線はちゃんと反応するのよ。
そして一緒に資料を見るふりでグッと胸を前に出すの。形がよく分かるようにね。ブラジャーはハーフカップ。ぐっと寄せて上げてるって訳ね。何となくオッパイの上半分が透けて見えるような感じなのね。そこにもバイヤーの視線は反応するわ。
「お忙しいところ、恐れ入ります。本日はよろしくお願い致します」
担当バイヤーの佐々木さんに向かってご挨拶。4人でそろって頭をさげるの。そして姿勢を戻した瞬間、佐々木さんの視線はというと・・・・、夏実に向けられているわ。しかも顔よりも少し下の方へ。
4人それぞれ名刺交換した後、「ひとりそちらでよろしいでしょうか?」といいながら夏実の背中を軽く押した。
佐々木さんは「どうぞかまいませんよ」と言いながら、自分の横の椅子を引いている。
夏実が佐々木さんの隣に腰掛けるが、そのときなにげなくシャツの2番目のボタンをはずした。1番上は最初からとめていない。
「すみません」と会釈しながら腰掛ける夏実の谷間が佐々木さんの視線を捕らえているわ。ただでさえボリューミーなオッパイを寄せて上げるブラで盛り上げているのだから、谷間はくっきりね。
テーブルに資料を開いて説明を始めるが、佐々木さんはそれにはもう目がいかない。視線はずっと右側の夏実の太ももと谷間だ。それをわかりながら、前に座っているほかの3人はぐっと上体を倒し気味にして佐々木さんの顔を覗き込んでいる。これも作戦で、少しでも佐々木さんの前にある酸素を薄めるのよ。それによってわずかながらでも佐々木さんの判断力や集中力が落ちるのね。
そろそろ説明は終わりでクロージングというとき、あえてそこでは発注いただけるかどうかの結論はうかがわないの。
佐々木さんは「じゃあ・・・」と言って発注量を言おうとするのだけれど、そこをあえて遮って、「ではご検討よろしくお願いします」といって終わらせてしまうのよ。
そしてみんなで立ち上がるタイミングで、夏実は「念のために・・・」とか言いながら、もう一枚名刺を渡すの。その名刺の裏には手書きで夏実の携帯の番号が書いてあるの。まるで私用の携帯番号であるかのように。もちろんそれもビジネス用の携帯の番号なんだけど。
社に戻ると、その手書きの番号に早速電話がかかってきたわ。
夏実がこっちへ合図しながら応答する。
「はい、○○夏実でございます。ああ、佐々木様、お電話ありがとうございます」
なんとなく、仕事なのかプライベートなのか曖昧なように話をしながら、先ほどの新製品の発注の話にもっていく。
佐々木さんが発注予定数量を言ってくれたらそこからが本番だ。その数量をなんとか2倍にさせるのだ。3割増しくらいなら、即答でOKと言われることもあるが、2倍となるとさすがに難しい。しかしこちらも売上成績というものが大事だ。そのためにパッツンパッツンのスカートも穿いているのだから。
「では、あらためてお会いしてお話ししたいのですが、ご都合いかがでしょう?」
夏実がなんとなくいろんなことを匂わせながら、2倍の発注をもらえればプライベートな面会の約束ができるような話にもっていく。
「では、今夜8時に。こちらは私ひとりです。楽しみにしてますわ」
ちょっとうまくいったようね。
「陽子さん、どんな感じで行きましょうか?」
「そうねえ、出来れば3倍まで持っていきたいわね。あなたの実績にもなるし」
「そうですね」
「だから、3倍行けそうだったら、ホテルもありっていうのでどう?」
「わかりました。やってみます」
「頑張ってね」
「服装はどうしましょう?」
「そうねえ、短いので迫ってみる?」
「そうします」
夏実は颯爽と出かけていった。
(続く)
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